新潟記念、ゾロアストロが2番人気で優勝 岩田望来騎手が騎乗しタイムは1分59秒6

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新潟競馬場で8月30日に行われたGIII新潟記念(芝2000メートル)で、2番人気のゾロアストロが優勝した。岩田望来騎手が手綱を取り、勝ちタイムは1分59秒6。2着ロデオドライブ、3着ダノンシーマといずれもアタマ差の接戦を制し、重賞2勝目を挙げた。
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GI馬5頭相手の大接戦、内から差し切る
第62回新潟記念は8月30日、新潟競馬場の芝2000メートル外回りで行われた。日本最長となる658.7メートルの直線コースが特徴で、サマー2000シリーズの最終第5戦にあたる。3歳以上オープンの別定戦で、現役GI馬5頭が名を連ね、レース前から”スーパーGIII”とも呼ばれた一戦だ。
単勝1番人気は3億1000万円の高値で取引された期待馬ダノンシーマ(川田将雅騎手)、3番人気は今年のNHKマイルカップ馬ロデオドライブ(クリストフ・ルメール騎手)、そして2番人気には岩田望来(26)を鞍上に迎えたゾロアストロが入った。
レース当日は強い雨に見舞われ、馬場は稍重にまで悪化する。岩田望来は「(雨は)出来れば降ってほしくなかったが、降ったからには頑張ってほしいなという感じでした」と明かしていた。直線に入ると内側のコースが荒れ、3頭による激しい追い比べとなる。中団を追走していたゾロアストロが内を突いて伸び、外から迫ったロデオドライブとダノンシーマをアタマ差ずつ抑え込んでゴールした。
勝ちタイムは1分59秒6、上がり3ハロンは出走馬中最速の33秒8。単勝配当は350円だった。
皐月賞12着、ダービー回避からの復活
ゾロアストロ(牡3)は父モーリス、母アルミレーナ(母の父ディープインパクト)を持つ芦毛馬で、北海道安平町のノーザンファームで生まれ、サンデーレーシングの所有馬として宮田敬介厩舎(美浦)に所属する。3歳緒戦のきさらぎ賞を制し、クラシックの主役候補にも挙げられていた。
だが、待っていたのは誤算続きの春。皐月賞は12着に終わり、日本ダービーは鼻出血の兆候が見つかって出走回避となった。新潟記念は、ゾロアストロにとって約4カ月ぶりの実戦復帰となる。
宮田は「悔しい思いをしたなかで、絶対に巻き返すんだという思いで厩舎一丸となってやっていた」と振り返った。「以前は一頭になるともう少しフワフワしてしまうところがあって東スポ杯2歳S(2着)のときもそうだったんですけど、何とかしのぎ切ってくれたこと自体が成長の証しかなと思います」。精神面の成長を感じさせる一言だ。長期休養明けで臨んだ古馬初挑戦は、重賞2勝目という結果になった。
岩田騎手「内を突いた方が持ち味生かせる」
勝負を分けたのは、直線での進路選択だった。岩田望来は「枠的なものもありましたし、外に出すよりも内を突いて走った方が馬の持ち味を生かせるかなという感じでした」と説明する。荒れた馬場をあえて選んだ判断が、結果に結びついた。
岩田は「自分の馬もヘロヘロな中、ちょっと無理をさせる形ではあったのですが、なんとか勝ちきってくれた馬を褒めたいと思います」と、勝ってほっとした様子をにじませる。宮田も「思い出もすごく強い血統ですし、この血統でひとつ重賞を勝てたのは本当にうれしいです」と喜びを口にした。
今年の岩田望来は重賞と縁が深い。中京記念(ラヴァンダ)以来、新潟記念が今年6勝目のJRA重賞制覇で、通算では24勝目を数える。宮田にとっても、ゾロアストロのきさらぎ賞から数えて通算8勝目の重賞勝利だ。父モーリスの産駒としても、マイラーズカップ(アドマイヤズーム)以来、今年3勝目、通算27勝目の重賞制覇となった。
GI馬5頭を含む豪華メンバーを撃破
新潟記念のメンバーには現役GI馬5頭が名を連ねていた。今年のNHKマイルカップ馬ロデオドライブ(牡3)、2024年の桜花賞馬ステレンボッシュ(牝5)、オークス・秋華賞馬のチェルヴィニア(牝5)、菊花賞馬のアーバンシック(牡5)とドゥレッツァ(牡6)だ。JRAのGIII競走に5頭ものGI馬が集まるのは、2015年の富士ステークス以来、史上2度目という顔ぶれだった。
過去の新潟記念にもGI馬が出走した例は4度あるが、96年のサクラキャンドルによる2着が最高で、優勝には一度も届いていない。今年も5頭のGI馬のうち最も先着したのはロデオドライブの2着まで。ゾロアストロとの差はアタマ、際どい決着だった。勝ち切ったのは、GI未勝利のゾロアストロだ。
1番人気で3着に敗れたダノンシーマは、阪神大賞典や目黒記念でも3着に食い込みながら、重賞はいまだ勝ち星がない実力馬。今回も僅差でゾロアストロに迫った。
なぜ、休み明けの3歳馬がGI馬を含む古馬の精鋭を退けられたのか。答えは、雨で荒れた内側コースを迷わず選んだ思い切りの良さにあった。
天皇賞秋を視野に、まず健康確認
岩田望来はレース後、秋の目標について「ダービーに出られなくて一層パワーが増しましたし、いい休暇を得られたんじゃないかと思います」と打ち明けた。
宮田敬介も次走に触れ、「鼻出血の兆候もあったし、健康面を確認してからになる」と前置きしつつ、「2000メートルの同じようなコースで大きなレースがあるので、そういうところに向かいたい」と語る。念頭にあるのは、11月1日に東京競馬場で行われる天皇賞・秋だろう。「胸を張って古馬相手でもやれる」との言葉には、古馬混合の大舞台への自信がにじんだ。
皐月賞12着、ダービー回避という春の悔しさを、新潟の雨の中で結果に変えたゾロアストロ。秋競馬の有力候補に名乗りを上げた。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]












































































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