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今川優馬が5回に逆転3ラン 日本ハムが乱打戦を制し3連勝、直後の守備でダイビングキャッチ

今川優馬が5回に逆転3ラン 日本ハムが乱打戦を制し3連勝、直後の守備でダイビングキャッチ

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日本ハムの今川優馬(29)が8月29日のロッテ20回戦で、1点を追う5回に今季3号の逆転3ランを放った。試合は9-7で日本ハムが勝ち、3連勝。今川は打った直後の6回、左翼で山口航輝の飛球に飛び込む。1安打3打点1盗塁、走攻守で目立つ一日となった。

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1点を追う5回、左翼ブルペンへ運んだ3号3ラン

エスコンフィールド北海道に3万4794人が詰めかけた一戦は、5回表を終えて6-7。日本ハムが1点を追う場面で、5回裏の攻撃が始まった。

無死からレイエスが中前打、野村佑希が左翼への二塁打で二、三塁。有薗直輝が右翼へのファウルフライに倒れて1死二、三塁となり、打席に入ったのは、6番・左翼で先発出場していた今川。マウンドのロッテ・小野郁は、それまで一度も打てていない相手だった。

初球の135キロのスライダーを見逃してストライク。2球目はワンバウンドのフォークでボールとなり、カウントは1-1。そして3球目、136キロのスライダーを捉えた打球が左翼へ高く上がり、そのままブルペンに飛び込んだ。3ラン。6-7が9-7へ、ひっくり返る。

打った直後、今川にガッツポーズが出た。8月19日のソフトバンク戦で上沢直之から代打3ランを放って以来、10日ぶりのアーチとなった。

打った直後の6回、山口航輝の当たりに飛び込む

今川はグラブでも仕事をする。

6回表、1死一塁。打席には前の回に27号ソロを左翼席へ運んだばかりの山口航輝が入った。マウンドの孫易磊が投じた148キロの直球を、山口は左翼へ弾き返す。

長打を警戒して深めに守っていた今川が、打球に向かって前へ突っ込んだ。体を投げ出し、伸ばしたグラブに白球が収まる。ダイビングキャッチだった。

続く佐藤都志也は三塁へのファウルフライに倒れ、3イニング続いていたロッテの得点はここで止まった。5回に自分でつくった2点差を、次の回に自分で守った格好になった。ロッテは6回以降、9回まで一度も得点できないまま試合を終える。

この日の今川は3ランのほかに四球を2つ選び、盗塁も1つ決めた。安打は1本、打点は3。走攻守のすべてで記録用紙に名前が残った。

両軍5本塁打の乱打戦、ドラ1大川は初先発で4失点

試合は両軍で5本の本塁打が飛び交う打ち合いになった。

先に動いたのはロッテ。3回表、佐藤都志也の14号3ランで3点を先制する。日本ハムはその裏、田宮裕涼の4号ソロで1点を返した。4回表に上田希由翔の7号ソロで1-4と広げられたが、日本ハムはこの回、大塚瑠晏の2点二塁打と田宮のフェンス直撃となる2点適時三塁打などで一挙5点を奪い、6-4と逆転する。

5回表、ロッテも下がらない。先頭の山口航輝が27号ソロで1点差に迫ると、佐藤都志也の中前打と安田尚憲の右翼への二塁打で無死二、三塁。寺地隆成が左前へ2点適時打を運び、6-7と再びロッテが前に出た。そこへ今川の3ランが飛び出す。

関連記事:山口航輝が27号で今季2度目の4試合連続弾 ロッテでは落合博満以来41年ぶり2人目の快挙

日本ハムの先発は、2025年ドラフト1位の大川慈英(22)。常総学院高から明治大に進み、最速155キロの直球を武器にプロ入りした右腕にとって、この日がプロ初先発だった。4回85球を投げ、4安打4失点。2本の本塁打を浴び、プロ初勝利はお預けとなった。

初めて1軍のマウンドに立ったのは4月19日の西武戦。8回に救援で送り出されたものの、アウトを1つ取るのが精いっぱいで、0回1/3を5失点という内容だった。4月中にもう1試合救援で投げたあと登録を抹消され、この日がプロ3度目の登板。4カ月余りを経て、初先発では4イニングを投げ切っている。3回にはロッテ・山﨑剛から空振り三振を奪い、プロ初奪三振も記録した。

「登板前は緊張していましたが、マウンドでは冷静に投げることができました。結果的にホームランを打たれたことよりも、四球で自分の首を絞めたことが悔しいです」。大川はそう話し、ゾーンで勝負しきれなかった点を自滅の要因に挙げる。そのうえで「前回の1軍登板では1回を投げ切ることができなかったので、その点は少しだけ前進できたと思います」と付け加えた。

勝ち投手は孫易磊で今季2勝目。台北市出身の21歳は、2023年に日本ハムと育成契約を結んだ。海外のアマチュア選手との契約は球団史上初で、最速158キロのストレートを投げる。6月11日のDeNA戦で6回無失点としてプロ初勝利を挙げた右腕が、今川の好守にも助けられて白星を積み上げた。

9回は柳川大晟が締め、21セーブ目とした。新庄剛志監督は試合後、「今日は大川くんがこんな感じだったので(コメントは)なしで頼みます」と報道陣に告げ、多くを語らなかった。

鎌ケ谷が頭をよぎった、久しぶりのスタメン

今川がスタメンに名を連ねるのは、8月21日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)以来、5試合ぶりのことだった。

「久しぶりのスタメンの時に爪痕残さないと、また(2軍の)鎌ケ谷に戻ることも頭の片隅にはあったので食らいついて覚悟決めていくだけかなと思ったんで、必死こいて打席に立つだけ」。試合後、今川はそう明かした。

鎌ケ谷は、日本ハムの2軍が本拠地を置く千葉県の街。1軍に残るか、そこへ戻るか。その境目を意識しながら打席に入っていた。

「運に左右されない打球を打ち続けることをテーマに今年1年間やってきた。それを1軍の舞台でちゃんと結果として出せた」

小野との対戦には、別の思いもあった。二人は同学年にあたる。小野は高校からプロ入りし、今季で12年目を迎える。一方の今川は東海大北海道キャンパスからJFE東日本を経て、2020年ドラフト6位で日本ハムに入団した。プロ生活には6年の差がある。

「僕、同級生(同学年)を打っていくことを目標にやってきている。プロに入って1人ずつ倒していきたいっていうのがあって。社会人から入って一番遅く入ってるんで」と今川は語る。小野については「毎回対戦を楽しみにすごいしてて、まだ1本も打ったことなくて。いつもスライダーにやられていて」と続けた。

やられ続けていたスライダーを、この日はブルペンまで運んだ。

遅咲きの29歳、9試合で3本塁打8打点

今川は北海道釧路市に生まれ、札幌市で育った。東海大四高では3年夏に甲子園のベンチに入り、東海大北海道キャンパスでリーグ首位打者となる。JFE東日本では1年目から2番・左翼手に定着し、都市対抗野球の創部初優勝に貢献。若獅子賞も手にした。

プロ初安打は2021年9月12日のソフトバンク戦だった。和田毅から左越えの2ランを放ち、初安打・初本塁打・初打点を一度に記録している。翌2022年には94試合で10本塁打39打点と自己最高の数字を残した。

だが2023年に自打球で負傷して以降は出場機会が減っていく。2024年は6試合、2025年も18試合。1軍と2軍を行き来する日々が続いた。

今季もここまで9試合の出場。それでも打率.381、3本塁打8打点と、打席に立てば結果を出している。8月19日のソフトバンク戦では代打で登場して3ランを叩き込み、翌20日も2安打を放った。

お立ち台には田宮とともに上がった。そこで出たのが「やっとパパのいいところを見せられた」の一言。球団が長女の誕生を発表したのは2025年11月のことだった。

日本ハムはこの勝利で66勝53敗1分とし、パ・リーグ3位。首位ソフトバンク(72勝43敗2分)、2位西武(68勝49敗3分)を追う位置にいる。レギュラーシーズンは残り23試合、上位3球団が進むクライマックスシリーズをにらんだ終盤戦に入る。

打っては逆転3ラン、守ってはダイビングキャッチ。今川が言う爪痕は、はっきりと残った。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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