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仙台育英、花咲徳栄に1-0で2年連続3回戦進出 甲子園の次の試合と相手を整理

仙台育英、花咲徳栄に1-0で2年連続3回戦進出 甲子園の次の試合と相手を整理

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第108回全国高校野球選手権大会2回戦で、仙台育英(宮城)が花咲徳栄(埼玉)を1-0で下した。2年生右腕・古川諒弥が119球を投げて5安打完封。6回に4番・田山纏が決勝打を放った。夏の甲子園通算50勝は史上5校目となる。次戦は8月15日の第4試合、拓大紅陵と当たる。

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6回、一つの失策とエンドランが生んだ決勝の1点

8月12日、阪神甲子園球場。午後1時30分に始まった一戦は、5回まで両校無得点のまま進んだ。スコアボードに初めて数字が入ったのは、六回裏の仙台育英の攻撃だった。

先頭の2番・斎藤駿多(2年・一塁)が二塁へゴロを放つと、花咲徳栄の二塁手・奥野敬太(3年)がファンブル。無死一塁となったところで、仙台育英ベンチはヒットエンドランを仕掛けた。3番に座る1年生の丹羽裕聖(三塁)が初球の低めのスライダーを中前へ運び、走者の斎藤は一気に三塁へ到達する。無死一、三塁。ここで打席に立った4番・田山纏(3年・右翼)が、カウント0-1から低めの直球を左前へはじき返し、斎藤が生還した。

田山は試合後、この場面をこう振り返っている。

「1、2年生がつくってくれたチャンスだったので絶対に打とうと思った」

古川諒弥の119球、帽子の裏に書かれた「顔晴れ」

先発の古川諒弥は9回を投げ切り、5安打4奪三振2四球で無失点。球数は119球を数えた。最速142キロの直球にスライダーとカーブを組み合わせ、花咲徳栄の左打者にはバックドアのスライダーを外角へ差し込む。九回2死二塁の最後の場面はスプリットで空振り三振を奪い、試合を終わらせた。高校入学後、練習試合を含めても初めての完封だった。

古川の帽子のつばの裏には「顔晴(がんば)れ」の3文字がある。登板前日に母・ゆきみさんがLINEで必ず送ってくる言葉だという。須江航監督から先発を正式に言い渡されたのはこの日の午前で、そのときに「お前が一番いいピッチャーだ」と声をかけられていた。

「その言葉を胸に投げることができたかなと思います」

古川は初戦の札幌日大戦にも先発し、3回まで無安打で毎回三振を奪う立ち上がりを見せていた。8月5日の開幕試合で仙台育英は3-1と競り勝ち、その試合では田山が大会第1号となるソロ本塁打を四回に放っている。打った男と抑えた男が、2回戦でもそのまま試合を決めた。

史上5校目の夏50勝、中京大中京・龍谷大平安に続く

この白星で、仙台育英の夏の甲子園通算勝利数は50に達した。同じ数字に届いた学校は過去に4校しかない。中京大中京の79勝を筆頭に、龍谷大平安が61勝、松山商が60勝、天理が50勝と続く。仙台育英は2年連続32回目の出場で、5校目の到達校となった。

須江監督は勝因を運の一言で片づけた。「両チームの投手がすごかった。勝敗は運の差だけです」。古川については「冷静でしたね。黒川君ほど球の強さやスピードはないですけど、よーくよくバッターを見て、何を狙っているかを判断した」と評している。

相手投手への言葉も長かった。

「黒川君の投球が引き出してくれたところがある。甲子園が投手戦の空間になっていく感覚、大観衆の中でお互いの集中力が高まっていく相乗効果」

49番目に登場した花咲徳栄、17日ぶりの実戦だった

敗れた花咲徳栄は、今大会で49番目に登場した「しんがり校」だった。この位置のチームは2019年から6連敗が続いており、今回で7連敗となる。最後に初戦を突破したのは2017年の青森山田までさかのぼる。2019年の智弁学園、2021年の浦和学院、2022年の智弁和歌山、2023年の九州国際大付、2024年の花巻東、2025年の神村学園と、負けが積み重なってきた。

登場が遅いぶん、実戦から離れる期間も長くなる。花咲徳栄が埼玉大会の決勝を戦ったのは7月26日で、この日まで17日が空いた。岩井隆監督は打線の状態を率直に語っている。

「ピッチャーの球を3週間見ていないということで、その対応が五回くらいまで。うちとしては4イニングだけ試合をした感じ」

エースの黒川凌大(3年)は8回1失点で完投し、148キロの直球を投げ込んだ右腕は試合後、グラウンドに突っ伏して立ち上がれなかった。田山に打たれた球については「ストレート。コースが悪くはなかったが高めに浮いた」と説明し、「気持ちが全面に出てしまったのと焦りがあった」と続けた。進路は「プロ一本で行きたい」と口にしている。今春のセンバツで8強に入ったチームは、夏を初戦で終えた。

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次の試合は8月15日午後3時30分、相手は拓大紅陵

仙台育英の3回戦は、大会第11日の8月15日、第4試合として午後3時30分に始まる。相手は千葉の拓大紅陵に決まった。第11日は第1試合が高川学園(山口)対天理(奈良)、第2試合が敦賀気比(福井)対智辯和歌山(和歌山)、第3試合が履正社(大阪)対三重(三重)と並び、仙台育英はその最後に登場する。

拓大紅陵は12日の2回戦で佐賀商を1-0で下した。仙台育英と同じスコアで、こちらも完封リレー。宮澤和聖(3年)が7回を無失点で抑え、八回からは山邊颯(3年)がマウンドに上がって2イニングを零封した。得点は四回、1死一、二塁から阪本幹太(3年)が逆方向へ適時二塁打を放った1点のみ。準優勝した1992年の第74回大会以来、34年ぶりとなる夏の甲子園での白星で、千葉県勢の初戦突破も3年ぶりだった。坂巻展行監督は「校歌を歌った時は感無量でした」と話している。

仙台育英にとって3回戦は、昨夏つまずいた場所でもある。2025年の第107回大会では3回戦で沖縄尚学と対戦し、延長11回タイブレークの末に3-5で敗れた。エースの吉川陽大が151球を投げ抜いた末の1敗だった。その沖縄尚学は、そこから勝ち上がって夏の全国制覇を果たしている。2022年の優勝から4年、仙台育英が同じ壁の前に再び立つ。

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[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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