曽谷龍平がオリックスから戦力外通告、育成打診の見通し 明桜高・白鴎大からドラフト1位

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オリックス・バファローズは10月26日、曽谷龍平投手(25)ら5投手に来季の支配下選手契約を結ばないと通告したと発表した。曽谷は10月23日に左肘のトミー・ジョン手術を受けたばかりで、報道によると育成選手契約を打診される見通しだ。2022年ドラフト1位で入団し、今春はWBC日本代表にも選ばれた左腕は、育成契約の打診を受けて再出発を目指すことになる。
オリックスが5投手に「来季の支配下契約を結ばない」と通告
球団は10月26日、公式サイトで「来季の選手契約について」と題したお知らせを出した。対象は背番号12の東晃平、17の曽谷龍平、31の藤川敦也、52の横山楓、94の川瀬堅斗の5投手。いずれも支配下選手で、来季の支配下選手契約を結ばないことを通告したという内容だった。
いわゆる戦力外通告にあたるが、球団の発表文には育成契約についての記載はない。報道によると、5人にはそろって育成選手契約が打診される見通しで、肘の手術を受けた曽谷、東、藤川、横山の4人は育成契約を結んで治療とリハビリに専念するとみられている。
ここで押さえておきたいのが、支配下と育成の違いだ。支配下選手は1軍の公式戦に出場できる登録選手で、1球団70人が上限となる。育成選手はその枠の外で契約する選手で、1軍の試合には出られない。長いリハビリが必要な選手をいったん育成契約に切り替え、支配下の枠を空けておく。プロ野球ではよく見られる手続きだ。
ほかの4人も、多くが肘の故障を抱える。東は9月4日に右肘の靱帯修復術を受け、2023年のリーグ優勝時には先発で6連勝した右腕だ。2025年ドラフト1位で入団した高卒1年目の藤川(19)と、横山はともに8月に右肘を手術している。大分県立大分商業高等学校から2020年育成ドラフト1位で入った川瀬は、2024年7月に支配下登録をつかんでいる。今季は12試合に登板して防御率6.43。育成契約を受けるかどうかは、兄でソフトバンクの川瀬晃らにも相談して決めるという。
オリックスはドラフト会議で6人を支配下で指名しており、そのまま入団すると支配下は70人に達する計算だった。5人と契約を結ばないことで、支配下は65人になる予定だ。
9月17日の緊急降板から10月23日のトミー・ジョン手術へ
曽谷の2026年シーズンは、けがとの闘いになった。6月10日のヤクルト戦では9回を投げ切り、今季初完投で4勝目。だが交流戦の後に左肘を痛めて登録を外れ、1軍に戻ったのは8月8日のロッテ戦だった。
復帰後も状態は安定しなかった。9月17日、京セラドーム大阪でのソフトバンク戦で左肘に違和感を訴え、6回途中で緊急降板。これが今季最後の登板となり、報道によると、その後は投げない調整を続けたものの状態は上向かなかったという。
球団は10月24日、曽谷が10月23日に佐賀県内の病院で左肘内側側副靱帯再建術を受けたと発表した。損傷した肘の靱帯を体の別の部位の腱で作り直す手術で、通称トミー・ジョン手術と呼ばれる。約1週間入院した後、競技復帰に向けたリハビリを始める予定だ。
曽谷は同じ10月24日、自身のインスタグラムで手術を報告した。包帯を巻いた左腕の写真を添え、「シーズン途中から思うように腕が振れなくなってしまい、自分ができることはやってきたつもりでしたが、1年でも長く野球がしたいと思い手術することを決断しました」とつづっている。投球の再開までには長い時間がかかり、来季中の1軍復帰は極めて厳しいと報じられた。
奈良県斑鳩町出身、明桜高等学校から白鷗大学へ
曽谷は2000年11月30日生まれで、奈良県生駒郡斑鳩町の出身。地元を離れ、秋田県秋田市の明桜高等学校(2020年4月からノースアジア大学明桜高等学校に校名変更)で高校3年間を過ごした。
2年生だった2017年夏には、控え投手として全国高校野球選手権大会に出場し、8月13日の二松学舎大付戦で救援のマウンドに立っている。3年夏の秋田大会は決勝まで勝ち進んだが、吉田輝星(現オリックス)を擁する金足農に敗れ、2年続けての甲子園出場はならなかった。寮で長く一緒に過ごした同学年の投手は、WBC代表入りが決まった今年1月、地元紙の取材に「すごいところに行ってしまったな」と語っている。
大学は栃木県小山市の白鷗大学に進み、1年秋からベンチ入りした。最速151キロの直球を武器に評価を高め、2022年10月20日のドラフト会議でオリックスが1位で指名。事前に公言していたとおり、他球団と競合しない単独指名だった。この年に1位で競合したのは2人だけで、そのうちの1人が巨人が抽選で引き当てた浅野翔吾だった。
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プロ4年で21勝、侍ジャパンの一員としてWBCへ
プロ1年目の2023年に1軍デビューし、10試合に登板して1勝を挙げた。先発ローテーションに定着したのは2年目の2024年。20試合で119回を投げ、防御率2.34と安定した数字を残している。勝敗は7勝11敗と負けが先行したが、防御率はこの4年間で最も良い。
3年目の2025年は21試合で8勝8敗。自己最多の勝ち星に加え、プロ初の完投も記録した。11月15日に東京ドームであった侍ジャパンシリーズの韓国戦では先発を任され、3回を1人の走者も出さずに抑えている。2026年1月にはWBC日本代表に選ばれた。3月の本大会では、3月6日に東京ドームであった1次ラウンド初戦のチャイニーズ・タイペイ戦で7回に救援し、1回を無失点に抑えた。大会での登板はこの1試合だった。
NPBの公式記録による年度別の投手成績は次のとおり。
| 年度 | 登板 | 勝利 | 敗北 | 投球回 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 10 | 1 | 2 | 32回2/3 | 3.86 |
| 2024年 | 20 | 7 | 11 | 119回 | 2.34 |
| 2025年 | 21 | 8 | 8 | 114回1/3 | 4.01 |
| 2026年 | 14 | 5 | 8 | 78回1/3 | 4.14 |
| 通算 | 65 | 21 | 29 | 344回1/3 | 3.45 |
2026年は14試合すべてが先発で、5勝8敗、防御率4.14に終わった。6月から8月にかけての離脱に加え、9月17日の降板で残りの試合にも投げられなかった。
チームでは手術が相次ぐ、曽谷は2028年の完全復帰へ
オリックスでは2025年から投手の肘の手術が続いている。宮城大弥、2023年の新人王・山下舜平大、2025年ドラフト1位の藤川敦也らも同じ手術を受けており、今季トミー・ジョン手術を受けた投手は曽谷で7人目。2年間で延べ12人に上ると報じられ、チームにとって頭の痛い状況が続く。
一般にトミー・ジョン手術は、実戦復帰までに1年以上かかる。曽谷は2028年シーズンでの完全復帰を目指すとみられている。
育成契約を受け入れれば、背番号は3けたに変わり、1軍の試合に出るには再び支配下登録を勝ち取る必要がある。それでも球団に籍を残したまま、治療とリハビリに取り組める。秋田で高校時代を過ごし、栃木の大学からドラフト1位でプロの世界に入った左腕は、まず肘を治すところから再出発する。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]










































































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