『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』、初報から発売まで9年 作り直してから完成まで実質3年弱

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レベルファイブは8月22日、「イナズマイレブン」シリーズ18周年を記念した日野晃博社長のメッセージ動画を公式YouTubeチャンネルで公開し、最新作『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』が初報から発売まで9年、制作を一度作り直してからの実質的な開発期間でも3年弱を要していたと明かした。2016年に『イナズマイレブン アレスの天秤』として発表された新作は、開発体制の混乱や2度の改題を経て2025年11月にようやく発売にこぎ着けており、その舞台裏を日野氏本人が語った。
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「イナイレの日」に明かされた開発秘話
8月22日は2008年に初代『イナズマイレブン』がニンテンドーDSで発売された日にあたる。シリーズ主人公・円堂守の誕生日でもあり、ファンの間では「イナイレの日」と呼ばれ親しまれてきた。
18周年となる今回、目玉になったのが日野氏本人によるメッセージ動画だ。動画で日野氏は、シリーズ最新作『英雄たちのヴィクトリーロード』の長い開発の道のりに触れ、途中まで制作していたものを一度すべて作り直したと説明した。そこから完成までにかかった実質的な開発期間は3年弱だった一方、最初の発表からは9年が経過していたことも明かしている。物語がまだ終わりではないことにも言及しており、続報を待つファンの間で話題になった。
2016年の初報から重ねた延期の記録
新作の初報は2016年7月27日、レベルファイブの新作発表会「LEVEL5 VISION 2016 -NEW HEROES-」だった。当時のタイトルは『イナズマイレブン アレスの天秤』。3人の主人公が登場するパラレルワールドを舞台に、テレビアニメや漫画と連動するクロスメディア展開が予告されていた。
アニメ版は当初2017年夏の放送開始が予告されていたが延期を重ね、実際の放送が始まったのは2018年4月だった。同年には専用のアーケードゲームも稼働を始めている。ところが、肝心の家庭用ゲーム本編だけは一向に発売されない。2018年12月、日野氏は延期の経緯について公式見解を公開し、外部の開発会社で人員が不足していた事実を明らかにした。
2019年9月27日には『イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード』へ改題し、開発を完全内製へ切り替えると発表。2020年4月には開発手記で制作の遅れを説明し、ゲームエンジンを刷新したうえで発売は「恐らく2021年」との見通しを示した。しかし実際にはさらに延期が続き、2022年7月21日に2度目の改題があり、タイトルは現在の『英雄たちのヴィクトリーロード』に定まる。ストーリーを書き進めるうちに、登場人物が最初から強いのではなく悩みや特訓を経て勝利を目指す話に変わり、「グレート」より「ヴィクトリー」がしっくりくるようになったというのが理由だった。
その後の延期も含め、主な経緯を整理すると次のようになる。
– 2016年7月27日:『イナズマイレブン アレスの天秤』として初報
– 2018年12月25日:外部開発会社の人員不足が発覚、延期の経緯を公表
– 2019年9月27日:『英雄たちのグレートロード』に改題、完全内製へ切り替え
– 2020年4月1日:開発手記で制作難航を説明、エンジンを刷新し継続の方針を表明
– 2022年7月21日:『英雄たちのヴィクトリーロード』に再改題
– 2023年11月29日:発売時期を2024年に延期
– 2024年9月24日:発売時期を2025年6月に変更
– 2025年4月11日:発売日を8月22日に決定、ダウンロード専売と発表
– 2025年7月19日:発売日を11月14日に再延期
– 2025年11月14日:正式発売
初報からの日数を数えると、実に9年3カ月あまり。延期の回数はカウント方法によって変わるが、10回を超えるとも伝えられる。
「今度こそマジ」からの再延期、それでも50万本
発売直前の延期は、ファンの記憶にも新しい。日野氏は2025年4月のオンライン発表会で「今度こそは、マジのマジのマジです」と述べ、8月22日の発売を約束していた。ところが同年7月19日、音声収録や多言語翻訳に時間を要しているとして、発売日は11月14日へ再び動く。度重なる延期には、SNSでも落胆の声が広がったという。
それでも、蓋を開けてみれば滑り出しは好調だった。2025年11月14日の発売から1週間ほどで、世界累計販売本数は50万本を突破。ダウンロード専売の作品としては異例の早さで、国内のダウンロードソフトランキングでも1位を獲得した。長い開発期間への不安をよそに、待ち続けたファンの支持は販売本数という数字にはっきりと表れている。
価格8,910円から、25年後の舞台へ
『英雄たちのヴィクトリーロード』はPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、Steamの6機種で展開する、選手を集めて育てる収集・育成サッカーRPGだ。価格は通常版が8,910円、追加コンテンツ付きのデラックスエディションが10,010円(いずれも税込)。発売時点ではダウンロード専売だったが、2026年6月11日にはNintendo Switch 2向けのパッケージ版が9,210円で発売された。追加DLC「キズナビッグウェイブ」までの更新をすべて収録済みで、他機種のセーブデータを引き継げるクロスセーブにも対応する。
物語の舞台は、初代『イナズマイレブン』から25年後。主人公の笹波雲明(ささなみうんめい)は、先天性の心臓の持病でサッカーを禁じられた1年生だ。かつて雷門中サッカー部で全国を制した円堂守たちの物語から四半世紀を経て、南雲原中学校を舞台に新しい挑戦が始まる。過去シリーズのキャラクターが5,400人以上登場するクロニクルモードなど、シリーズの集大成と呼べるボリュームも用意されている。
続編のシナリオに日野氏が着手
日野氏はメッセージ動画で、物語がまだ終わりではないことも示唆した。2026年1月13日に配信された公式番組「イナダイ」では、続編のシナリオを日野氏自身が書き始めていることが明らかになっている。9年という長い年月と幾度もの作り直しを経て完成した1作は、シリーズにとって一つの区切りであると同時に、次の物語への出発点にもなりつつある。
[文/構成 by ゲームライター ミナセ]




































































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