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栗山巧の引退試合の先発は西武・武内夏暉と楽天・岸孝之 8月30日ベルーナドームで開催

栗山巧の引退試合の先発は西武・武内夏暉と楽天・岸孝之 8月30日ベルーナドームで開催

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西武は8月30日、ベルーナドームで栗山巧(42)の引退試合を開く。相手は楽天で、予告先発は西武が武内夏暉、楽天が岸孝之。プレーボールは午後5時で、試合後に引退セレモニーが控える。岸は西武時代に同じユニホームを着た元同僚だ。

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予告先発は西武・武内夏暉と楽天・岸孝之

日本野球機構(NPB)が公示した8月30日の予告先発によると、ベルーナドームの西武対楽天は西武が武内夏暉、楽天が岸孝之で始まる。開始は午後5時だ。この一戦が、今季限りで現役を退く西武・栗山巧の引退試合になる。

西武が引退試合とセレモニーの開催を発表したのは6月29日だった。当日は一軍から三軍までの監督、コーチ、選手が、栗山の背番号1をあしらった限定の「PR1DEユニフォーム」を着て戦う。育成選手も含む全員だ。引退試合は消化試合が増える9月以降に組まれるのが通例で、順位争いが続く8月に設定されるのは異例だ。

同じ日の午前中には、都内のホテルで引退会見が開かれる。公式ファンクラブ「TEAM PR1DE ~栗山巧OFFICIAL FANCLUB~」の会員から、抽選で選ばれた約630人を招いた。

ライオンズ一筋25年で2151安打

栗山は1983年9月3日生まれ、兵庫県の出身だ。育英高から2001年度ドラフト4巡目で西武に入団し、25年間ライオンズだけでプレーした。右投左打の外野手で、身長は177センチ、体重は85キロある。

一軍初出場は2004年9月24日。レギュラーをつかんだのは2008年で、138試合に出場して打率.317、167安打をマークする。最多安打のタイトルを手にし、ベストナインにも初めて選ばれた。チームはこの年、リーグ優勝から日本一まで駆け上がる。

打ち続けた年月は長い。2010年は自己最多の172安打を放ち、翌2011年も171安打を重ねた。ベストナインは2008年、2010年、2011年、2020年の4度を数え、三井ゴールデン・グラブ賞は2010年に受けている。

2021年9月4日、楽天生命パーク宮城での楽天戦でNPB史上54人目の通算2000安打に到達した。球団の生え抜き選手としては初めて。2025年4月27日のオリックス戦では通算3000塁打を記録し、41歳7カ月での到達は2012年の谷繁元信(中日)に並ぶ最年長タイ記録になった。

NPBの公式記録では、8月29日現在で通算2322試合、2151安打、406二塁打、128本塁打、914打点、打率.277。四球は1052を数え、出塁率は.366に達する。安打は2019年8月31日に石毛宏典の1806本を抜いて球団記録を塗り替え、以来ライオンズの歴代1位に立つ。1052四球も球団1位で、NPB全体では歴代16位にあたる。406二塁打はNPB歴代14位だ。安打の数だけでは測れない選球眼が、そのまま数字に出ている。

2016年11月にはフリーエージェント(FA)権を行使し、宣言した上で西武に残った。球団では1998年の潮崎哲也以来、18年ぶりの宣言残留だった。

引退表明から9カ月 最後の1年はここまで10試合

栗山が引退を明かしたのは、2025年11月24日にさかのぼる。埼玉県所沢市の球団事務所で契約更改を終えた後に会見し、プロ25年目となる2026年限りでユニホームを脱ぐと表明した。契約は2000万円減の年俸6000万円。引退の1年も前に、自ら進退を明らかにしている。

「野球の技術や心構えをどこまで追求できるかというのを来年で締めくくり、答えを出したい」。栗山はそう話し、「今までやってきたこと全てを出し尽くして必ず優勝する」とも語った。

だが、最後の1年は思うようにいかない。2025年は11試合で2安打に終わった。今季は10試合に出て9打数1安打にとどまる。開幕は二軍で迎え、16打数7安打の打率4割3分8厘と打ち込んで4月18日に一軍へ上がった。しかし、そこからは代打での起用が中心で、5月25日に出場選手登録を外れている。

8月28日、栗山は5月25日以来となる一軍の輪に戻る。全体練習が始まる前から1人でロングティーに取り組み、左翼で守備練習もこなす。26日の二軍公式戦で頭部に死球を受けていたが、体調について「問題ないです」と答えている。心境を問われると「特別なことは何もないです。自然な感じできました」と話した。

29日の公示の時点で、栗山の名前は出場選手登録にない。打席に立てるかどうかは、当日の登録にかかる。

2008年の日本一を知る岸孝之がマウンドへ

楽天の先発・岸孝之(41)は、栗山の西武時代のチームメートだ。1984年12月4日生まれ、宮城県出身。名取北高から東北学院大に進み、2006年の希望枠で西武に入団した。1年目の2007年に優秀新人賞を受け、2008年の日本シリーズでは最高殊勲選手賞に選ばれる。栗山が最多安打のタイトルを手にした、あの日本一の年だ。

2014年には西武で最高勝率のタイトルにも輝いた。2017年に地元・宮城の楽天へ移った後もローテーションを守り続ける。2018年には最優秀防御率と投手部門のゴールデングラブ賞を受けた。通算成績は417試合に登板して174勝129敗、2729回を投げて2235奪三振、防御率3.09を残す。41歳の今も先発の一角で回る。

今季は8試合で4勝3敗、防御率2.39をマークしている。8月19日のロッテ戦を6回無失点で投げ抜いて4勝目を挙げ、翌20日に出場選手登録を外れた。再登録が可能になるのが、ちょうど30日だ。かつての同僚の引退試合に登板できる最初の日に、岸の名前が公示へ並んだ。

新人王左腕・武内夏暉と青く染まるスタンド

対する西武の先発は武内夏暉(25)が務める。2001年7月21日生まれ、福岡県出身の左腕で、八幡南高から國學院大を経て2023年のドラフト1位で入団した。指名時は西武、ソフトバンク、ヤクルトの3球団が競合している。

1年目の2024年、21試合で10勝6敗、防御率2.17をマークしてパ・リーグの最優秀新人賞に選ばれた。同年5月には月間MVPも受けている。2025年は12試合で4勝5敗、防御率5.26と数字を落としたが、今季は18試合で9勝6敗、防御率2.88と立て直す。9勝は隅田知一郎、髙橋光成と並び、10勝の平良海馬に次ぐチーム2番目の数字だ。あと1勝で、1年目以来2年ぶりの2桁勝利に届く。

西武にとって、この一戦は順位争いの一戦でもある。8月29日現在、西武はパ・リーグ2位につけている。68勝49敗3分けで、首位ソフトバンクを5ゲーム差で追う。楽天は45勝70敗1分けの6位に沈む。

球団は一連の企画を「栗山巧 PR1DE SERIES」と銘打つ。西武鉄道ではラッピング電車「L-train」2編成の車内中づり広告をすべて栗山仕様に差し替えた「PR1DE EDITION」を8月17日から30日まで走らせ、池袋駅の大型広告ボードと西所沢駅1番ホームの広告枠3面にも、栗山からファンへのメッセージを掲げている。ベルーナドームエリア内の獅子ビル1階多目的ルームでは、25年をたどる特別展示「PR1DE SERIES Episode the FINAL」を開いている。30日は午後3時から午後8時まで、当日の観戦チケットと整理券が要る。30日は午後1時から、獅子ビル前の特設ブースで「栄光の花道」プロジェクトの「THANK YOU CARD」を引き換える。駅前広場でのメッセージシール配布は午後1時から午後6時まで、先着1000人が対象だ。スタンドでは28日と29日にPR1DEタオル、30日には「週刊ベースボール」の栗山巧特別号を配り、1回表が終わったところで客席をライオンズブルーに染める。

チケットを持たないファンには、ライオンズトレーニングセンターでパブリックビューイングを用意した。TEAM PR1DE会員が対象で、午後3時に入場が始まる。整理券の配布は午後1時から、ライオンズロード付近で行う。

関連記事:栗山巧の引退記念グッズが転売出品 西武球団は「大変残念」とコメント、購入しないよう呼びかけ

引退後の進路はまだ決まっていない。6月の株主総会で後藤高志オーナーが栗山の処遇に触れ、本人の希望を聞いた上でかなえたいという考えを示した。

ベルーナドームのプレーボールは午後5時。試合が終われば、25年間立ち続けたグラウンドで引退セレモニーが始まる。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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