週刊ダイヤモンド、1913年創刊の経済誌が紙の発行を終了 2027年3月まで、4月から完全デジタル雑誌に

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ダイヤモンド社は8月27日、1913年創刊の経済誌「週刊ダイヤモンド」について、紙媒体での発行を2027年3月で終えると発表した。最終号は同年4月3日号で、4月から完全デジタル雑誌に移行する。麻生祐司社長は「AI時代に勝ち残るメディアに進化していく」とコメントした。
紙版は2027年3月で終了、最終号は4月3日号
発表によると、紙の「週刊ダイヤモンド」は2027年3月で発行を終える。定期購読の配送は同年3月24日発送分までで、読者の手元に届く最後の紙の号は3月29日発売の4月3日号だ。新規・継続を問わず、定期購読の申し込み受け付けは2026年9月30日に締め切る。
4月からは電子版のみの発行に切り替わる予定だ。有料会員サービス「ダイヤモンド・プレミアム」では最新号を全ページ閲覧でき、10年分を超すバックナンバーも読める。Kindle、楽天Kobo、honto、Google Play、dマガジン、楽天マガジンといった電子書店・読み放題サービスでの配信も、これまで通り続く見通しだ。
週刊という発行間隔にとらわれず、スクープや深掘り記事を随時配信できる体制に移す狙いもある。読者データを生かした広告事業の再構築も検討課題だ。
紙の発行そのものをやめるという決断。誌面の刷新とは、意味合いが根本から違う。
創刊113年、2025年には店頭売りを終えていた
週刊ダイヤモンドの歴史は1913年5月にさかのぼる。石山賢吉が「経済雑誌ダイヤモンド」の名で創刊した月刊誌が始まりで、当時の定価は10銭だった。戦時下の1945年には一時休刊したが、同年11月に刊行を再開している。1955年に週刊化し、1968年には現在の誌名「週刊ダイヤモンド」に改めた。
紙とデジタルを両立させる取り組みは20年近く前から続く。2007年10月にビジネス情報サイト「ダイヤモンド・オンライン」を立ち上げ、2019年6月には有料会員サービス「ダイヤモンド・プレミアム」を始めている。有料会員は2025年4月時点で4万5000人規模に達したという。
転機は2025年4月。書店やコンビニでの店頭販売から撤退し、定期購読者向けのサブスクリプションモデルへ全面的に切り替えている。それまで31年間、市販ビジネス誌の売り上げ首位を守り続けてきた。完全デジタル化は、この流れを一歩進める決断だ。なぜ、このタイミングで紙を手放すのか。
麻生社長「AI時代に勝ち残るメディアに」
答えは、今年4月に就任したばかりの麻生祐司社長の言葉にある。前任の石田哲哉氏は取締役会長に退き、麻生氏が経営の舵取りを引き継いだ。麻生氏は1991年にロイター通信へ記者として入社し、エネルギー分野の取材などを経験した後、2018年10月にダイヤモンド社へ復帰している。
麻生社長は完全デジタル化の狙いについて「ユーザーの情報取得の在り方が大きく変わったことを受けて、次の100年を見据えたメディアへと進化させるための決断」と説明し、「AI時代に勝ち残るメディアに進化していく」と力を込めた。共同通信の取材には「2〜3年後を見据え、経済ジャーナリズムの部門はデジタルに全振りする」とも語っている。
デジタル版はニュースを素早く出せる点や動画展開のしやすさが、紙にはない強みだ。テキストだけでなく映像でも報じる体制を整え、ビジネスパーソンの情報収集スタイルの変化に対応する狙いがある。
週刊朝日も休刊、経済誌にも及ぶ紙離れ
紙の雑誌が発行をやめる動きは週刊ダイヤモンドに限らない。2023年、101年の歴史を持つ「週刊朝日」が休刊。週刊誌市場の縮小を印象づける出来事だった。
用紙代の高騰や部数減少に苦しむのは、週刊東洋経済や日経ビジネスといった経済誌も例外ではない。円安や資源価格の上昇で、紙の値段も年々上がる一方だ。ネット上に情報があふれる中、紙の週刊誌が担ってきた役割そのものが問われている。
そうした流れの中で、週刊ダイヤモンドは紙を手放し、デジタルに軸足を完全に移す道を選んだ。
購読受付は9月30日まで、4月にデジタル一本化
定期購読の新規・継続の申し込みは、2026年9月30日までに済ませる必要がある。配送も2027年3月24日発送分が最後で、紙の号としては3月29日発売の4月3日号が締めくくりだ。
4月からは「週刊ダイヤモンド電子版」として、ダイヤモンド・オンラインやダイヤモンド・プレミアムと一体の運営に移る。プレミアム会員なら最新号と10年超のバックナンバーを読め、Kindleや楽天マガジンなど従来の電子チャネルでの配信も続く見通しだ。
「休刊」でも「廃刊」でもなく、媒体を存続させたままの完全デジタル化だとダイヤモンド社は説明している。長年培ってきた取材力や分析力に基づく報道姿勢は、届け方が変わっても保つ方針だ。
1913年に創刊した経済誌が、110年を超える歴史の中で紙という届け方に区切りをつけた。次の100年に向けた、完全デジタルへの船出である。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]


































































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