【ネタバレあり】VIVANT最終回に出てきた「中央特務局」とは 劇中で描かれた場面と、柚木薫との関係を整理

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
※この記事は11月8日に放送された「VIVANT」最終回の内容(ネタバレ)を含む。
最終回の冒頭、乃木らの前で樊林杏を撃った中央特務局の工作員
TBS系日曜劇場「VIVANT」の最終回(第24話)が11月8日に放送され、冒頭で「中央特務局」という組織が突然登場した。劇中ではシンシーを監視し、核融合を狙う中国の組織として描かれ、その工作員は樊林杏らを撃った直後、生きていた野崎守に倒された。柚木薫と結びつける場面はなく、物語の続きは12月4日公開の映画に持ち越された。
堺雅人(53)主演の日曜劇場「VIVANT」は11月8日21時から第24話(第2シーズン第14話)を放送し、最終回を迎えた。「中央特務局」の名前が出たのは、放送が始まって間もない場面だった。
舞台は前回第23話の続きで、情報ブローカーのタイランの屋敷。中国の諜報機関「シンシー(Xinxi)」に捕らえられた乃木憂助(堺雅人)らが拘束されている部屋に、1人の男が入ってくる。男は、シンシーの責任者・樊林杏(ハン・リンシン、宮下今日子)らを次々と撃った。放送開始からわずか数分の出来事だった。
男の正体を言い当てたのは、シンシーの一員として動いてきた劉銘軒(リュウ・ミンシュエン、堺雅人)だった。男は、シンシーを監視して核融合の入手を狙っていた中央特務局の工作員。タイランの部下として30年間屋敷に潜伏していた監視役・胡で、樊だけでなく、ボスであるタイランにも銃口を向けていた。
銃口は次に劉へ向く。
その瞬間、前回のラストで劉に撃たれたはずの野崎守(阿部寛)が立ち上がり、男を一撃で仕留めた。野崎は劉に「うまくいったな!スティング!」と声をかけ、劉は喜んで抱きついた。2人が打倒シンシーで手を組んでいたことが、ここで分かる。
「スティング」は、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが主演した1973年の米映画のタイトルだ。撃ち合いで両者が倒れたように見せて、実は銃撃がフェイクだったというどんでん返しで知られる作品で、野崎は劉に作戦を伝える際にも「スティングだよ、スティング」と繰り返していた。Xでは「スティング」がトレンド入りした。
野崎と劉のつながりは、5年前から始まっていた。劇中の設定では、劉は野崎が北京に赴任していた時代に雇っていたエージェントで、野崎には死亡したと伝えられていた人物だ。第23話のラストで劉が野崎を撃ち、「さようなら。愛しき人よ。」と告げた場面も、劉の作戦だった。
関連記事:VIVANT第23話ラスト、劉銘軒が野崎を銃撃「さようなら愛しき人よ」 野崎の生死と劉は味方なのか、11月8日の最終回に残る謎
劇中の「中央特務局」はどんな組織として描かれたか
劇中の中央特務局は「中国の組織」で、シンシーの動きを監視し、核融合の技術を手に入れようとしていた。第2シーズンでは別班とシンシーが核融合の情報をめぐって動いてきたが、そこへ最終回で新たに名前が出た組織になる。
一方で、組織の成り立ちや規模、誰の指示で動いていたのかといった点は、劇中では明かされていない。分かっているのは、タイランのもとに30年間潜伏していた監視役がいたことまでで、その男も正体を現したその場面で野崎に倒された。シンシーと同じく、あくまで作品の中に登場する組織だ。
最終回の主な流れを表にした。
| 場面 | 主な出来事 |
|---|---|
| 放送開始直後 | タイランの部下だった男がタイランと樊林杏らを撃つ |
| 男の正体 | 劉銘軒が中央特務局の工作員と見立てる |
| 反撃 | 撃たれたはずの野崎が立ち上がり男を倒す |
| 種明かし | 野崎と劉銘軒は打倒シンシーで手を組んでいた |
| タイラン邸の振り返り | 野崎がロシアの諜報員の存在を気にかける |
| 放送終了後 | 堺雅人が映画化を発表し12月4日公開 |
視聴者にとっては、それまで名前の出なかった組織だった。Xでは「急に出てきた」「何なの?」と戸惑う声が相次いだ。最終回の物語は、乃木らのタイラン邸からの生還や、核融合のデータが別班の手に渡るまでが中心で、中央特務局の説明はなかった。
野崎が口にした「ロシアの諜報員」 中央特務局とのつながりは
中央特務局と並んで気になるのが、ロシアの存在だ。きっかけは野崎のひと言だった。
野崎はタイラン邸での出来事を振り返り、「しかしロシアの諜報員がいたってのは、ちょっと気になるな」と語った。タイラン邸に現れた新たな国の気配は、続編に向けた伏線とも受け取れる。
ただ、この発言と中央特務局を結びつける場面はなかった。中央特務局は中国の組織として描かれ、野崎が触れたのはロシアの諜報員についてだった。視聴者の間でも、中国の中央特務局、ロシア政府、柚木薫の不可解な行動は、それぞれ別の謎として語られている。
最終回は、中国の組織の工作員をその場で退場させる一方、ロシアという別の国の名前も残した。どちらも詳しい説明がないまま、物語は映画へ引き継がれる。
柚木薫は中央特務局の一員なのか
最終回で描かれた薫の場面
二階堂ふみが演じる柚木薫は、WHI(世界医療機構)の医師で、ジャミーンの主治医を務めてきた。第23話では、乃木から「別班」の一員だと打ち明けられていた。
最終回では、乃木がノゴーン・ベキ(役所広司)に、薫と結婚すると宣言した。薫はジャミーンにも乃木と結婚することを伝え、一緒に本当の家族にならないかと呼びかけ、ジャミーンは笑顔で受け入れた。一方で、周りに祝福される中、薫はどこか浮かない表情を見せていた。
場面は日本に戻ってからに移る。眠っている乃木をジャミーンが起こそうとすると、薫は「ジャミーン、言うことを聞きなさい」と強い口調で止め、乃木にとりすがるジャミーンを強引に外へ連れ出そうとする。それまでの優しい医師とは違う、薫の新たな顔だった。この場面の薫が白い手袋をしているようにも見えることから、視聴者の間では「薫さん、敵なの?」といった声も上がった。
その直後、神田明神の祠に、別班の緊急招集の合図である赤い饅頭が置かれる。ラストシーンは、薫の思わせぶりな表情と、別班への新たな指令を示唆するショットで締めくくられた。視聴者からは「薫さん表情が硬い気がする⋯」という書き込みも出ている。
最終回に、薫と中央特務局をつなぐ場面はなかった。ジャミーンを連れ出そうとした理由や、薫がどこかの組織に属していると示す描写もない。
放送前から指摘されてきた薫の「怪しさ」
それでも「柚木薫 正体」「柚木薫 怪しい」と検索されるのは、第1シーズンから薫の言動に引っかかる点が多かったからだ。
たとえば、砂漠を横断する第2話の場面。野崎が別班について説明すると、薫は「別班って、怪しい何かですか?」と食いつき、政府非公認の諜報組織は法律違反だと強く非難した。別班に否定的なこの立場は、上原史郎官房副長官の別班への見方とも重なる。
ジャミーンの能力を調べる実験が、バルカの病院で薫と同僚だった看護師イリア(真凛)の自宅で行われていたことも引っかかる。ここから、薫がジャミーンを守る役目を負っているのではないかという見方もある。
最終回直前の8日19時からの特番でも、薫の話題が出た。番組内の「悪役会議室」で、ワニズ(河内大和)が「柚木薫は大怪盗説!」と唱え、「裏の顔があります、絶対に」と主張した。峰不二子のように世界のどこの組織にも属さずに動く大怪盗で、ジャミーンの体内のディスクの中身を別班に高値で売ろうとしている、という説だ。第1シーズンに登場した乃木の友人サムの部屋に、ルパン三世のポスターやフィギュアがあったことも伏線として挙げられた。
ここからは筆者の見方
最終回の場面を並べると、中央特務局は冒頭に登場し、野崎と劉の「スティング」作戦の相手として、その場で退場した。薫は乃木から結婚を宣言される相手として描かれる一方、日本に戻ってからはジャミーンを強引に連れ出そうとし、ラストは薫の表情で締めくくられている。2つの線が交わる場面がない以上、薫を中央特務局の一員と読む材料は、今のところ見当たらない。
一方で、薫の「怪しさ」が消えたわけでもない。放送前から指摘されてきた伏線は、日本政府の立場との近さや、ジャミーンを守る役目といった方向を指していた。もし薫に別の顔があるとしても、中国の中央特務局より、こうした日本やジャミーンをめぐる線の先にあると考える方が、これまでの描写とつながりやすい。
ジャミーンを連れ出そうとした行動やラストの表情が何を意味するのかは、最終回の中では答えが出ていない。中央特務局、ロシアの諜報員、そして薫。最終回が残したこれらの点がつながるのかどうかは、映画で確かめるしかなさそうだ。
「何か違和感を覚えませんでしたか?」 続きは12月4日公開の映画へ
最終回の放送終了間際、堺雅人が登場し、映画化を自ら発表した。堺は「何か違和感を覚えませんでしたか?」と視聴者に問いかけ、その正体を突き止めるには「新たな冒険」が必要だと語ったうえで、「新たな冒険はスクリーンで。今から26日後、12月4日公開です。」と告げた。
映画は12月4日から全国で公開され、IMAXでも同時に上映する。公開初日の上映チケットは11月9日午前0時から販売が始まり、配給の東宝は公開の約1か月前からの販売を異例の早さとしている。12月4日16時からは都内でオープニングセレモニーを開き、無料で生配信する予定だ。映画の物語はまだ明かされていない。
最終回はXのトレンドで「#VIVANT」が1位になった。第2シーズンは今年7月期から2クール連続で放送され、別班員の奪回やジャミーンの出生をめぐる物語が描かれてきた。
最終回の冒頭で消えた中央特務局と、野崎がタイラン邸を振り返って口にしたロシア。堺が問いかけた「違和感」がそのどちらを指すのか、あるいは薫の行動と表情を指すのか。答えは26日後のスクリーンに持ち越された。
[ 文/構成 by ライター 望月 りん子 ]








































































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