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DAZN「月980円」のはずが年2万6340円 話題の「ダークパターン」とは?あなたも引っかかってるかも、主要アプリ9割に”だましの罠”

DAZN「月980円」のはずが年2万6340円 話題の「ダークパターン」とは?あなたも引っかかってるかも、主要アプリ9割に”だましの罠”

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スポーツ配信「DAZN」のサッカー専用プランが「月額980円」と大きく見せながら、実際は年間契約で総額2万6340円かかると分かり、2026年6月にSNSで炎上した。安く見せて途中解約させない設計は「ダークパターン」と呼ばれる。消費者庁の調査では、過去1年でこうした手口を経験した人が37.5%に上った。DAZNは謝罪し、新規受付の停止と返金対応に動いた。

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「月額980円」のはずが年2万6340円だった

きっかけは、2026年6月に始まったサッカー専用プラン「DAZN Soccer(DAZNサッカー)」だ。ワールドカップ全104試合が見られるうえ、画面には「月額980円」と目立つ形で表示されていた。W杯を安く見たい人が飛びついたのも無理はない。

だが申し込んだ人が後から気づいたのは、想像とはまるで違う料金の中身だった。980円はあくまで最初の3カ月だけ。4カ月目からは月額2,600円に切り替わり、しかも1年間の年間契約が前提で、途中でやめることができない。1年で計算すると総額は2万6340円になる。

関連記事:【更新】DAZNサッカープランは月額だけで選ばないで 公式がお詫びと今後の対応を発表

「W杯が終わったら解約すればいい」「サッカーだけなら980円で足りる」。そう思って契約した人ほど、後から届く請求に驚くことになった。SNSには「トラップすぎる」「騙された」という投稿が相次いだ。

3カ月だけ安く、4カ月目から一気に上がる仕組み

料金の内訳を並べると、からくりがはっきりする。最初の3カ月は980円、残りの9カ月は2,600円。980円×3カ月と2,600円×9カ月を足すと、ちょうど2万6340円だ。

問題視されたのは、この総額や「途中解約できない」という条件が、申し込み画面で小さくしか書かれていなかった点にある。人の目は大きく太い文字にまず引きつけられる。980円という数字だけが頭に残り、その下に小さく添えられた条件は読み飛ばされやすい。

提供期間は2026年4月21日から8月30日まで。W杯という一度きりの大会に合わせて設計されたプランだけに、「今だけ安い」と感じさせる作りになっていた。安さを前面に出し、負担の大きい条件を後ろに隠す。この見せ方こそが、批判の的になった。

そもそも「ダークパターン」とは何か

ダークパターンとは、ウェブサイトやアプリの画面設計で、利用者を企業に都合のいい選択へそっと誘導する仕組みを指す。はっきりした嘘ではないのに、気づけば不利な方を選ばされている。そこが厄介なところだ。

DAZNのケースは、これが初めてではない。過去には、退会ボタンが何枚ものアンケートや確認画面の裏に隠され、なかなか解約までたどり着けない作りが問題になった。いったん入ると抜け出しにくいことから「解約阻止(ローチモーテル)」とも呼ばれる。

こうした手口は、実はごく身近に広がっている。東京工業大学(現・東京科学大学)が2023年に行った調査では、買い物やSNS、ゲームなど主要なアプリの9割に何らかのダークパターンが使われていた。消費者庁が2026年に1,200人へ聞いた調査でも、過去1年でこうした手口を一つ以上経験した人は37.5%。3人に1人以上が、知らないうちに誘導を受けていた計算になる。

「自分も引っかかった」広がる反発

DAZNの一件は、多くの人が「他人事ではない」と感じた出来事だった。Xには「980円で見られると思って、年間契約とは知らずに申し込んでしまった」「ダークパターンでは」といった声が並んだ。

スマホの小さな画面が、誤解に拍車をかけたとの指摘もある。NTTデータ経営研究所は、スマホやタブレットの画面はパソコンより心理的に誘導されやすく、注意書きを見落としやすいと分析した。指先ひとつで契約が完了する手軽さの裏で、確認がおろそかになりやすい。

安く見せる表示そのものは、違法とまでは言い切れない場合が多い。だからこそ、利用者が自分で気づくしかない領域が残る。「安い」と感じた瞬間ほど、その数字が何カ月分なのか、いつまで続くのかを確かめたい。

引っかからないために確かめたいこと

批判を受け、DAZNは6月に謝罪した。「プラン内容や契約条件の表示が分かりづらく、誤解を招く可能性があった」と認め、サッカープランの新規受付を停止。すでに契約した人には、解約や返金を含む救済措置を用意すると発表した。

同じような請求トラブルを避けるには、申し込み前のひと手間が効く。目立つ金額だけでなく、その下や隅に小さく書かれた条件まで目を通す。「初回のみ」「年間契約」「途中解約不可」といった言葉があれば、いったん立ち止まりたい。総額がいくらになるのかを、自分で一度計算してみるのも有効だ。

DAZNの騒動は、安さの表示をうのみにする怖さを、多くの人に突きつけた。画面の向こうには、こちらの選択をそっと誘導する設計が潜んでいる。次に「月額◯円」の文字を見たときは、その数字の後ろに何が隠れているかを、まず疑ってみたい。

[文/構成 by 小川 そら]

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