柳田悠岐の所有馬ゴーイントゥノヴァ、中京3Rの2歳新馬戦V 馬主として初の新馬戦勝利

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福岡ソフトバンクホークスの外野手・柳田悠岐(37)が所有するゴーイントゥノヴァが8月30日、中京競馬場の2歳新馬戦(3R)を制した。単勝3番人気での快勝で、鞍上は坂井瑠星騎手が務めた。柳田はこれまでも所有馬で白星を重ねてきたが、馬主として新馬戦を勝ったのは今回が初めてとなる。
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3番人気が直線で突き放す2馬身半差の快勝
レースは芝2000メートル、11頭立てだった。ゴーイントゥノヴァ(牝、栗東・新谷功一厩舎)は道中を好位の直後で追走し、直線で馬場の中央に持ち出されると坂井騎手の合図に鋭く反応。先頭に立ってからも脚色は衰えず、2着馬に2馬身半の差をつけてゴールした。勝ち時計は2分1秒5(良)、上がり3ハロンは出走馬中最速の34秒5だった。
坂井騎手はレース後、「おとなしいし、性格のいい馬で、操縦性もいいですね。長くいい脚を使うタイプ」と手応えを語り、「オーナーが初の新馬勝利ということで、勝ててよかったです」と続けた。鞍上自身の言葉からも、柳田にとって思い入れの強い1勝だったことが伝わってくる。
競馬には、デビュー戦にあたる「新馬戦」と、そこで勝てなかった馬が次に進む「未勝利戦」という区分がある。新馬戦は経験のない馬同士の初対戦とあって、人気馬がそのまま押し切ることもあれば、初戦で力を出し切れずに終わる馬も少なくない。今回の勝利は前者、しかも柳田の所有馬としては初めての到達点だった。
馬主登録から3年、白星は未勝利戦のみだった
柳田は2011年にプロ入りして以来、馬主になることを夢に描いてきたという。2022年に馬主登録を済ませ、2023年7月の北海道セレクションセールで初めて個人として競走馬を購入した。
個人での登録に先立ち、2023年2月のテレビ出演では一口馬主として出資していたシルクレーシングの3歳馬トラマンダーレについて語っていた柳田。同年春には九州馬主協会の参与に就いた。7月のセレクションセールでは2日間で牡馬3頭を計1億円近くで購入し、個人馬主として本格的に動き出した。
その歩みをたどると、今回の勝利の意味が見えてくる。父サトノクラウンのセイフウサツキは2023年のセレクションセールで3700万円(税抜)の値がついた期待馬だった。2024年6月のデビュー戦は武豊騎手を鞍上に迎えながら7着に終わり、白星は逃した。柳田にとって馬主として最初の勝利は2025年2月、小倉競馬場の未勝利戦を制したゴッドヴァレーだった。2勝目は今年7月4日、同じく小倉の未勝利戦でベンティガオルサが首差を制してもたらされた。デビューから5戦目にして、待望の初勝利。
つまり柳田の所有馬は、デビュー戦こそ勝てないまま、次のステージで結果を出す流れが続いていた。ゴーイントゥノヴァのデビューVは、その流れの中で初めて新馬戦そのものを制した1勝となった。
父はキタサンブラック、半兄はダービー4着
血統にも注目が集まる。父は現役時代にGI7勝を挙げ、天皇賞(春)を連覇し、引退レースの有馬記念を制した名馬キタサンブラックだ。母ゴーイントゥザウィンドウは海外で3勝を挙げた実績を持ち、その父はアメリカの名種牡馬タピット。生産は北海道・日高地方の千代田牧場が手がけた。半兄のゴーイントゥスカイも同じ牧場の生産で、母の産駒が続けて結果を残している。キタサンブラックは種牡馬としても実績十分で、産駒は通算GI15勝を挙げるトップサイアーの一頭に数えられる。
そのゴーイントゥスカイは今年の青葉賞(GII)を武豊騎手とのコンビで制し、4分の3馬身差で重賞初制覇を飾った。青葉賞のレースレコードに並ぶ時計で駆け抜けた1頭だ。続く日本ダービーでも直線で外から追い込みを見せたが、3着とはわずか0.1秒差の4着に届かなかった。兄妹そろって重賞戦線での活躍が視野に入る血統だ。
パドックにユニホーム姿、SNSでも反響
レース当日、パドックでゴーイントゥノヴァを引く担当者がソフトバンクホークスのユニホーム姿で登場し、競馬ファンの目を引いた。X(旧ツイッター)には「さすがギータの馬」「厩務員さんがソフトバンクホークスのユニフォームを着ている」「新馬勝ったのでギータもホームラン打ってくれるでしょう!」といった祝福の投稿が相次いだと報知新聞は伝えている。柳田の愛称「ギータ」は球界でも広く知られる。
次走は未定、馬主としての歩みは続く
ゴーイントゥノヴァの次走は本稿執筆時点で発表されていない。柳田は現役の主軸打者としてシーズン終盤を戦う一方、九州の馬主関係団体でも役職を務め、馬主としての活動の幅を広げてきた。2015年にトリプルスリーと首位打者を史上初めて同時に記録し、2020年と合わせてパ・リーグMVPを2度受賞した柳田は、ベストナインを8度、ゴールデングラブ賞も複数回受賞し、球界を代表する打者に育った。2016年には18試合連続で四球を選ぶ記録も残している。その柳田にとって、馬主としての歩みはまだ数年にすぎない。デビュー戦を勝ち切った所有馬がどこまで力をつけるか、次の楽しみになりそうだ。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]












































































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