“最後の砦”阿部寛のホームページも閲覧できず PHP脆弱性に伴うニフティの緊急メンテ、ファン発祥の公式サイトがXでトレンド入り

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
俳優・阿部寛の公式サイト「阿部寛のホームページ」が、10月22日未明から閲覧できない状態になっている。サイトを置く「@niftyホームページサービス」が、PHPの脆弱性に対応する緊急システムメンテナンスに入ったためで、閉鎖したわけではない。表示の速さで知られるサイトだけに、Xでは「阿部寛のホームページ」がトレンド入りした。
阿部寛のホームページはなぜ見られない?閉鎖ではなく緊急メンテ
22日午前9時15分ごろ、阿部寛のホームページにアクセスすると、見慣れたトップページの代わりに「緊急システムメンテナンスのお知らせ」が表示された。サーバーは「503」(一時的に利用できない状態)を返し、サイトの中身は開けなかった。
お知らせの中身はこうだ。@niftyが利用している基盤ソフトウェア「PHP」に脆弱性が確認されたとの情報が公表されたため、サービスを安全に利用してもらう目的で緊急メンテナンスを行う。期間中は一部の手続きやページの閲覧、機能に制限がかかり、ホームページサービスでは「2026年10月22日(木)02:00より」作業に入ったと案内している。
ニフティは21日夜、公式Xで「10/21 22時~」の緊急システムメンテナンスを予告していた。会員サポートサイトなど一部サービスが使えなくなるとの内容で、同社のメンテナンス情報ページでも「@nifty ホームページサービス」が対象に含まれている。
ニフティ全体の作業が21日22時から順次始まり、個人サイトを預かるホームページサービスは22日2時から止まった。阿部寛のホームページだけが止まったわけでも、サイトをたたんだわけでもない。阿部本人や所属事務所からのコメントは、22日朝の時点で確認できていない。
PHPの脆弱性とは 国内の大手サービスも相次いで緊急メンテ
PHPは、Webサイトの裏側でページを組み立てたり、ログインや申し込みの処理をしたりするプログラム言語で、世界中のWebサービスで広く使われている。
PHPの開発チームは日本時間21日夜、外部から遠隔でプログラムを実行される恐れのある脆弱性2件(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)を修正した新バージョンを公開した。深刻度を示すCVSS v4.0の値はどちらも9.2。開発チームは利用者に、すぐ更新するよう呼びかけている。
修正版の公開を前に、ニコニコやpixiv、BASEなど国内の大手サービスも21日午後から夜にかけて相次いで緊急メンテナンスに入った。ニフティの対応も、その流れの中にある。
阿部寛のホームページは、文字と少ない画像で組まれたシンプルなページだ。それでも、サイトを置いている土台のサービス全体が止まれば、ページは表に出てこない。今回の「見られない」は、サイトの中身ではなく置き場所の事情による。
関連記事:【PHP脆弱性パニック】「php2shell」とは 大手Webサービスが緊急メンテ、高市総理もコメントする事態に「何が起きてる?」「個人は何をするべきなの?」にわかりやすく解説
誰が作った?ファンのサイトが事務所公認の公式サイトに
阿部寛のホームページは、もともとファンが作ったサイトが、のちに所属事務所の公認を受けて公式サイトになったとされる。作った人の名前は公表されていない。
見た目は1990年代のインターネットを思わせる、表を使った簡素な作りだ。それでも放置されてきたわけではなく、出演情報は新しい作品に合わせて書き換えられてきた。ドラマ「VIVANT」や「キャスター」、映画「俺ではない炎上」と主演・出演作が続く今も、公式の情報はこのページに載る。
本人もこのサイトを気に入っていると語っている。2022年4月の取材では「非常にシンプルで気に入っています」と話した。同じ月の8日、主演映画「とんび」の初日舞台あいさつでは、共演の安田顕からサイトの更新を勧められると、「でも、あれ人気だから」と笑いを交えて断っている。
ファンの手で生まれ、本人が変えずに守ってきたページ。事務所公認になってからも、その素朴さが看板になった。
“爆速”サイトとして親しまれてきた理由
速さの理由は、画像やプログラムの少ないシンプルな作りにある。読み込むデータが小さいため、ネット上では通信速度や古い機器の接続を確かめる“定番の確認先”として親しまれてきた。2025年8月にニフティがホームページサービスの暗号化通信(HTTPS)への対応を発表した際もXでトレンド入りし、同年10月の対応後も見た目と速さは以前のままだった。
関連記事:阿部寛HP、ついにHTTPS化でXトレンド入り「時代が終わった」「悲報でしかない」
Xでトレンド入り “最後の砦”までメンテナンスに
22日朝、Xでは「阿部寛のホームページ」がトレンド入りした。見慣れたページが、メンテナンスのお知らせに置き換わっている。その落差が、多くの人の目を引いた。
Xでは「最後の砦」という言葉も飛び交った。PHPに重大な脆弱性があるとの情報がネットで出回り始めていた21日未明、ガジェット系YouTuberの吉田製作所はXに「万が一、最後の砦『阿部 寛のホームページ』がハッキングされたら、人類はインターネットの敗北を知るだろう。」と投稿していた。
その約1日後の22日午前2時54分、同じアカウントは「あの最後の砦『阿部 寛のホームページ』も、今回のPHP脆弱性には勝てずメンテナンスへ」と続報を投稿した。前日の冗談が半ば現実になった形で、どちらの投稿も1万件を超える「いいね」を集めている。
あの最後の砦「阿部 寛のホームページ」も、今回のPHP脆弱性には勝てずメンテナンスへ https://t.co/zChbkgBwOT
— 吉田製作所 (@netatank) October 21, 2026
ただし、今回止まったのはサイトの中身ではなく、置き場所であるニフティのサービス全体だ。阿部寛のホームページがハッキングされたわけではない。
PHPの脆弱性のニュースは専門的で分かりにくい。だが「阿部寛のホームページまで止まった」という出来事は、影響の広さを身近に感じさせる入り口になった。
検索では「閉鎖」という言葉と一緒に調べる人も多いが、今回の表示はニフティのメンテナンス中に出る一時的なものだ。サイトが終わったという発表は出ていない。
いつ再開する?ニフティは「作業終了次第」
再開の時刻は決まっていない。ニフティのメンテナンス情報ページは、終了について「作業終了次第、順次再開予定」としている。
再開の時期を確かめるなら、ニフティのメンテナンス情報ページと公式Xを見るのが確実だ。作業が終われば、阿部寛のホームページもこれまでと同じアドレスで開ける見通しとなる。
脆弱性の対応は、利用者の安全を守るための作業でもある。ネットで何かが起きるたびに名前が挙がるページが、今回もニュースの“入り口”になった。
[文/構成 by ミヅキ]








































































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