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西武、ドミニカ出身17歳フランシスコ・アポンテと育成契約 196センチの遊撃手

西武、ドミニカ出身17歳フランシスコ・アポンテと育成契約 196センチの遊撃手

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埼玉西武ライオンズは8月16日、ドミニカ共和国出身のフランシスコ・アポンテ内野手(17)と育成選手契約を結んだと発表した。右投げ左打ちの遊撃手で、196センチの長身を誇る。背番号は147に決まった。

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17歳ながら196センチの遊撃手

現地でのトライアウトを重ねる中でスカウトから高く評価され、メジャー球団との争奪戦を制しての契約だった。ドミニカ共和国出身のアマチュア選手との契約は、球団として初めてだ。

アポンテは2009年5月20日生まれで、出身校はエマ・ロマナ・サンチェス高。体重は80キロあり、体はまだ成長途中だという。細身ながらスピードも兼ね備えたタイプで、遊撃手としての将来性を買われての契約となった。

育成選手契約は、支配下登録の70人枠とは別に球団が独自に結ぶ契約で、一軍の公式戦には出場できない。2005年に導入された制度で、社会人野球チームの休廃部が相次いだ時期に、若手選手の受け皿を広げる狙いから生まれた。まずは二軍以下で経験を積み、実力を示して支配下登録を勝ち取ることが最初の目標になる。西武にとってドミニカ共和国出身のアマチュア選手との契約は初めてで、中南米市場開拓の足がかりとなった一件だ。

トライアウトの段階から複数のメジャー球団がアポンテに興味を示していたという。日本の球団が若手有望株の争奪戦でメジャー球団と渡り合い、契約にこぎ着けた点も今回のニュースの見どころだ。

きっかけは昨年11月の「海外戦略」

今回の契約は、突然決まった話ではない。西武は2025年11月20日、「西武ライオンズ海外戦略」の策定を発表していた。柱は大きく二つある。一つは独立リーグの佐賀アジアドリームズと業務提携し、アジア圏の選手情報を広げること。もう一つが、中南米地域での選手発掘に力を入れることだった。

後者の要となったのが、2014年に西武でプレーした元選手、アブナー・アブレイユ氏との国際スカウト契約だ。ライオンズOBとして球団の文化を知る同氏を窓口に、ドミニカ共和国を中心とした中南米での選手発掘を進めてきた。

アブレイユ氏自身もドミニカ共和国出身だ。2012年オフに西武の入団テストを受けて育成選手となり、2014年5月に支配下登録を勝ち取って一軍出場も果たした経歴を持つ。今はスカウトとして、かつて自分が歩んだ道を次の世代につなぐ立場だ。

戦略発表と同時に、西武はスロベニア出身のカルロス・トーバー外野手、ウガンダ出身のチャッゼ・フレッド投手、同じくウガンダ出身のイサビレ・ムサ・アゼッド投手とも育成契約を結んでいる。いずれもNPB球団として初めての国からの選手だった。アポンテは、この海外戦略が生んだドミニカ共和国出身選手の第1号にあたる。

広池本部長「メジャー球団とも競合」

契約にあたり、広池浩司取締役球団本部長はコメントを発表した。

アポンテ選手は、長身でスピードが武器の17才の遊撃手です。現地でトライアウトを重ねるなかでスカウトから高く評価された選手で、メジャー球団とも競合となりましたが獲得が決まりました

体格面の伸びしろについても触れた。

現在も身長が伸び続けており、体の成長と共にこれからスピード、パワー、技術がどんどん身についていくと思います

1軍で活躍できる選手へ育てていく方針も示した。

アポンテ本人もコメントを寄せている。

埼玉西武ライオンズという名門球団の一員となる機会をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。遠く離れた異国の地ですが、大好きな野球ができることが楽しみで仕方ありません。選手として成長し、常に自分自身のベストを尽くす最高のプレーヤーになりたいと考えています

期待に応えたいという意欲がにじむコメントだった。

一軍への壁となる「支配下登録」

アポンテがまず目指すのは、支配下登録への昇格だ。西武はこれまでも育成出身の選手を一軍へ送り出してきた実績を持つ球団でもある。

手がかりになるのが、先行して契約した3選手のその後だ。トーバー、フレッド、アゼッドの3人は今年3月、ルートインBCリーグの信濃グランセローズへ派遣された。派遣先のシーズン終了までの期間、レベルに合った環境で数多くの試合に出場させ、実戦で成長を促す狙いだった。育成入りした国際色豊かな選手を独立リーグへ送り、試合経験を積ませながら鍛える流れは、西武の海外戦略の型になりつつある。

体格はまだ成長途中だ。196センチの長身に加えて、この先どこまでパワーと技術が備わるかが焦点になる。遊撃手は俊敏な動きが求められるポジションで、190センチを超える選手が定着する例は多くない。長い手足をどう生かし、広い守備範囲とスピードを両立できるかが、支配下登録への近道になりそうだ。

西武にとっても、昨年11月に打ち出した海外戦略の成果を占う一件だった。ドミニカ共和国での選手発掘は緒に就いたばかりで、球団は中南米地域での選手発掘を海外戦略の柱に掲げ続けている。

17歳の遊撃手が埼玉の地でどんな成長曲線を描くのか。まずは二軍の試合出場から、その一歩が始まる。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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