アジアカップのサウジ開催、JFA宮本恒靖会長「現時点では開催は簡単じゃないと思っている」 11月のAFC理事会で判断へ

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日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長が10月23日、来年1月にサウジアラビアで開幕予定のAFCアジアカップ2027について「現時点では開催は簡単じゃないと思っている」と述べた。来日中のサウジアラビア側の幹部とも面談し、開催の可否は11月中旬にタイのバンコクで開かれるアジアサッカー連盟(AFC)の理事会で決まる見通しを示した。判断の軸は選手やサポーターの安全だという。
「現時点では開催は簡単じゃない」宮本会長が語った見方
宮本会長が報道陣の取材に応じたのは、東京都内で開かれたAFCの臨時総会の後だった。臨時総会にはアジア各国から協会や連盟の幹部が集まっていた。
現地の情勢について問われた宮本会長は、「報道で知る限りではやっぱり安全ではない。現時点では開催は簡単じゃないと思っている」と率直に語った。開催地の状況を、大会の成否以前の問題として見ている。
日本代表の選手やスタッフを送り出す際の基準も明確だった。「一番は安全面。(延期など)仮定の話はあまりできないので、とにかく安全面のところを大切に考えていきたい」。外務省が出す安全情報も「大切な一つの判断材料」と位置づけ、これまで審判員を派遣するかどうかを決める際にも重要な材料にしてきたと説明している。
「大会が開催されても、日本が不参加を決めることもあるか」。この問いに対しては「この場所ではなかなかお伝えできない。いろんなことを考えて決めないといけないし、安全面は最優先されること」と述べるにとどめた。
サウジアラビア側との面談で聞いたこと
臨時総会の機会を使い、宮本会長はサウジアラビアの幹部とミーティングを行った。先方の考えについて、こう明かしている。
「彼らが一番考えているのは選手、サポーターの皆さん、大会に参加する人たちの安全だと言っていた。それをAFCと連携して開催可否を決めるということだった。それには少し時間がかかると聞いている」
判断の時期にも触れた。「ひと月ぐらいの時間をかけてということなので、11月の中旬の理事会で決まるんだと思います。それまでしっかり情報を集めていければと思います」。理事会はタイで開かれる予定で、JFAはそれまで情報収集を続ける。
開催国の立場は一貫している。サウジアラビアの大会組織委員会は10月15日(現地時間)に声明を出し、会場や施設、支援サービスの準備は承認されたスケジュールどおりに進んでいると説明した。AFCや関係者と緊密に協力しながら準備を続けるとしている。
AFC会長は「2028年に延期」も選択肢に
延期の可能性に公の場で触れたのは、AFCのサルマン・ビン・イブラヒム・アル・ハリファ会長だった。10月14日(現地時間)にスイス・チューリヒで取材に応じ、「必要であれば2028年に延期することも可能」と語っている。判断の時期については「11月末まで待つことができる」とした。
会長が挙げたのは、会場を変えるのではなく、同じサウジアラビアで1年後に開く案だ。ただし、AFCとして延期を決めたわけではない。全ては予定どおりに進んでいるとも付け加えていた。
JFA側の発信も、この1週間ほどで少しずつ変わってきた。10月15日の理事会後には、湯川和之専務理事が「第一に安全を考えないといけない」と述べつつ、予定どおりの開催を前提に準備を進める姿勢だった。8日後の宮本会長の言葉は、開催そのものの難しさに一歩踏み込んだ。
安全を案じる動きは、日本以外の出場国にも広がる。韓国プロサッカー選手協会は10月15日、アジアカップに出場する全ての選手の安全について深刻な懸念を表明した。イ・グノ会長は、どんな大会の価値も選手やファンの命と安全より優先されることはないと訴えている。オーストラリアのサッカー連盟も、状況を注意深く見守るとしていた。
1年延期なら日本開催のU23アジア杯と重なる
延期となった場合、日本にとって気がかりな問題が二つある。
一つは日程だ。AFCは7月30日、2028年のロサンゼルス五輪のアジア予選を兼ねる「AFC U23アジアカップ2028」を日本で開くと決めた。報道によると、この大会は2028年1月の開催で調整が進む。アジアカップが1年後ろにずれれば、時期が重なりかねない。
宮本会長は「今までのAFCのやり方だとコンペティションが重なることはあまりやってこなかったと思うので、どうすれば解決できるかはこちらからもいろんなアイデアを出していきたい」と話し、日本側からも解決策を示す考えだ。
もう一つは日本代表の監督人事になる。JFAは7月23日の理事会で、森保一監督がアジアカップまで指揮を執り、2027年3月から大岩剛監督が後を継ぐ体制を決めていた。大会が1年延びれば、この引き継ぎの段取りに関わる。宮本会長は「(延期自体が)仮定の話になってしまうが、総合的にしっかり考えたい」と言葉を選んだ。
予定どおりなら1月7日開幕、日本はグループF
大会の正式名称はAFCアジアカップサウジアラビア2027。予定では2027年1月7日に開幕し、2月5日に決勝を迎える。会場はリヤド、ジッダ、アルホバールの3都市で、24チームが4チームずつ6組に分かれてグループステージを戦い、各組の上位2チームと3位のうち成績上位の4チーム、計16チームが決勝トーナメントへ進む。
日本はグループFに入り、インドネシア、タイ、カタールと戦う。カタールは2019年と2023年の大会を連覇した王者だ。日本は大会最多の4度の優勝を誇るものの、頂点に立ったのは2011年が最後。前回大会は準々決勝でイランに敗れ、ベスト8にとどまった。
森保監督にとっては、2019年の準優勝、前回の8強に続く3度目のアジアカップで、日本代表を率いる最後の大会になる予定だ。
開幕まではおよそ2カ月半。開くのか、延ばすのか。答えは11月中旬のバンコクで出る見通しで、JFAはそれまで安全を最優先に情報を集め続ける。
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[文/構成 by スポーツライター ミカ]
















































































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