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神戸医療未来大学、天理大を破り初の明治神宮大会へ 山田悠希が4安打完封

神戸医療未来大学、天理大を破り初の明治神宮大会へ 山田悠希が4安打完封

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神戸医療未来大学が11月3日、関西地区大学野球選手権の第2代表決定戦で天理大学を4-0で破り、初めての明治神宮野球大会出場を決めた。エースの山田悠希(4年)が中2日で先発し、4安打完封。2年生の林翔吾は3本の適時打で3打点を挙げた。神宮大会では11月19日の第4試合で環太平洋大学と対戦する。

林翔吾の3本の適時打、山田は9回を1人で投げ切る

試合は11月3日、大阪市住之江区のGOSANDO南港野球場であった。大会の正式名は「第24回大阪市長杯争奪関西地区大学野球選手権大会 兼 第57回明治神宮野球大会関西地区第1・第2代表決定戦」。関西の5つの大学野球連盟の代表が、神宮大会への2つの枠を争う。近畿学生野球連盟の代表として出場した神戸医療未来大学は、前日11月2日の決勝で大阪商業大学に1-8で敗れ、第1代表を逃していた。この大会では決勝で敗れたチームにも、第2代表をかけた敗者復活の戦いが残る仕組みになっている。残る1枠をかけた一戦の相手は、阪神大学野球連盟代表の天理大学だった。

先制は2回だった。2死三塁で8番の林翔吾が右前へ適時打を運び、1点を先に取る。6回は2死二、三塁から林が再び右前適時打を放つなどして2点を加え、3-0とした。

8回には天理大学のマウンドに、阪神からドラフト5位指名を受けた的場吏玖が立っていた。1死二塁から林が的場の球をとらえ、適時二塁打で4点目。林はこの日3安打3打点と、チームの4点のうち3点を自分のバットで生んだ。東京農業大学第二高等学校出身の外野手だ。

報道によると、山田は6回まで許した走者が1安打と1四球だけだった。7回に連打を浴びて2死二、三塁のピンチを招いたが、ここをしのぎ、最後まで得点を与えなかった。139球を投げ、4安打6奪三振、2四球での完封だったと報じられている。山田は試合後「めっちゃ緊張した」と明かし、「真っすぐがコーナーに決まった」と投球を語っている。

大阪電気通信大学高等学校出身で4年の的場は、0-3の6回2死一、二塁から5番手で登板した。ボークで走者を進めたものの見逃し三振で切り抜け、3回1/3で6三振を奪った。前日11月2日の第2代表決定戦準決勝では関西学院大学を3安打完封しており、連日の好投も及ばなかった。

関連記事:大阪商業大学、3年ぶり8度目の明治神宮野球大会へ 春山陽登が先制2ラン、星野世那は無失点

同じ相手に2度勝った4日間

神戸医療未来大学にとって、天理大学は大会で2度目の相手だった。10月31日の1回戦で両校は顔を合わせ、神戸医療未来大学が4-1で勝っている。この試合で山田は8回2/3を投げて1失点に抑えた一方、報道によると四球は8つに上った。

中2日で迎えた再戦で、山田が意識したのは制球だったという。報道によると、山田は「変化球でカウントを取れたのが良かった」と話した。与えた四球は8から2に減り、9回を1人で投げ切る。

日付試合結果
10月31日1回戦神戸医療未来大学 4-1 天理大学(勝ち)
11月1日準決勝神戸医療未来大学 6-3 関西学院大学(勝ち)
11月2日決勝(第1代表決定戦)大阪商業大学 8-1 神戸医療未来大学(負け)
11月3日第2代表決定戦神戸医療未来大学 4-0 天理大学(勝ち・初の神宮出場決定)

天理大学も、この大会で勢いに乗っていたチームだった。10月31日に敗れた後、11月1日の第2代表決定戦1回戦では徳井仁一朗がノーヒットノーランを達成して佛教大学に3-0で勝ち、11月2日には的場の完封で関西学院大学を下して勝ち上がってきた。その天理大学打線を、山田は4安打に封じた。

関連記事:徳井仁一朗が天理大学でノーヒットノーラン 13奪三振・四死球0、仙台育英出身の3年生

山梨学院高等学校出身の右腕、監督が高校2年から見てきたエース

山田悠希は山梨学院高等学校出身の右投手で、最速は149キロ。山梨学院高等学校3年だった2022年夏、チームは全国高校野球選手権の1回戦で天理高等学校に1-2で敗れている。大学では2年の秋から先発を任され、3年の春を迎えた2025年4月には、リーグ戦の大阪工業大学戦で13三振を奪って完投している。

報道によると、4年となった2026年は春のリーグ戦で1勝にとどまったが、秋は5勝を挙げ、防御率0.60の成績で近畿学生野球連盟秋季リーグの初優勝を引っ張った。山田は「春は監督を裏切って神宮に連れていけなかったので。うれしい」と話している。

山田が進学先を決めたきっかけは、高橋広監督(71)だった。高橋監督は車で各地を回って高校生を見ており、山田にも高校2年のときから目をかけていた。山田は「2年のときから見てくださって、監督さんのもとで野球をやろうと決めました」と語っている。高橋監督は山田に、山田が勝てば優勝できると言葉をかけてきた。

卒業後は社会人野球の西濃運輸でプレーする予定だ。

3部から1部初優勝へ、高橋広監督が築いたチーム

神戸医療未来大学は兵庫県神崎郡福崎町に姫路キャンパスを置く私立大学だ。2000年に近畿福祉大学として開学し、校名の変更を重ねて、2022年に現在の名前となった。野球部は近畿学生野球連盟に所属する。

チームの歩みは下の部から始まる。高橋監督が就任した2019年、チームは3部で4位だった。2023年秋に1部昇格を決め、2024年から1部で戦うと、6季目の2026年秋にリーグ初優勝を果たした。

高橋監督は早稲田大学の出身だ。徳島の鳴門工業高等学校を率いて2002年のセンバツで準優勝し、母校の早稲田大学でも監督を務めた。早稲田大学時代の教え子には、阪神の大竹耕太郎、ロッテの小島和哉らがいる。高橋監督の就任から7年で、チームは全国の舞台にたどり着いた。

試合後、高橋監督は、山田が期待に応えてくれたと話した。高橋監督は「狙えるんだから、日本一」とも話しており、チームは山田を軸に日本一を目指す。

神宮初戦は11月19日、環太平洋大学と対戦

明治神宮外苑創建百年記念の第57回明治神宮野球大会は、11月19日に東京・明治神宮野球場で開幕する。日本学生野球協会の組み合わせによると、神戸医療未来大学は関西五連盟第二代表として初出場し、11月19日(木)の第4試合、16時開始の予定で中国・四国三連盟代表の環太平洋大学と対戦する。環太平洋大学は2年ぶり9回目の出場となる。

勝ち進めば、11月21日(土)の第4試合で東北三連盟代表の仙台大学とぶつかる組み合わせだ。大学の部には全国の11校が出場し、決勝は11月24日に予定されている。関西からは2校が出場し、どちらもこの大会での初優勝を目指す。関西第1代表の大阪商業大学は、11月20日に東京農業大学北海道オホーツクと初戦を戦う。

初めての全国大会に向け、山田は「初戦、絶対勝って優勝したい」と話した。山梨学院高等学校から兵庫の大学へ進んだ右腕が、大学最後の秋に天理大学を2度破り、チームを初めての神宮へ導いた。学生として最後の大舞台は、11月19日に始まる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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