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柴田獅子、プロ初本塁打は同点ソロ 日本ハムの二刀流20歳、四回には二塁打も

柴田獅子、プロ初本塁打は同点ソロ 日本ハムの二刀流20歳、四回には二塁打も

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9月19日、エスコンフィールド北海道での日本ハム対オリックス戦で、日本ハムの柴田獅子(20)がプロ初本塁打を放った。1点を追う六回先頭、オリックス先発エスピノーザの148キロをとらえた右翼席への同点ソロ。四回には左翼線へ二塁打も記録し、この日は4打数2安打2得点だった。

六回先頭、148キロが右翼席へ

柴田はこの日、2番・指名打者で先発出場した。

4-3と勝ち越されて迎えた六回裏、その先頭で打席に入る。カウント3ボール1ストライク。エスピノーザが投じた148キロをとらえた打球は、上がりきらない低い弾道のまま伸びていき、右翼席へ届いた。試合を4-4に戻す一発になった。

プロ11打席目での初アーチだった。打球速度は176.9キロ、飛距離は122.8メートルと計測されている。角度のつかないライナーが失速せずスタンドへ届いたことで、打球の強さがそのまま数字に出た。

打った瞬間は、入ったかどうか確信が持てなかった。

「打った瞬間、打球が速くて角度も良い感じにいったので、入ったかなと思ったんですけど、そのまま伸びていったので、一塁ベースを回る時は本当にうれしかったですね」。試合後、柴田はそう話している。

本塁打を狙った打席ではない。「狙ってはいないですけど、ちゃんと1番、先頭なので塁に出ようという気持ちで立ちました」。塁に出る意識で振ったバットが、そのままスタンドまで運んだ。

四回の二塁打と、ベンチで交わした約束

この日の柴田は、四回の第2打席で先に手応えをつかんでいた。左翼線を破る二塁打。本拠地エスコンフィールドでの初安打でもあった。続く田宮裕涼が2ランを放ち、日本ハムはこの回2点を返して2-2の同点に追いつく。

打席の組み立てには段取りがあった。「ツーシーム系で縦配球してくるピッチャーなので、引っ張りたいなっていう思いはあったんですけど、逆方向意識で1打席目からやって」。2打席目の二塁打で手応えをつかむと、3打席目は長打と強い打球を意識して入ったという。狙いどおりの一発だった。

逆方向から入り、感触を確かめ、最後に引っ張る。その順番どおりに、3打席目の結果が出た。

そしてもう一つ、二塁打の直後にベンチで交わした会話がある。

新庄監督「200本、300本打てる素質がある」

試合後の監督取材で、新庄剛志監督(54)がまず触れたのは打球の質だった。「レイエスみたいな打球打ちましたね」。チームの主砲フランミル・レイエスの名前を引き合いに出した。

続けて、二塁打の後のやり取りを明かす。「ツーベース打ったあとに声かけに行って。次はじゃあライトスタンドに放り込もうか、という話をして。わかりました、って。そのまま打っちゃった」

新庄監督はこうも語った。「第1号を見たいなと思って。そのまま打ちよった。おめでとう。これから200本、300本、打てる素質があるので期待しています」

今後の起用については、投手より打席を優先させたい考えを示している。「投げる方より打席には立たせたいですよね。ただ、投げる方もいいから」

高卒2年目、投げては8試合で防御率2.03

柴田は2006年4月18日生まれの20歳。福岡大大濠高から2024年のドラフト1位で日本ハムに入団した。187センチ95キロの右投げ左打ちで、高校時代は投手として最速149キロを計測しながら、打者としても本塁打を重ねてきた。

一軍デビューは高卒1年目の2025年だった。この年は4試合に登板して12回1/3を投げ、防御率2.92。2年目の今季は8試合に登板して13回1/3を投げ、防御率2.03、14奪三振を記録する。勝ち星はまだ付いていないが、失点を抑える投球が続く。

投打どちらでも一軍で結果を残し始めたことで、起用の幅は今後さらに広がる。

打者としての数字はまだ少ない。今季ここまで12打数5安打、打率4割1分7厘。投げる日と打つ日を分ける起用のなかで、打席そのものが限られてきた。その11打席目に初本塁打が出たことになる。

投打の両方で一軍の試合に出続ける選手は、NPBでも多くない。柴田自身は大谷翔平をロールモデルに挙げ、打席に立つ前に大谷の本塁打集を見てイメージを作ると明かしている。大谷が日本ハム時代にプロ初本塁打を打ったのは92打席目。柴田はそれより早く、最初の一発に届いた。

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初アーチは空砲 伊藤大海は3年ぶりの10敗目

柴田の同点弾は、そのまま勝利には結び付かなかった。

試合は二回表にオリックスが2点を先制する。日本ハムは四回裏に柴田の二塁打から田宮の2ランで追いつき、五回裏には大塚瑠晏のソロで2-3と勝ち越した。しかし六回表、オリックスの宗佑磨が2ランを放って4-3と再逆転。その裏に柴田の一発で振り出しに戻ったが、七回表、西川龍馬が無死一塁から右越えへ12号2ランを運び、オリックスが6-4と突き放した。九回表にもう1点を加え、7-4でオリックスが勝っている。

日本ハム先発の伊藤大海(29)は7回途中6失点で降板し、3年ぶりの10敗目を喫した。9三振を奪いながら2本塁打が響き、3年連続の2桁勝利は次回以降へ持ち越しとなる。オリックスの先発エスピノーザは7回4失点で13勝目を挙げた。

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チームは敗れた。それでも20歳の初アーチは残る。新庄監督が挙げた200本、300本という数字は、この1本から数え始める。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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