MediaDogs

新着記事

京都国際、秋季近畿大会で初優勝し明治神宮大会へ 1年生・末永桜雅が5回1失点

京都国際、秋季近畿大会で初優勝し明治神宮大会へ 1年生・末永桜雅が5回1失点

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

秋季近畿地区高校野球大会の決勝が11月3日にあり、京都国際高等学校が明石市立明石商業高等学校を4対2で破って初優勝した。1年生左腕の末永桜雅が先発で5回1失点、6回からエースの越沼優悟が締めた。京都国際は11月19日開幕の明治神宮野球大会に初出場する。

京都国際が明石商に4対2、秋の近畿で初めての頂点

試合は初回から点の取り合いで始まった。1回表、京都国際は相手の失策で1点を先制する。その裏、明石商は4番の大塚弥(2年)が中前へ適時打を放ち、すぐに追いついた。

試合が動いたのは4回表だった。1死二塁の好機で、主将で5番の川北健瑠(2年)が中前へ適時打を運び、2対1と勝ち越す。この1点のリードを、京都国際の投手陣が終盤まで守った。

追加点は9回表に生まれた。2死二、三塁から8番の大嶋健生が中前へ2点適時打を放ち、4対1。明石商は9回裏に2死から1点を返したものの、越沼が最後の打者を空振り三振に仕留めて試合が終わった。

相手の明石商は、2026年春の選抜大会で決勝を戦った2校を続けて破って勝ち上がってきた。10月31日の準々決勝で選抜優勝校の大阪桐蔭高等学校を8対5で下し、11月1日の準決勝では準優勝校の智辯学園高等学校に5対4で競り勝つ。準決勝で勝ち越しのソロ本塁打を放ったのが、4番で捕手、主将も務める大塚だった。明石商の決勝進出は2018年以来、8年ぶりだった。

京都国際は2024年春の近畿大会を制しているが、秋の近畿大会で優勝したのは初めてとなった。今大会の4試合は次のとおりだ。

日付回戦結果
10月18日1回戦京都国際 7-3 東洋大姫路(京都国際の勝ち)
10月31日準々決勝京都国際 4-3 智弁和歌山(延長10回、京都国際のサヨナラ勝ち)
11月1日準決勝京都国際 4-0 報徳学園(京都国際の勝ち)
11月3日決勝京都国際 4-2 明石商(京都国際の勝ち、初優勝)

初戦は0対3からの逆転、準々決勝は2026年夏の甲子園を制した智辯学園和歌山高等学校(智弁和歌山)を相手に延長10回のサヨナラ勝ちだった。準決勝で越沼が完封し、決勝は先発と救援で守り勝った。勝ち方の違う4試合を重ねて、近畿の頂点に届いた。

関連記事:京都国際高等学校、越沼優悟の完封で秋季近畿大会初の決勝へ 相手は明石市立明石商業高等学校

1年生左腕・末永桜雅、84球で5回1安打1失点

決勝の先発マウンドを託されたのは、背番号11の1年生左腕、末永桜雅(すえなが・おうが)だった。準決勝で完封した越沼は中1日。小牧憲継監督(43)は、ここで1年生を先発に送り出した。

立ち上がりに試練が来る。1回裏、プロ注目の強打者で、今大会2本塁打を放っていた大塚に同点打を浴びた。末永は「完璧に打たれたけれど、1点OKだったので切り替えられました」と話している。

結局、許した安打はこの1本だけだった。5回まで84球を投げ、最速は145キロ。大阪桐蔭と智辯学園を打ち崩してきた明石商打線を、自信を持つ直球で抑え込んだ。決勝での起用にも緊張はなく、自分の持ち味を出すことだけを考えていたと語った。

継投は予定どおりだった。6回からマウンドに上がった越沼は、最速147キロのサイド右腕。秋の京都府大会では背番号10を着けて救援が中心だったが、近畿大会を前に小牧監督から背番号1を託され、決勝の登板前まで19回1/3を無失点で投げていた。9回に今大会初めての失点を許したが、4回を1失点にまとめ、近畿大会の通算は23回1/3で1失点となった。

1年生が試合をつくり、エースが締める。決勝の1勝は、2人の投手で手にしたものだった。

福岡市出身の15歳、背番号11で初めてのベンチ入り

末永は2011年5月3日生まれ、福岡市出身の15歳。小学5年で雁ノ巣ゴールデンフューチャーズに入って野球を始め、西福岡中学校に通いながら糸島ボーイズでプレーした。身長177センチ、体重68キロ、左投げ左打ちだ。

京都国際を選んだきっかけは、同校OBでDeNAの左腕、森下瑠大の投球だった。末永は「強気な投球がカッコイイ」と憧れ、福岡から京都へ進んだ。高校から直接プロ入りする夢を持つ。

小牧監督は入学時から、高卒でドラフト上位を狙える投手と評価してきた。だが、報道によると、けがで今夏は大会の登録メンバーから外れ、その後も左肩の違和感で調整が遅れたという。この秋に背番号11で初めてベンチに入り、公式戦初先発は京都府大会の決勝。先発は決勝の明石商戦が3度目だった。

経験の浅さは、マウンドの上では見えなかった。末永は試合後、「球場の空気を変えられるようになったかな」と口にしている。小牧監督は「末永の持つ力は、こんなものではない」と言い切った。

京都国際は好左腕を送り出してきた学校でもある。直近5年で同校から直接ドラフト指名を受けた左腕は4人。今秋のドラフト会議で中日から5位指名を受けた西田櫂吏(3年)もその1人だ。新チームでは引退した3年生が練習を手伝い、末永は西田からマウンドでの振る舞いや、ピンチで深呼吸することなどを教わったという。「西田さんは打撃投手もしてくれた。恩返ししたかった」。末永はそう明かした。

日本一の後、春夏とも甲子園を逃した2026年

京都国際は2024年夏の甲子園で初めて全国制覇を成し遂げた。決勝は関東第一高等学校を延長10回タイブレークの末に2対1で破っている。

その後、2025年夏は2年連続で甲子園に出場して8強に進んだが、秋は2024年、2025年といずれも京都府大会で敗れ、2026年は春夏とも甲子園の出場を逃す。全国の舞台から遠ざかる中で迎えたのが、この秋の新チームだった。

秋の京都府大会を制して京都1位で近畿大会に出ると、4試合を勝ち抜いた。来春の第99回選抜高校野球大会で、近畿地区の一般選考枠は6校。秋の近畿大会の成績は選考の重要な参考資料となり、4強に入った京都国際、明石商、智辯学園、報徳学園の4校は出場が確実視されている。

初出場の明治神宮大会、初戦は11月21日

第57回明治神宮野球大会は11月19日から24日まで、東京の明治神宮野球場で行われる。高校の部には全国10地区の秋季大会の優勝校が集まり、京都国際は初めての出場だ。

京都国際の初戦は11月21日の第2試合。創志学園高等学校(中国・岡山)と北海高等学校(北海道)の勝者と対戦する。11月3日の時点で高校の部の出場10校のうち9校が決まり、初出場は九州地区の鹿児島城西高等学校に続いて京都国際が2校目となった。残る東京地区の代表は、11月5日に予定される東京都大会決勝、二松学舎大学附属高等学校と岩倉高等学校の勝者が出る。

明治神宮大会の高校の部で優勝した学校の地区には、翌春の選抜大会の出場枠が1つ加わる。いわゆる神宮枠だ。小牧監督は近畿の代表として出る以上、優勝して神宮枠を持ち帰りたいとの考えを示した。

近畿大会の4試合で、京都国際は逆転、サヨナラ、完封、継投と違う勝ち方を見せた。1年生の末永と2年生エースの越沼。2人の投手を軸に、初めての神宮に向かう。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

エンタメ

More

スポーツ

More

ライフハック/実用

More

グルメ

More

社会/ニュース

More

ファッション/ビューティー

More
Return Top