安田祐香、NEC軽井沢72で完全優勝 国内女子ツアー3勝目までの歩みを整理

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安田祐香(25)=NEC=が8月16日、NEC軽井沢72ゴルフトーナメント最終日で68をまとめ、通算23アンダー、7打差の完全優勝を果たした。54ホールで26バーディーを記録し、2003年のアニカ・ソレンスタムの記録を23年ぶりに更新。ツアー通算3勝目、今季初優勝となった。
7打差の完全優勝、23アンダーの新記録
会場は長野県の軽井沢72ゴルフ北コース、6590ヤードだ。安田は初日から首位を譲らないワイヤー・トゥ・ワイヤーで優勝を決めた。初日は「61」、2日目は「64」で通算19アンダーまで伸ばす。36ホール125打は、アニカ・ソレンスタムが持っていたツアー最少ストローク記録を1打更新するものだった。最終日も「68」でまとめ、通算23アンダー、193打で大会を締めくくった。
2008年に原江里菜がマークした大会記録の21アンダーを2打更新し、JLPGAツアーの日本人選手として歴代最多アンダーパー記録となった(外国人選手を含めた歴代最多は、2003年にアニカ・ソレンスタムがミズノクラシックで記録した24アンダーで、安田の23アンダーは歴代2位にあたる)。2位に7打差をつける独走。2位タイは菅楓華と岡山絵里で通算16アンダー、4位タイにイ・ミニョンとサイ・ペイイン、6位に沖せいらが続いた。今季注目の桑木志帆は42位だった。
優勝賞金は1800万円。3日間で26バーディーを奪った実績には最多バーディー賞100万円、初日「61」にはベストスコア賞30万円が贈られた。副賞のノートパソコンとSUV車、軽井沢の宿泊券も加わっている。
優勝を確定させた安田は、自分のゴルフに集中して、なるべく周りを見ないようにしたと明かした。ミスもあったが、声援に後押しされてパターが決まり続けたという。「すごくホッとしています。1番のティーショットが右へ行ってしまい、どうなるんかなあと思っていたので」と口にした。
初日「61」から独走、自己ベストを4打更新
安田は初日の2番からバーディーを連取して滑り出すと、後半11番からは5連続バーディーを奪う。11バーディー、ボギーなしの「61」で通算11アンダーの単独首位に立った。従来の自己ベスト「65」を4打更新し、2023年大会で神谷そらが記録したコースレコードにも並ぶ内容。
破竹の勢いだった。1番でティーショットが右に行く場面もあったが、「以降はショットもパットも良かったのがスコアにつながった」と話した。
自身が世界的な選手の記録を上回ったことについては「世界のトッププロのアニカさんを上回れたのは嬉しいですし、江里菜さんの記録を追いかけて抜くことができたのはすごく嬉しい」と声を弾ませる。
1勝目は悪天候、2勝目は大雨のプレーオフ
安田のツアー初優勝は2024年9月、「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」(宮城・利府GC)だった。悪天候でコース状態が悪化し、27ホールに短縮された競技を4バーディー、2ボギーの「34」でまとめ、通算9アンダーで3打差を守り切る。プロ5年目、23歳での悲願の初優勝だった。「優勝できると思わなかったので心の準備ができていなかったけど、最後までいい戦いができてすごく自信になりました」と喜びを語った。
2勝目は2025年4月、「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」(埼玉・石坂ゴルフ倶楽部)で手にする。最終日は大雨の中「71」でまとめて通算9アンダー、207で並び、中村心、河本結との3人プレーオフに突入した。1ホール目で中村がボギーを叩いて脱落し、4ホール目に河本がボギーとなって安田が制した。「初優勝とは違った強い気持ちで戦えました」と話す。
1勝目は荒天によるコース不良、2勝目は大雨のプレーオフ。2年連続の雨天Vという共通点があった。
| 勝利 | 大会 | 時期 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1勝目 | ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン | 2024年9月 | 9アンダー、27ホール短縮、3打差 |
| 2勝目 | 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン | 2025年4月 | 9アンダー、3人プレーオフ制す |
| 3勝目 | NEC軽井沢72ゴルフトーナメント | 2026年8月 | 23アンダー、7打差の完全優勝 |
2025年4月から約1年4カ月ぶりの勝利。今季初優勝でもあった。
姉・美祐がキャディ、初めての姉妹タッグV
今大会でキャディーバッグを担いだのは3学年上の姉・美祐(28)。安田と同じ滝川二高、大手前大の出身で、日本ジュニア選手権や日本女子アマチュア選手権など全国大会に出場した経験を持つ。安田が2020年にプロ入りしてから帯同してきたが、毎週同行できるわけではないという。過去の最高成績は2位にとどまっていたといい、姉妹でつかんだ優勝はこれが初めてだった。最終18番で優勝が決まると、2人は抱き合って喜びをかみしめる。「お姉ちゃんがけっこう長く抱きついてきて、いつ離すんやろうなと思いました」と笑った。
技術面を支えるのは2024年の初優勝前から師事するコーチの大西翔太氏だ。右へまっすぐ抜けていた球筋を、インサイドへ振り抜く意識に改めて安定感を高めてきた。拳1、2個分インサイドへ振り抜けるようになったことでヘッドスピードが上がり、スイングアークも大きくなったという。大西氏は「何よりも笑顔が増えてきたことが一番うれしいです。祐香ちゃんは笑顔の時、良いプレーができるので」と目を細めた。
シーズン後半戦、目指すは複数勝利
安田はNECと契約する「ホステスプロ」だ。所属企業が主催する大会に招待選手として出場する立場にあり、今大会は所属先の冠大会でもあった。看板大会を制した意味は大きい。
今後については「シーズンも後半戦に入っていますが、まだまだチャンスはあると思っているので、そこに向けてまた頑張りたいです」と力を込めた。年間で複数回の優勝は、まだ手にしていない目標だという。
2020年のプロ入りから7年目。悪天候の中でつかんだ1勝目、大雨のプレーオフで制した2勝目を経て、自己記録ずくめの3勝目は完全優勝で締めくくった。次の白星に向けて、後半戦の戦いが続く。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]








































































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