織田翔希、MLB球団と面談開始 初日はレンジャーズが約2時間、キム・ソンジュンと福田真啓も同席

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
横浜高等学校の織田翔希投手(18)が11月4日、米大リーグ(MLB)球団との面談を同校で始めた。最初に訪れたのはレンジャーズで、ジョシュ・ボイドGM補佐ら8人が約2時間にわたって話し込んだ。韓国出身のキム・ソンジュン、日本人右腕の福田真啓という傘下マイナーの2選手も同席。面談は17日まで続く。
初日はレンジャーズ、球団幹部ら8人が長浜グラウンドへ
面談の場所は、横浜市内にある横浜高等学校野球部の長浜グラウンドだった。レンジャーズの一行が着いたのは4日の午後2時過ぎ。ボイドGM補佐、ジョニー・クラム国際スカウト部長ら球団関係者に、マイナーでプレーする2選手を加えた総勢8人がタクシー3台で乗り付けたという。
話し合いは約2時間に及び、2時間を超えたと伝える報道もあった。村田浩明監督は事前に各球団へ、1球団1時間半ほどの時間を取るよう求めていた。10月中旬にNPB12球団と行った面談は1球団約30分だったから、持ち時間は大きく延びた。初日のレンジャーズは、その目安もさらに上回ったことになる。
面談の場には母親と村田監督が同席する。面談は17日まで、学校に球団関係者が足を運ぶ形で進む予定だ。参加する球団は11〜12球団で、ドジャースやヤンキースの名前も挙がっている。
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キム・ソンジュンと福田真啓、2人のマイナー選手が同席した理由
8人の中に、レンジャーズ傘下でプレーする現役選手が2人いた。
1人目は韓国出身のキム・ソンジュン(19)だ。投手と遊撃手をこなす二刀流で、「韓国の大谷」とも呼ばれる。光州第一高校に在学中だった2025年5月(米国時間)、国際フリーエージェントとしてレンジャーズとマイナー契約を結び、契約金は120万ドルと報じられた。高校時代に最速152キロだった速球は、今季97マイル(約156キロ)まで伸びたという。MLB公式の記録では、今季はアリゾナのルーキーリーグで始まり、8月にシングルAのヒッコリーへ昇格している。
2人目は25歳の右腕、福田真啓。広島県福山市の出身で、英数学館高等学校から東海大学に進んだが中退し、四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックス、ルートインBCリーグの信濃グランセローズで中継ぎを務めた。NPBを経ずにドミニカ共和国でトライアウトを受け、2025年6月にレンジャーズとマイナー契約。同年9月にいったんリリースされ、今年1月には自身のSNSで現役引退を表明していた。それでもMLB公式の取引記録では、6月5日(米国時間)に再びレンジャーズとマイナー契約を結び、ドミニカ共和国を拠点とするルーキー級のチームに所属している。
なぜ2人を連れてきたのか。
クラム部長は面談後、キムについて、年齢が19歳で織田とそれほど離れておらず、同じアジアから海を渡った選手なので「細かい話」や質問もしやすいと考えたと説明した。2人がこれまでに経験した成功や苦労を、織田と分かち合えたとも話している。マイナーの生活を実際に知る選手の言葉を、本人の耳に直接届ける狙いだった。
「一番の一番」、レンジャーズ幹部が明かした評価と熱意
面談後、ボイドGM補佐とクラム部長が報道陣の取材に応じた。
クラム部長は織田の評価を問われ、投手として高く評価していると答え、「一番の一番」の投手だからこそ、ここまで熱心に追いかけてきたと語った。8人という大人数については、球団がどこまで織田に興味を持っているかの表れだという。
ボイドGM補佐は、面談の中身は明かさなかった。そのうえで、話をしたことで織田の将来の夢やビジョン、どんな人なのかを知ることができたと述べている。織田がレンジャーズを選んだ場合、成長には多くの人の支えが必要になるとして、球団全体で支えていく考えも伝えたという。
織田の側からも質問が出た。互いに問いを投げ合い、よい会話ができたと球団側は振り返る。今後の見通しについては、織田がほかのMLB球団とも面談を控えているとして、その先は分からないとの答えにとどめた。
レンジャーズは、かつてダルビッシュ有が所属した球団だ。日本の選手を長く追いかけてきた球団が、面談の一番手を務めた。
そのダルビッシュ(現パドレス)は面談が始まる直前、自身の音声配信で、高校から直接MLB球団に入る場合はマイナーの環境が過酷で、NPBを経由した方がメジャーでプレーできる確率は上がるとの見方を語っていた。発言がSNSで広く拡散すると、Xで織田がどうするべきかという話ではなく客観的な事実を伝えたものだと説明し、「どういう形になってもご本人の決断を応援したい」とエールを送っている。レンジャーズが連れてきた2人は、そのマイナーで今暮らす選手でもある。初日の面談は、織田がマイナーの日々について当事者に直接聞ける場にもなった。
巨人の1位指名から2週間、揺れない「アメリカ挑戦」
織田は福岡県北九州市の出身で、186センチの長身から最速157キロの速球を投げる。横浜高等学校では1年生の春からベンチ入りし、2年生だった2025年春の選抜高校野球大会で優勝に貢献した。
10月15日、同校で記者会見を開き、MLB球団とのマイナー契約や米国の大学進学を含めた米球界への挑戦を表明した。ところが22日のドラフト会議で、巨人が単独1位で指名する。翌23日には松井秀喜氏の新監督就任も発表され、進路をめぐる注目は日米で一気に高まった。
指名の直後、織田は中継したTBSのインタビューで「光栄な指名をいただきましたが、アメリカに挑戦する気持ちは全くブレません」と話した。村田監督も2日の取材で、本人はアメリカのことしか考えていないとして、巨人との面談は未定だと説明している。11月4日の時点でも、巨人との面談の日取りは決まっていない。
契約は早くても来年1月15日、労使協定の期限も焦点
面談を終えても、すぐに契約とはならない。
織田がMLB球団と契約する場合は国際アマチュア選手の扱いとなり、契約が結べるのは早くても来年1月15日からだ。25歳未満の海外選手はマイナー契約から始まり、契約金は各球団に割り当てられた枠の中で決まる。
気がかりは、MLBと選手会の労使協定が12月1日に期限を迎えることだ。新しい協定がまとまらなければ、オーナー側が選手を締め出すロックアウトに入る可能性がある。その場合、織田は米国の大学や短大への進学も視野に入れるという。
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11月5日以降も、MLB球団の訪問が続く。17日までの約2週間で11〜12球団の話を聞き、織田は母親と村田監督とともに行き先を考える。初日のレンジャーズが示した熱意に、ほかの球団がどう応えるのか。巨人が持つ交渉権の期限は、来年3月31日までだ。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]








































































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