『VIVANT』第14話、野崎が合流した組織とは 5人の別班を売った阿部寛の裏切りの目的を考察

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TBS日曜劇場『VIVANT』第14話が8月16日に放送され、野崎守(阿部寛)が合流した”今作最大の宿敵”が中国系の秘密組織「シンシー」だと判明した。世帯視聴率は前回から1.5ポイント上昇の16.6%を記録し、Xでは4週連続の世界トレンド1位に。劇中では野崎が二重スパイである可能性を示す描写も散りばめられ、視聴者の間で考察が過熱する。
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「シンシー」の正体――中国の別班と呼ばれる秘密組織
8月16日放送の第14話(シーズン2第4話)で、物語は大きく動いた。前回、5人の別班員の情報を海外に流した”最大の裏切り者”として正体を現した公安の野崎守(阿部寛)。日本を離れ、イスラエル・エルサレムにいた野崎が接触していた人物は、元・中国公安部第6局長の樊林杏(ハン・リンシン)だった。演じるのは、第14話から新たに加わった宮下今日子だ。
劇中のAIハヤトによれば、ハンが率いる組織の名は「Xinxi(シンシー)」。表向きは多国籍の民間情報機関だが、その実態は”中国の別班”とも呼べる存在で、中国系の工作員や諜報員を数多く排除してきた日本の別班に遺恨を持つ。拠点はアゼルバイジャンの隣国・ゴルバド共和国にあり、拉致された5人の別班員も同国のどこかに囚われている可能性が高いと示された。
シーズン1で「テント」という国際テロ組織との攻防を描いた本作は、シーズン2で別班・公安・バルカ警察・シンシーという4つの巨大勢力が絡む構図へと移行する。
第13話で判明した裏切り、第14話で深まった謎
時系列を少し巻き戻す。8月9日放送の第13話で、別班員5人の拉致事件は急展開を迎えた。
乃木憂助(堺雅人)は、テロ組織テントのリーダー・ノゴーン・ベキ(役所広司)を脱獄させた元公安の新庄浩太郎(竜星涼)を主犯と見て、タイ・バンコクへ渡った。東南アジア方面を統括する別班員だった丸菱商事の長野専務(小日向文世)と合流し、新庄とタイのモニター・チョッキー(OHM)を拘束。しかし尋問の結果、2人は別班員拉致には直接関与していないと判明する。
天才ハッカー・ブルーウォーカーこと太田梨歩(花岡すみれ)の調査が真相を暴いた。別班の情報を売った黒幕は日本国内にいた。公安内部のハッキング映像から浮かび上がった名前は、乃木が深い信頼を寄せてきた野崎守。乃木は「何で野崎さんが!」と涙を流し、エージェントのドラム(富栄ドラム)も言葉を失った。
そして第14話。イスラエルでシンシーのハンと接触した野崎は、テントの情報をハンに提供する。ベキたちがテロの報酬で孤児を救っていたことを説明し、孤児院について触れると、ハンは動揺した表情で嘘をつき、何者かへ報告しに席を立った。その姿を見逃さなかった野崎は、「テントの孤児院に、何があるってんだ」と独り言を漏らす。
裏切り者にしては、妙に鋭い観察眼だ。
第1シーズンから張られていた伏線の数々
野崎の行動を「本当の裏切り」と見るか、「潜入のための偽装」と見るか。視聴者の間で考察が分かれるのは、シーズン1からの伏線が複数あるためだ。
シーズン1の第7話で、野崎は『ハリー・ポッター』シリーズの熱烈な愛好家、いわゆるポッタリアンだと描かれた。同シリーズに登場するセブルス・スネイプは、闇の帝王ヴォルデモートの側に立つように見せかけて、実はダンブルドア校長とハリー・ポッターを守るために敵に潜入していた二重スパイだ。シーズン1では、テントに裏切ったかに見えた乃木が「スネイプ社との商談がある」と野崎にだけ暗号を伝え、最終話で野崎が「乃木はスネイプ先生だったんだ!」と気づく場面が印象に残る。
シーズン2では立場が入れ替わった。裏切ったように見えるのは、今度は野崎のほうだ。ポッタリアンの野崎が、かつて乃木の二重スパイを見抜いた「スネイプ先生」の構図を、自らなぞっている可能性がある。
伏線はほかにもある。シーズン1で「人の善悪を判断できる」とされた少女ジャミーンが、野崎にだけ心を開かなかった描写。シーズン2放送前に公開されたキャラクタービジュアルで、野崎だけ「2」の数字が前面に出ていた不自然なデザイン。第11話で乃木に「何か苦渋に直面したらチンギスに相談するといい」と意味深な助言を残していたこと。オリコンニュースやシネマトゥデイの記事でも、これらの伏線が改めて注目されている。
劇中の描写が示す「任務説」の根拠
考察だけでなく、第14話の劇中にも手がかりが散りばめられた。
公安の佐野部長(坂東彌十郎)は、野崎が別班の情報を売ったことを知っていた。このことから、乃木と別人格の「F」は、野崎の行動について「裏切り自体が何らかの任務である」という選択肢を挙げている。ただし2人はこれを「一番低い可能性」と位置づけた。
一方、別班の司令官・櫻井(キムラ緑子)は、野崎の裏切りによって謎に包まれていたシンシーの手がかりを掴むことに成功したと言及する。結果として、別班はそれまで存在すら確認できなかった秘密組織の輪郭をつかんだ。
野崎がハンの動揺を見逃さず、孤児院に対するシンシーの関心を察知した描写も加わり、Xでは「やっぱり野崎さんは潜入捜査では」「シンシーを引っ張り出すための裏切りだったのか」といった投稿が相次いだ。
視聴率16.6%、4週連続で世界トレンド1位
第14話の平均世帯視聴率は16.6%、個人視聴率は10.8%(いずれも関東地区、ビデオリサーチ調べ)。前回の第13話から世帯で1.5ポイント、個人で1.1ポイント上昇し、シーズン2で初めて前回を上回った。シーズン2の視聴率は初回18.8%から第2話16.4%、第3話15.1%と下降傾向にあったが、第14話で反転した格好だ。
Xでは「#VIVANT」が4週連続で世界トレンド1位を獲得。シーズン1から続く社会現象級の盛り上がりは、3年のブランクを経ても衰えていない。
4つの巨大勢力が交差する後半戦へ
第14話のラストで、野崎はハンとともにゴルバド共和国のシンシー拠点へ移動した。次回第15話の予告では「ようこそ。我がシンシーへ」というセリフとともに、「別班の内部情報がシンシーから中国公安に渡れば、果ては日本の弱体化に」という緊迫したナレーションが流れている。
別班、公安、バルカ警察、シンシー。4つの巨大勢力が本格的に交差する後半戦の幕が、いよいよ上がった。野崎は敵か、それとも味方か。日曜夜9時の放送が待ち遠しい。
[文/構成 by たかなし もか]




































































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