劇場版『虎に翼』は2027年1月15日公開 朝ドラ史上初の主演続投での映画化に伊藤沙莉「意味が分からなかった」 明律大学女子部時代と寅子の“最後の事件”を描く

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NHK連続テレビ小説『虎に翼』の劇場版が、2027年1月15日に全国公開される。8日に都内で完成披露舞台あいさつがあり、寅子役の伊藤沙莉は映画化を聞いたときの心境を「意味が分からなかった」と明かした。朝ドラの主演キャストが同じ役で続投する映画化は、50年を超える朝ドラの歴史で初めて。物語は、ドラマで描ききれなかった明律大学女子部時代と、寅子の“最後の事件”をたどる。
完成披露で伊藤沙莉が語った「あまりにも異例」な映画化
舞台あいさつには伊藤のほか、岡田将生、石田ゆり子、森田望智、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、羽瀬川なぎ、南沙良、野呂佳代、内田有紀、梛川善郎監督が登壇した。ドラマから同じ役で続投する顔ぶれに、劇場版から加わった南、野呂、内田が並ぶ。
映画化の知らせを受けたときの気持ちを問われ、伊藤は「意味が分からなかった」と答えた。理由については「以前朝ドラが映画化された歴史はあったと聞きましたが、役が続投する作品というのは初めてということで、あまりにも異例なので、現実味がなかったんです。でも作品を愛していただけたからこそだと思うと、シンプルに嬉しかったです」と続けている。
戸惑いの背景には、朝ドラならではの作り方もあった。伊藤は「お茶の間スタイル、朝の忙しい時間に手を止めずに見られるライトさのなかにある深さみたいなものを大切にしてきたので、映画化というのが不思議な気持ちでした」と振り返り、映画館のスクリーンでどう受け止められるかは「まだ想像ができていないんです」と打ち明けた。
劇場版では沖縄問題や男女平等の問題も描かれる。伊藤は「私たちがやっていることはエンタメ」としたうえで、この時代に生きていると「なんでこうならなかったんだろう」と思うことはあったと話した。それでも「そこに強いメッセージを乗せるのでなく、その時代の人間をしっかり演じることを意識しました」と、役との向き合い方を説明している。
『虎に翼』は自分にとってどんな存在か。
この問いに伊藤は「終わった直後から言わせてもらっていますが、私にとって財産です」と即答した。
寅子の夫・星航一を演じる岡田将生は、登壇したキャストの中でただ一人の男性だった。映画化は「最初、噂で聞いたんですよ」と明かし、企画書が届いたときは「びっくりして、この上ない幸せといいますか」と喜びを口にする。伊藤との再共演について聞かれると、撮影を振り返って「好きが止まらなかった」と語った。
劇場版『虎に翼』はどんな話?
劇場版は、ドラマのチームが再集結して作った完全オリジナルストーリーだ。寅子のモデルは、日本初の女性弁護士の一人で、のちに女性初の判事・裁判所長も務めた三淵嘉子さん。ドラマで演出を務めた梛川善郎が監督を担い、脚本の吉田恵里香、音楽の森優太もドラマに続いて参加する。
公式に明かされたあらすじでは、舞台は1979年。裁判官退官セレモニーで「これからは隠居生活を楽しむ」と宣言した寅子は、「男女平等問題専門家会議」の座長を断り切れずに引き受け、さらに母校・明律大学で法制史ゼミの講師も務めることになる。
そこで出会うのが、沖縄出身の学生・比嘉恵文(大城理樹)だった。比嘉はある事件の容疑者として逮捕され、寅子は弁護のために法廷に立つと決める。事件を解きほぐすうちに、寅子自身が忘れようとしていた過去の記憶が浮かび上がってくる。
作品の紹介によれば、劇場版では1979年を舞台にした寅子の“最後の事件”とあわせて、ドラマで描ききれなかった明律大学女子部時代の新たなエピソードが、時代をまたいで描かれる。
11月2日に公開された予告映像には、専門家会議で経営者側と労働者側が激しく対立する場面や、「まいっかー」と気楽に構えるゼミの学生たちを前に、寅子の中で再び「はて?」が湧き上がる様子が映る。後半では、花江(森田望智)やよね(土居志央梨)も知らない寅子の秘密がほのめかされ、突然倒れる寅子と、涙ながらに「もう見送るのは嫌」と訴える花江、寄り添う航一(岡田将生)の姿も収められた。前夫・優三(仲野太賀)の「それでこそ僕の大好きな寅ちゃんだ」という言葉が、戦い続ける寅子の背中を押す。
朝ドラの映画化で主演続投は史上初
なぜ「異例」なのか。
『虎に翼』は2024年に放送された朝ドラの第110作。50年を超える連続テレビ小説の歴史で、主演キャストが続投した映画化は今回が初めてとなる。伊藤自身も舞台あいさつで、朝ドラの映画化そのものは過去にもあったと聞いたうえで、役ごと続投する形は初めてだと受け止めていた。
主演のほかにも、夫の星航一(岡田将生)、母のはる(石田ゆり子)、義姉の花江(森田望智)、女子部の仲間だったよね(土居志央梨)や涼子(桜井ユキ)、梅子(平岩紙)、香淑(ハ・ヨンス)らがドラマと同じ役で戻る。語りも尾野真千子が引き続き務める。
公開に先立ち、第39回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門にも選ばれた。朝の連続ドラマとして半年間届けられた作品が、映画館の大きなスクリーンで上映される。
続投キャストと劇場版オリジナルキャスト
キャストは8月21日に第1弾、10月5日に第2弾が発表された。ドラマから続投する主な顔ぶれは次のとおり。
| 役名 | 俳優 |
|---|---|
| 寅子 | 伊藤沙莉 |
| 星航一 | 岡田将生 |
| 猪爪はる | 石田ゆり子 |
| 猪爪直言 | 岡部たかし |
| 佐田優三 | 仲野太賀 |
| 猪爪花江 | 森田望智 |
| 猪爪直道 | 上川周作 |
| 山田よね | 土居志央梨 |
| 轟太一 | 戸塚純貴 |
| 桜川涼子 | 桜井ユキ |
| 竹原梅子 | 平岩紙 |
| 崔香淑 | ハ・ヨンス |
| 玉 | 羽瀬川なぎ |
| 語り | 尾野真千子 |
劇場版から加わるオリジナルキャストには、寅子が弁護する学生・比嘉恵文役の大城理樹のほか、南沙良、内田有紀、松本幸四郎らが名を連ねる。
| 役名 | 俳優 |
|---|---|
| 南晴香 | 南沙良 |
| 比嘉恵文 | 大城理樹 |
| 岩倉千鶴 | 野呂佳代 |
| 大河原幸之助 | 髙嶋政宏 |
| 恩田雅恵 | 原ふき子 |
| 瀬川良美 | 内田有紀 |
| 南幾次郎 | 松本幸四郎 |
| 比嘉芳子 | 国仲涼子 |
| 長谷部勇吉 | 高杉真宙 |
| 木之上権太 | 蓮見翔 |
公開日・スタッフ・主題歌
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開日 | 2027年1月15日 |
| 監督 | 梛川善郎 |
| 脚本 | 吉田恵里香 |
| 音楽 | 森優太 |
| オープニング | さよーならまたいつか! |
| 主題歌 | こんにちはごきげんよう! |
音楽面でも、ドラマとのつながりが続く。オープニングテーマは、ドラマの主題歌だった米津玄師の「さよーならまたいつか!」。映画の最後を飾る主題歌には、米津が書き下ろした新曲「こんにちはごきげんよう!」が決まった。
米津は新曲について、「さよーならまたいつか!」とちょうど対になる曲として、さらに自分の葬式でも流せる曲を目指して作ったとコメントしている。始まりに「さよーなら」、終わりに「こんにちは」。2曲が物語の前後を挟む。
公開は2027年1月15日。伊藤が「財産」と呼ぶ作品が、ドラマの放送終了から2年あまりを経てスクリーンに戻ってくる。
[ 文/構成 by ライター 望月 りん子 ]








































































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