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三浦佳生、SP9位からフランス大会2位 3季ぶりGPファイナル進出へ前進、中国杯での条件

三浦佳生、SP9位からフランス大会2位 3季ぶりGPファイナル進出へ前進、中国杯での条件

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フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、フランス大会の男子で、三浦佳生(21)=明大=がショートプログラム(SP)9位から2位に入った。フリーは175.29点で全体2位、合計247.96点。2位の13ポイントを手にし、2023-24シーズン以来となる3季ぶりのGPファイナル進出へ、次戦の中国杯(11月6日開幕、深セン)で上積みを狙う。

SP9位から7つ順位を上げ、合計247.96点で銀メダル

大会はフランス西部のアンジェで10月23日から25日まで行われ、男子SPは現地時間24日(日本時間同日夜)、フリーは現地時間25日の午後(日本時間同日夜)にあった。優勝は地元フランスのアダム・シャオイムファで、SP、フリーともに1位の合計284.24点。3位には韓国の徐旻奎(ソ・ミンギュ)が244.90点で入った。

順位選手(国・地域)合計SP順位フリー順位
1位(優勝)アダム・シャオイムファ(フランス)284.241位1位
2位三浦佳生(日本)247.969位2位
3位徐旻奎(韓国)244.903位3位
4位アレクサンドル・セレフコ(エストニア)229.982位5位
5位山本草太(日本)224.248位4位

※ISU公式リザルト(10月25日時点)

シャオイムファはフリーでも181.78点で1位となり、合計では2位の三浦に36.28点の大差をつけた。演技構成点はフリーで90.84点と出場選手で唯一90点台に乗せ、今季のGP初戦を母国で制した。試合後は「完璧ではなかったけれど、ベストを見せることはできた」と話している。

24日のSPは苦しかった。冒頭の4回転サルコウで転倒して連続ジャンプにできず、4回転トウループには4分の1回転不足を示す「q」がつき、出来栄え点で大きく引かれた。足替えのシットスピンも要件を満たせず0点となり、72.67点で12人中9位。首位シャオイムファとは29.79点、3位の徐とも11.16点の差がついていた。

流れはフリーで変わる。冒頭の4回転サルコウは9人のジャッジ全員がプラス評価をつける出来で、続く単独の4回転トウループで転倒したものの、そこからが粘りどころだった。トリプルアクセルを決めると、後半には4回転トウループ-3回転トウループの連続ジャンプ、トリプルアクセルから始まる連続ジャンプ、3回転ループと、残るジャンプをすべて着氷。技術点92.44点はシャオイムファの91.94点を上回り、出場選手で最も高かった。

「わけも分からず」の銀、昨季の不振からの反発

三浦は大会総括の取材で「わけも分からず2位になって、わけも分からずメダルをもらっています」と驚きを口にした。SPとフリーで順位が大きく上下した大会を「ハラハラさせる系男子ですね」と自ら表し、「間違いなく直していきたいところ。熱意とかは伝わっているかもしれないけど、そこに結果がついてきてほしい。もっと安心して見てもらえるようにしたい」と安定感を課題に挙げている。

フリーの前には、女子に出場した住吉りをんと青木祐奈にメイクを頼んだことも明かし、仲間の支えについて「たぶん、そのままいっていたら去年のフランス杯みたいになっていたと思うので。すごく助かりました」と語った。

「去年のフランス杯」は苦い記憶だ。2025年の同大会ではSP3位につけながら、フリー12位と崩れて10位に終わった。1年前とはちょうど逆の展開になる。

昨季は浮き沈みの大きいシーズンだった。初出場のミラノ・コルティナ五輪は13位、3月にプラハで行われた世界選手権はSP25位に沈み、上位24人によるフリーに進めなかった。今季のGP初戦で表彰台に戻ったことは、その流れを断ち切る結果になる。

同じ日本勢の山本草太はSP8位からフリー4位で巻き返し、合計224.24点の5位となった。三浦は山本について「よく一緒にいるので、励まし合っていました」と明かしており、男子2人で臨んだ大会で、ともにフリーで順位を上げた。女子では中井亜美がSP3位からフリー149.08点で逆転し、合計219.74点で優勝。昨季に続くフランス大会の連覇となった。青木は4位、住吉は6位だった。

関連記事:中井亜美、GPフランス大会2026の公式練習に登場 昨年GP初出場初優勝の大会で連覇懸かる

3季ぶりのファイナル、過去2度はいずれも5位

三浦のGPファイナル出場は過去2回ある。最初は2022-23シーズンで、GPシリーズのスケートアメリカとスケートカナダでともに2位に入り、トリノ(イタリア)の大会で5位。翌2023-24シーズンもフィンランド大会優勝、スケートカナダ2位で進み、北京の大会で再び5位だった。

その後の2季は届かなかった。2024-25シーズンはスケートアメリカ3位、NHK杯6位の16ポイントでシリーズ12位。2025-26シーズンはフランス大会10位、スケートカナダ3位の11ポイントで16位に終わっている。2026-27シーズンに進出すれば、2023-24シーズン以来、3季ぶりの舞台になる。

中国杯で何位なら進出か、ポイント表と過去の進出ライン

GPシリーズは全6戦で、選手は原則2大会に出場する。各大会の順位に応じてポイントが与えられ、シングルは1位15点、2位13点、3位11点、4位9点、5位7点、6位5点、7位4点、8位3点。全6戦を終えた時点の合計ポイント上位6人が、12月10日から13日に中国・重慶で行われるファイナルに進む。合計が並んだ場合は、まず各大会での最高順位、次に2大会の合計得点の順で比べる。

フランス大会を終えた時点で、三浦の13ポイントはシャオイムファの15ポイントに次ぐ2番手だ。中国杯の順位ごとの合計は次のようになる。

中国杯の順位獲得ポイント2大会の合計
1位1528
2位1326
3位1124
4位922
5位720

ただ、ファイナル進出のラインは、他の選手の結果しだいで毎年変わる。ISUのシリーズ順位表で過去4季の男子6位のポイントを見ると、2022-23シーズンから2024-25シーズンまでは3季続けて24点、2025-26シーズンは20点だった。2023-24シーズンには24点で2人が並び、2大会の合計得点の差で佐藤駿が7位に回った例もある。

過去4季の実績に照らすと、中国杯で2位以内に入って26点以上に乗せれば、どの季の6位のポイントも上回る。3位の24点はボーダー付近で、同点の比較では「最高順位2位」の三浦は、シリーズの大会で優勝している選手に後れを取る。現時点で確実な条件を数字で示すことはできず、11月29日に終わるNHK杯まで、ほかの選手の結果を待つことになる。

中国杯の男子には、日本から佐藤駿も出場予定で、フランス大会3位の徐も名を連ねる。大会は11月6日から8日まで、中国・深センで行われる。

関連記事:GPシリーズ2026、フィギュア日本勢が15日に会見 中井亜美・佐藤駿・島田麻央らの日程一覧

SP9位から銀メダルまで駆け上がった大会で、三浦自身が口にした課題は安定感だった。2戦目の深センで「安心して見てもらえる」演技をそろえられるか。3季ぶりの重慶行きは、その結果にかかる。

[文/構成 by スポーツライター 南條楓]

寄稿者

南條楓
学生時代に陸上の中距離を続けていたこともあり、記録で勝負が決まる競技に惹かれてスポーツを書くWebライターに。執筆歴は8年。陸上や水泳、体操、フィギュアスケートなど、記録と採点が結果を左右する競技を中心に、国際大会の速報から選手の歩みをたどる記事まで担当してきた。タイムや得点の意味、予選から決勝までの流れを、初めて観る人にも伝わる言葉で書くことを大切にしている。

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