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USJ、パーク拡張報道は自社が発表したものではないと声明 大阪市が近く発表と報じられる

USJ、パーク拡張報道は自社が発表したものではないと声明 大阪市が近く発表と報じられる

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、大阪市此花区)が2000億〜3000億円規模の投資でパークを拡張する方向だと、日本経済新聞が8月28日に報じた。USJは同日、「当社が発表したものではありません」とする声明を公式サイトに掲載した。大阪市の横山英幸市長は、市としての対応を9月3日の会見で明らかにする考えを示している。

日本経済新聞が報じた拡張計画の中身

日経の報道によると、USJはパーク北側の隣接地を活用し、新たなアトラクションを建設する方向で最終調整に入った。運営会社のユー・エス・ジェイが地権者から土地を借り受け、開発を進める計画だという。投資額は2000億〜3000億円規模に上る。読売新聞や朝日新聞も同日中に追随して報じ、複数の全国紙が足並みをそろえた。

USJはこの報道を受け、28日のうちに公式サイトを更新した。掲載された声明は次の内容だ。

本日、日本経済新聞において、当社パーク拡張の報道がなされておりますが、当社が発表したものではありません。

当社からお知らせすべき事項が生じた場合には、適切なタイミングでご案内いたします。今後も、ゲストの皆さまにこれまで以上の感動と興奮をお届けできますよう、魅力あるパークづくりに努めてまいります。

対象は日本製鉄跡地、開業以来初の拡張

報道されている拡張の舞台は、パーク北側に隣接する日本製鉄関西製鉄所大阪地区の工場跡地だ。この工場はすでに操業を停止している。跡地は約6万平方メートルに及び、このうち約3万平方メートルは大阪市が所有する土地だ。USJの現在の敷地面積は約54万平方メートルで、今回のエリアはその1割強にあたる規模になる。

USJが敷地そのものを広げるのは、2001年の開業以来初めてだという。これまでもミニオン・パークのエリア拡張や、2021年開業のスーパー・ニンテンドー・ワールドへのドンキーコングエリア追加など、既存の敷地内でアトラクションを増やす動きは重ねてきた。そのスーパー・ニンテンドー・ワールドの建設費は600億円超で、先行するハリー・ポッターエリア(約450億円)を上回るUSJ史上最大の投資だった。今回報じられた2000億〜3000億円は、その規模をさらに上回る。現在の土地の賃貸借契約は2027年に満了する予定で、その後の2028年ごろにUSJが新たな定期借地契約を大阪市と結ぶ見通しだと、日本経済新聞や共同通信が伝えている。定期借地契約は契約期間の満了とともに土地が地権者へ確実に返る仕組みで、自治体が公有地を民間に長期間貸し出す際によく使われる手法だ。ただし契約時期や着工のスケジュールについて、USJ・大阪市いずれも28日時点で公式には言及していない。

パークの外への拡張をUSJが模索したのは、今回が初めてではない。2016年には沖縄県への新パーク進出計画を撤回した経緯がある。国営海洋博公園に600億円を投じ、年600万人の集客を見込む大阪に次ぐ第2の拠点構想だったが、親会社の投資方針転換で白紙になった。今回は既存パークの隣接地を広げる案であり、当時とは性格が異なる。

米テーマエンターテインメント協会(TEA)によると、USJの年間来園者数は2024年時点で1600万人と前年から横ばいで、3年連続の世界3位だった。4位の東京ディズニーランド(1510万人)との差は90万人まで縮まっている。日本経済新聞は、訪日客の増加を見据えた施設拡充が今回の構想の背景にあると報じた。

声明が語ったこと、語らなかったこと

USJの声明を読み解くと、拡張計画そのものを否定してはいない点が浮かび上がる。数字や対象地を一つひとつ打ち消すのではなく、情報の出どころだけに的を絞った言い回しだ。「日本経済新聞の報道を否定」との見出しを掲げたメディアもあったが、声明の文言をたどると、否定しているのは”自社が発表したものかどうか”という一点だ。「発表したものではありません」という一文は、情報の出どころが自社でないと述べたにすぎない。拡張の規模や対象エリアなど、報道の中身を「事実ではない」と打ち消す言葉は声明のどこにもなかった。

「お知らせすべき事項が生じた場合には、適切なタイミングでご案内いたします」という結びの一文も、将来的な発表の可能性を残す書きぶりだ。それでも、何が事実で何が観測にとどまるのかは、USJ自身の言葉からは判別できない。

大阪市長は9月3日に会見、知事は歓迎

横山英幸市長は28日、自身のX(旧Twitter)で今回の報道に触れ、市としての対応を9月3日の記者会見で明らかにする考えを示した。跡地の一部を所有するのは大阪市自身であり、貸し出しの当事者としての立場から市長自らが説明する見通しだ。この時点で大阪市からの正式な発表はなく、詳細は会見を待つことになる。

大阪府の吉村洋文知事も28日、視察先の熊本県で報道陣の取材に応じた。USJの拡張について「大阪の経済にとっても大きなプラスになる」と歓迎する姿勢を見せた。行政トップの反応からは、前向きな受け止めがうかがえる。

9月3日の市長会見に焦点

USJが敷地拡張に動くとすれば、2001年の開業以来という節目の判断になる。世界3位の来園者数をさらに押し上げ、上位に迫る一手になるとの見方も出ている。投資規模や開業時期を含めた計画の全体像は、大阪市の会見を経て初めて公式な輪郭を持つことになる。

現時点で確定しているのは、自社の発表ではないというUSJの立場と、9月3日に会見で発信するという横山市長の予告だけだ。USJと大阪市、両者がどこまで足並みをそろえた説明をするか。市長会見まで、あと数日。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

寄稿者

MEDIA DOGS 編集部
メディアドッグス株式会社のMEDIA DOGS 編集部チーム。インターネットマーケティングに約10年携わるメンバーで編成し、企画・取材・執筆から公開後の改善まで一貫して担当。「出会いを、設計する。」のもと、人と企業が正しく出会える場をつくるために、一次情報の確認とファクトチェックを徹底。情報をわかりやすく誠実に届け、読者の疑問を解決します。

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