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ニック・マルティネスがワールドシリーズ第1戦先発へ 元日本ハム・ソフトバンク、今季15勝

ニック・マルティネスがワールドシリーズ第1戦先発へ 元日本ハム・ソフトバンク、今季15勝

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レイズのニック・マルティネス投手(36)が、ブルワーズとのワールドシリーズ第1戦に先発する。日本ハムとソフトバンクで4年間プレーした右腕で、今季は自己最多の15勝を挙げ、初のオールスター選出も果たした。エースのラスムセンではなく、元NPB助っ人に開幕マウンドが託された。

第1戦は日本時間24日午前9時から、相手は剛腕ミジオロウスキー

レイズのケビン・キャッシュ監督が現地22日、第1戦の先発にマルティネスを指名した。ワールドシリーズは7回戦制で、第1戦と第2戦はブルワーズの本拠地ミルウォーキーのアメリカンファミリー・フィールドで行う。第1戦は米東部時間23日午後8時、日本時間では24日午前9時から米FOXで全米中継される。

対するブルワーズの先発は24歳のジェイコブ・ミジオロウスキー。今季16勝5敗の剛腕で、防御率1.80と奪三振252はいずれもメジャートップだった。地区シリーズ第1戦では初球に時速104.8マイル(約168.7キロ)を計測し、投球追跡システム導入後のポストシーズン最速を記録している。

レイズとブルワーズはいずれもワールドシリーズを制したことがなく、どちらが勝っても初の世界一となる。レイズで第1戦の先発を任された投手は、2008年のスコット・カズミア、2020年のタイラー・グラスノーに続いて3人目だ。

エースを1日休ませる判断、米メディアは「意外」

開幕投手の本命は、今季16勝、防御率2.67のドリュー・ラスムセンだった。ラスムセンは地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズでいずれも第1戦に先発しており、今回も順当なら初戦を任されるはずだった。

それでもキャッシュ監督は、マルティネスを選んだ。中日スポーツによると、監督は「もう1日ラスムセンを休ませることを優先した」と説明し、ここまで大きな負担を背負ってきたエースに休養日を1日多く与えたという。「マルティネスが投げれば、うちは勝つ」とも語り、右腕への信頼を口にした。

米国ではこの人選に驚きが広がった。CBSスポーツは「なぜ」と題した記事でこの起用を取り上げ、ESPNは「ちょっとしたカーブだ」と表現している。

数字を見れば、意外な起用とも言い切れない。MLB公式サイトによると、ポストシーズンを含めてマルティネスが先発した試合でレイズは24勝9敗。今季のポストシーズンは2試合に先発し、9イニングで7安打3失点だった。ガーディアンズとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦では5回1/3を2安打1失点に抑え、7-3の勝利でシリーズを2勝2敗のタイに戻している。

本人「投球術を磨いたのが日本だった」

マルティネスがプロ野球でプレーしたのは2018年から2021年まで。日本ハムに3年、ソフトバンクに1年在籍し、通算63試合で21勝22敗1セーブ、防御率3.02の成績を残した。

日本ハム1年目の2018年は10勝を挙げ、この年に日本で初めてプレーオフのマウンドを経験している。ソフトバンクでの2021年は9勝4敗、防御率1.60。同じ年の東京五輪では米国代表として日本との決勝に先発し、6回1失点と好投しながら敗戦投手となって銀メダルに終わった。

第1戦前日の会見(現地22日)で日本時代について問われると、「もちろんだ」と即答した。スポニチアネックスによると、プレーオフを初めて経験したのは日本での1年目で、技術を磨いている途中だったと振り返り、「あの経験は、今の自分にたどり着くための素晴らしいステップになったと思う」と語っている。Full-Countによると、「投球術を磨いたのが日本だった。初出場した日本のプレーオフや東京五輪での戦いなど、すべての経験が今の自分につながる階段になった」とも話している。

第1戦の相手打線については「相手はどの球も捨ててこない粘り強い打線。ストライクゾーンを攻め込んで勝機を見出したい」と警戒する。

1年契約で加入、チームでは「プレジデント」

メジャー復帰後は2022年からパドレス、2024年からレッズでプレーした。昨季のレッズでは11勝14敗、防御率4.45。オフにフリーエージェントとなり、2026年2月に1年1300万ドルの契約でレイズに加わった。キャンプ時点では5番手先発の候補という扱いだった。

ところが今季は先発31試合で15勝6敗、防御率3.10、WHIP1.09。チーム最多の180イニングを投げ、7月には追加選出で初めてオールスターに名を連ねた。キャンプで5番手争いをしていた投手が、シーズンを終えてみればローテーションの柱になっていた。

グラウンドの外でも存在感は大きい。チームメートからは「プレジデント(大統領)」と呼ばれ、遠征先では食事会を開いてきた。スポーツ報知によると、タンパからミルウォーキーへ移動した日には、現地のステーキ店で決起集会も開いたという。本人は「フィールド外での絆が、フィールドの中のプレーにつながるから、大事なことなんです」と話す。

日本のファンが見守る36歳の大舞台

マルティネスにとって、ワールドシリーズでの登板はこれが初めてとなる。パドレス時代の2022年にはリーグ優勝決定シリーズまで進んだが、あと一歩で頂点への挑戦権を逃していた。

日本のファンにとっては、日本ハムとソフトバンクで汗を流したかつての助っ人右腕が、頂上決戦の初戦を任されたことになる。

メジャー屈指の剛腕と、日本で投球術を磨いたベテラン。第1戦は日本時間24日午前9時に始まる。

関連記事:ミジオロウスキー、ワールドシリーズ第1戦の先発に ブルワーズ発表、今季16勝5敗の24歳

関連記事:ワールドシリーズ2026はレイズ対ブルワーズ 日本時間24日開幕、どちらが勝っても初優勝

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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