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内藤寛太郎、ツアー初勝利に王手 ANAオープンゴルフトーナメント3日目に67で首位

内藤寛太郎、ツアー初勝利に王手 ANAオープンゴルフトーナメント3日目に67で首位

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

第52回ANAオープンゴルフトーナメント第3日が9月19日、北海道の札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースで行われた。ツアー未勝利の内藤寛太郎(44)が5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算19アンダー197で単独首位を守った。3打差の2位に佐藤大平がつける。最終ラウンドは9月20日に行われる。

ノーボギーの67で守った単独首位

内藤は第3ラウンドでボギーを1つも叩かず、バーディーを5つ重ねた。スコアは67。通算19アンダー197とし、2日目に続いて単独首位で日曜日を迎える。197は、2022年のこの大会で池田勇太が3日間で並べた198を1打下回る数字だ。

舞台は7066ヤード、パー72の札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース。この日の天候は曇りで、ギャラリーは2161人だった。

「いい位置にいるのでチャンスを活かせるように頑張りたい」。ラウンド後の内藤の言葉は短い。44歳が20年かけて近づいた場所について、それ以上は語らなかった。

67-63-67、3日間で一度も崩れなかった

3日間のスコアの動きを並べると、この週の内藤が初日から安定していたことが分かる。

ラウンド日付スコア通算順位
第1ラウンド9月17日67(5アンダー)5アンダー
第2ラウンド9月18日63(9アンダー)14アンダー単独首位
第3ラウンド9月19日67(5アンダー)19アンダー単独首位

山場は2日目だった。1イーグル9バーディー2ボギーの63は、ツアーでの自己ベストを1打更新する数字。12番パー5では残り240ヤードのラフから9番ウッドで2オンに成功し、4メートルに寄せてイーグルを奪う。終盤は16番の3メートル、17番の4メートル、18番の5メートルと、上がり3ホールで立て続けにバーディーパットを沈めた。

変わったのはパッティングだという。「自信を持ってストロークできてなかったから、手を使って引っ掛けることが多かったんですけど、今はそれがなくなりました」。パターを替えた手応えを、内藤はそう明かした。

数字にも裏付けがある。2日目は25パットでスコアをまとめ、グリーン上の好調が初日から途切れなかった。2日目のボギーは2つ、3日目はゼロ。ミスの少なさが、19アンダーという数字につながった。

2日目を終えた直後のコメントは「出来過ぎです」。プロ20年目で初めて単独首位に立った男の、照れ混じりの一言だった。

3打差に佐藤大平、4打差に香妻陣一朗

追う顔ぶれも力のある選手が並ぶ。

順位選手第3ラウンド通算(トータル)
1内藤寛太郎6719アンダー(197)
2佐藤大平6616アンダー(200)
3香妻陣一朗6615アンダー(201)
4大岩龍一6714アンダー(202)
5ソン・ヨンハン7012アンダー(204)

2位の佐藤大平は1イーグル7バーディー3ボギーの66をマークし、通算16アンダーまで伸ばした。ツアー2勝目のかかる日曜日になる。3位の香妻陣一朗も66で通算15アンダー、4位の大岩龍一は67で通算14アンダー。首位と2位の差は3打、首位と4位でも5打しかなく、逆転の射程には複数の選手が残る。

3日目は佐藤と香妻がそろって66をマークし、6位タイの古川龍之介も66で追い上げた。輪厚のコンディションが大きく荒れなければ、最終日も伸ばし合いになる。

初日から上位につけていたソン・ヨンハンは、3日目に70と足踏みして通算12アンダーの5位。6位タイのグループは通算11アンダーで、ここに古川龍之介、大槻智春、照屋佑唯智、前田光史朗が並ぶ。

福島県勢はまだツアー優勝者ゼロ

内藤は福島県の出身。福島は国内男子ツアーの優勝者をまだ一人も出していない県のひとつだ。最終日に逃げ切れば、内藤自身のツアー初勝利と、福島県勢のツアー初優勝が同時に決まる。

14歳でゴルフを始め、東北福祉大を経て2006年にプロテストに合格した。大学では宮里優作や岩田寛が先輩にあたる。下部ツアーでは2008年の静ヒルズトミーカップを皮切りに3勝を挙げ、アジアンツアーも渡り歩いた。レギュラーツアーで初めてシード権を手にしたのは2020-21年シーズンで、そのシーズンの賞金ランキングは40位。それでもレギュラーツアーの優勝だけが、20年間ずっと手の届かない場所にある。

今季はカットに泣いた試合も少なくない。トップ10に入ったのは8月のSansan KBCオーガスタの7位タイが唯一だった。その大会からおよそ3週間で、44歳は自己最高の週を北海道で過ごしている。

関連記事:Sansan KBCオーガスタ、李尚熹が通算23アンダーで優勝 2位は細野勇策

同じ福島県出身の古川龍之介も、通算11アンダーの6位タイで最終日に進む。内藤とは8打差。県勢初のタイトルを争う先輩と後輩が、同じ日曜日のコースに立つ。

決着は9月20日、輪厚の18ホールで

最終ラウンドは9月20日、同じ札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースで行われる。賞金総額1億円のこの大会は、今年で第52回を数える。

3打差は、18ホールで簡単に消える差だ。内藤自身が2日目に9アンダーを叩き出したように、輪厚のグリーンは1日で流れを変える。2位の佐藤までが3打、4位の大岩までが5打。上位4人はいずれも3日間を通算14アンダー以上で回っている。

内藤がツアーで単独首位に立ったのは、2日目が初めてだった。プロ20年目で、優勝に最も近い日曜日を迎える。

プロ20年目の44歳が、最終組から初優勝を目指す。結果が出るのは9月20日の夕方。残るのは18ホールだけになった。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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