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政治活動家YouTuber・後藤輝樹さん(43)死去を妻がXで報告 政見放送でNHK音声カットで注目された元自衛官、その政治経歴を辿る

政治活動家YouTuber・後藤輝樹さん(43)死去を妻がXで報告 政見放送でNHK音声カットで注目された元自衛官、その政治経歴を辿る

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政治活動家でYouTuberの後藤輝樹さんが2026年6月28日に死去した。43歳だった。翌29日朝、妻が管理するXアカウントで訃報を公表し、投稿は2000万回以上閲覧された。2016年の東京都知事選で政見放送の音声をNHKにカットされたことで全国に名が知れた後藤さんは、2011年の初出馬から19回の選挙に挑み続けた。

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妻がXで「永眠いたしました」――訃報の全文と反響

6月29日午前、後藤輝樹さんの妻が管理するXアカウント「後藤輝樹の子育て」(@gototeruki_369)から訃報が投稿された。

「後藤輝樹の妻です。昨日、2026年6月28日、後藤輝樹が永眠いたしました」。投稿はそう書き出し、「生前は選挙への立候補をはじめ、自身の信念のもと、さまざまな活動を続けてまいりました」と後藤さんの歩みに触れた。「これまで応援し、支えてくださった皆様、関わってくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます」と感謝をつづり、「現在、家族一同深い悲しみの中におります。どうか故人を静かに見送っていただけますと幸いです」と結んだ。

投稿は6月29日夜の時点で2020万回以上閲覧された。死因や亡くなった場所など詳しい事情は、家族側から公表されていない。

1週間前の”最期のツイート”と遺言書

訃報が投稿される1週間前、6月21日午前5時1分、後藤さん本人のXアカウント(@gototeruki)に次のメッセージが残された。

「ツイッターはこれで最期にします。今まで有り難う御座いました。感謝です。本当に申し訳御座いません。そういう事です。お前ら愛してるぜ。」

当時も反響はあったが、死去発表後に改めて注目を浴び、閲覧数は160万回を超えた。YouTubeチャンネルでは6月23日にタロット占いの動画を投稿しており、これが最後の動画となる。YouTubeニュースメディア「ユーチュラ」によると、6月24日には公式サイトのブログで遺言書も公開されていた。

NHKが音声をカットした2016年都知事選

後藤輝樹さんの名前が全国に広がったのは、2016年7月の東京都知事選だった。

NHK総合で放送された政見放送で、後藤さんは性的な表現を繰り返し、放送冒頭に「公職選挙法第150条の2の規定をふまえて音声を一部削除しています」という異例のテロップが流れた。ハフィントンポスト日本版の取材に対し、NHKは「公職選挙法は『政見をそのまま放送しなければならない』としていますが、一方で150条の2で『候補者は、善良な風俗を害するなど、政見放送の品位を損なう言動をしてはならない』と定めています。この規定を踏まえ、過去の最高裁判所の判決をもとに、東京都選挙管理委員会の見解も参考にして、音声を一部削除しました」と回答した。政見放送は原則として編集や消去が禁じられており、音声が削除されるケースは極めてまれだった。

選挙結果は7031票で21人中13位。当選はならなかったが、Yahoo! JAPAN検索では全候補者中4位にランクインした。

2020年の都知事選にも立候補し、TOKYO MXの政見放送では少なくとも21カ所の音声が無音化された。一方、同選挙のNHK放送では音声はカットされずにそのまま流れ、対応の違いも話題を呼んだ。この選挙では2万1997票を得た。

19回の選挙、没収された供託金

後藤さんの選挙歴は2011年の神奈川県議会議員選挙(横浜市南区)に始まる。以降、目黒区長選、港区長選、千代田区長選、東京都議選、千葉県知事選、参院選、茅野市議選、秦野市議選、湯河原町議選、葛飾区議選と場を変えながら立候補を続けた。選挙ドットコムの記録によると、出馬回数は2025年11月の葛飾区議選まで含めて計19回にのぼる。当選はなかった。

2022年の参院選では東京都選挙区から出馬し、34人中21位で落選。ユーチュラの報道によると、後藤さんはこの時点で没収された供託金が累計1380万円に達したと自ら明かしている。同選挙の落選をもって国政選挙からの引退を表明したが、その後も地方選挙への挑戦は続けた。

2024年7月の東京都知事選にも立候補し、5419票で56人中14位。直近の2025年11月の葛飾区議選では346票だった。

元自衛官から政治活動家へ

1982年12月8日、東京都国立市で生まれ、神奈川県横浜市で育った。神奈川県立清水ヶ丘高等学校を卒業。時期は不明だが陸上自衛隊に約1年弱在籍した経験があり、本人が公言していた。

YouTubeチャンネル「後藤輝樹」は登録者数約12万人。政見放送の動画が特に再生数を集め、2020年の都知事選・民放版の政見放送動画は530万回以上再生されている。

Xに広がった追悼と驚き

訃報を受けたXには、追悼と驚きの投稿があふれた。

「都知事選はじめ盛り上げてくれてた後藤輝樹さん亡くなったの!? まだ若いのに!」という投稿や、「中ガキの頃政見放送でゲラゲラ笑ってたから悲しいな」、「受験前日にあの政権放送見て元気出してたんや」といった、学生時代に政見放送を見た思い出を語る投稿が目立った。

「やってることはめちゃくちゃだったけど、最期まで全力で一途で純粋な良い人だったな」と、後藤さんの人柄を惜しむ書き込みもある。後藤さんの活動に触れて「政治に興味を持つきっかけをいただきました」と感謝する投稿も寄せられた。

一方で「本当なのか」「信じられない」と真偽を確かめようとするユーザーの姿も見られた。後藤さんの過去の言動のインパクトから、即座に信じられないという反応が出るのは、この人物ならではだろう。

Yahoo!リアルタイム検索のトレンドでは「後藤輝樹」が6位にランクインし、関連ワードには「政治活動家」「政見放送」「YouTuber」が並んだ。

遺された家族と、静かな見送り

後藤さんは公式サイトで既婚であることを公表しており、妻の管理するXアカウント名は「後藤輝樹の子育て」だった。家族は「故人を静かに見送っていただけますと幸いです」と呼びかけている。

19回の選挙に出続け、一度も当選しなかった。没収された供託金は1380万円を超えた。それでも後藤輝樹という名前は、多くの人の記憶に残った。政見放送を見て笑い、驚き、そして少しだけ政治に目を向けた人がいた。最後のツイートは「お前ら愛してるぜ。」だった。

[文/構成 by さとう つづり]

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