那須川天心、広瀬すず『よはくじかん』に出演 初黒星のあとに野田洋次郎がかけた言葉を明かす

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
プロボクシングの那須川天心(28)=帝拳=が11月3日、TOKYO FMなどJFN全国38局で放送された『FM FESTIVAL 2026 広瀬すずの「よはくじかん」~文化の日スペシャル~』にゲスト出演した。今後の目標を問われると「僕、人生、実験だと思っていて」と答え、ボクシングで初めて負けた後、RADWIMPSの野田洋次郎から“いい負けだった”という趣旨の言葉をかけられ、うれしかったと振り返った。
「目標、ないんですよね」と答えた理由
番組は午後4時から7時までの3時間特番だった。毎年11月3日の文化の日にJFN38局が全国ネットで送る『FM FESTIVAL』の2026年版で、広瀬すず(28)が毎週土曜午後3時30分から担当するレギュラー番組『広瀬すずの「よはくじかん」』を3時間に広げた特別版だ。レギュラー番組は2023年10月に始まり、放送開始から丸3年を迎えた。ゲストは那須川、野田、モデルで俳優の岡崎紗絵の3人だ。
広瀬は那須川に「プロボクサーとしてのこれからの目標なんてものはございますか?」と尋ねた。返ってきたのは意外な答えだった。
「目標、僕ね、ないんですよね。あんまり」。那須川はそう切り出し、目の前のことを一生懸命やるのが自分の中での目標なのかもしれないと続けた。世界王者のベルトを目がけて戦っているわけではないとも話し、自分の戦いや取り組みを通じて、ファンに「こんな生き方でもいいんだな」と思ってもらえたらいいという考えを示した。
そこで出たのが「僕、人生、実験だと思っていて。人間ってどこまでやれるんだろうっていうところ」という言葉だった。キックボクシングからの転向もその一つだったという。チャンピオンになりたいだけならキックを続けていればよく、お金が目当てでもない。人間がどこまで可能性を伸ばせるのかを試している、というのが那須川の説明だ。「人生1回だから、何でもやろうかなっていうのはありますね」とも語った。
この考え方は、ボクシングで初めて敗れた直後にも表に出ていた。2025年11月25日午前6時すぎ(日本時間)、那須川は自身のXに「人生実験です 挑戦し続けます」と書き込み、「必ずやり返すから」とファンに約束している。約1年後のラジオでも、その軸は変わっていない。
初黒星の後、野田洋次郎の言葉がうれしかった
「2回、負けましたけどね」。番組の中で那須川が自分から口にすると、広瀬は「1回目、たまたま見に行っていて」と応じた。
那須川が明かしたのは、その1回目の敗戦の後の出来事だった。野田のライブで久しぶりに会って話した際、負けた話になり、野田から“いい負けだったよ”という趣旨の言葉をかけられたという。那須川は「俺、凄くうれしかったなって」と話した。
なぜ、その一言が残ったのか。
那須川によると、負けた選手にそうした言葉をかけてくれる人はあまりいない。負ければ周りは腫れ物に触るような態度になりがちで、だからこそ“負けてよかった”というようなことを言ってくれた野田に「おお、かっけえ!」と感じたという。広瀬もその場に居合わせていたという。トイレの前での会話だったと広瀬が明かすと、那須川は「言われたことを水に流しました」と冗談で返した。
野田は広瀬が主演し10月に公開された映画『汝、星のごとく』の主題歌を担当しており、広瀬とも親交がある。番組の告知では、野田の出演パートで“あの曲”を弾き語りで披露すると案内されていた。
井上拓真に2度の0-3、プロ戦績は10戦8勝2敗
那須川はキックボクシングで42戦無敗(28KO)の成績を残し、2023年4月にプロボクシングでデビューした。7戦全勝で迎えた初の世界戦が、“初黒星”の試合になる。
| 日付 | 試合 | 勝者 | 結果(採点) |
|---|---|---|---|
| 2025年11月24日 | WBC世界バンタム級王座決定戦 | 井上拓真 | 判定3-0 |
| 2026年9月27日 | WBC世界バンタム級タイトルマッチ | 井上拓真 | 判定3-0 |
2025年11月24日、井上拓真(30)=大橋=との王座決定戦は0-3の判定負け。ボクシングでは8戦目、キックボクシング時代からの公式戦では55戦目で初めての黒星となった。約10カ月後の2026年9月27日の再戦では7回にダウンを奪ったものの、判定は再び0-3で、初の世界王座には届かなかった。プロボクシングの戦績は10戦8勝(3KO)2敗で、敗れた相手はどちらも井上拓真だ。
再戦の後、那須川は10月19日に自身のYouTubeチャンネルの企画で「緊急非公式会見」を開き、約80分にわたって試合や判定について語った。
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遅刻43分、編み物、キックとの違いも
那須川の出演パートは、遅刻の謝罪から始まった。広瀬が収録に「45分間、遅刻しました」と明かすと、那須川は「詳しくは43分です」と訂正した。広瀬は番組名にかけて、その空白の時間を「よはくじかん」と呼んでいる。2人は同い年で、広瀬はキックボクシングのジムに通っており、番組での共演も初めてではない。接点は以前からあった。2019年6月には、広瀬がキックボクシングの練習を披露したアサヒ飲料「三ツ矢サイダー」のWEBムービーを那須川が当時のツイッターで取り上げ、「すごい普通に試合出れるレベル」と書き込んでいる。
ボクシングの難しさを聞かれた那須川は、キックボクシングの3ラウンドに対しボクシングは12ラウンドだと説明した。キックの試合なら4試合分にあたり、「短距離の100メートルの選手が、マラソン選手に転向するみたいな」とたとえた。得意だった蹴りを封じてパンチだけで戦う難しさにも触れ、転向した当初はタイミングがずれることもあったと明かした。
ふだんの過ごし方の話では、練習は日曜を除く週6日で、それぞれ2、3時間だという。夕方は公園を散歩したり、編み物をしたりして過ごすと明かした。家庭科の授業でどの女子よりも早く器用に仕上げて引かれたことがあり、最初は編み物がトラウマだったという。今は家にある毛糸で編んでいると話し、広瀬に手編みのマフラーを贈ると申し出る場面もあった。
再起の言葉はまだ、次の挑戦は
那須川は、次の試合や再起についてまだ明言していない。10月31日に地元の千葉県松戸市で開幕した「天心祭2026」の取材でも、再起の宣言は見送り、「練習はしています」と話すにとどめた。
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ラジオで語った言葉は、その姿勢と重なる。ベルトを目標に置かず、人間がどこまでやれるかを試し続ける。2度の0-3を経た28歳が、次にどんな“実験”を選ぶのか。その答えは、まだ本人の口から出ていない。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]








































































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