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辰吉寿以輝、次戦は12月13日エル・おおさかでチャノン・ソンカーム 地元大阪でプロ22戦目

辰吉寿以輝、次戦は12月13日エル・おおさかでチャノン・ソンカーム 地元大阪でプロ22戦目

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日本スーパーバンタム級6位の辰吉寿以輝(30)=大阪帝拳=が、12月13日(日)に大阪市中央区のエル・おおさか(大阪府立労働センター)でタイのチャノン・ソンカーム(27)とスーパーバンタム級8回戦を行う。大阪帝拳ジムが10月28日に発表した。ノンタイトル戦で、プロ22戦目。2024年12月の東洋太平洋王座挑戦で敗れてから、2度目のタイトル挑戦へつなげたい一戦だ。

12月13日エル・おおさか、相手はタイのチャノン

大阪帝拳ジムは10月28日、大阪市内のジムで会見を開き、寿以輝の次戦を発表した。会場はエル・おおさか2階のホール「エル・シアター」だ。寿以輝は8月の前戦もこのホールで戦っており、2試合続けて同じリングに上がる。

相手のチャノン・ソンカームはタイのスーパーバンタム級選手で、戦績は24戦13勝11敗。来日経験もある。報道によると身長は169センチの右構え。KO勝ちの数は報道によって9と10で分かれており、公式の発表はまだ出ていない。

寿以輝の戦績は21戦18勝(10KO)1敗2分け。次が22戦目となる。報道によると、試合はこの日のメインイベントとして組まれた。

吉井寛会長によると、ジムは試合の間隔を空けずに12月に次戦を組むことを決め、日本人選手や東洋太平洋ランカーにも対戦を打診した。だが合意に至らず、来日経験のあるチャノンに決まったと報じられている。

「決まればいつでもいけます」 王座再挑戦へ前哨戦

会見で寿以輝は、タイトル戦について「決まればいつでもいけます」と話した。12月の試合を、王座へ向けた前哨戦と位置づける。

KOについても、もちろん狙うと口にした。最後のKO勝ちは2023年8月で、その後の6試合ではKO勝ちがない。12月に倒して勝てば、7試合ぶりのKOとなる。報道によると、寿以輝は練習してきた打ち終わりの動きを試合で出したいとも語った。

吉井会長は、攻撃の場面で流れるような動きを見せてほしいと注文を付けた。下半身の強化に取り組んでいることにも触れ、見に来た人に変わったと思ってもらえる内容を求めた。勝てば次の話が来るだろうとも話し、良い話があればタイトル戦も視野に入れるという。

初黒星から再起、2勝1分けの歩み

寿以輝は1996年8月3日、大阪府守口市生まれ。2013年1月に大阪帝拳ジムへ入門し、アマチュアの公式戦を経ずに2015年4月にプロデビューした。デビューから無傷の13連勝を飾るなど白星を重ねたが、コロナ禍や故障で約2年9カ月リングを離れた時期もある。

復帰したのは2023年8月6日、場所は同じエル・シアターだった。フェザー級8回戦で山原武人(泉北)から初回にダウンを奪い、5回TKO勝ち。戦績を15戦14勝(10KO)1分けとし、無敗を守った。これが今のところ最後のKO勝ちとなる。2024年1月23日には、エディオンアリーナ大阪の世界戦の前座で日本バンタム級10位の与那覇勇気(真正)を2-0の判定で下し、16戦15勝(10KO)1分けまで伸ばした。同じ年の5月にはエディオンアリーナ大阪第2競技場のメインで、プロ50戦のキャリアを持つタイのチャイワット・ブアトクラトックとも拳を交えて勝ち、無敗のままタイトル挑戦にたどり着く。

転機は2024年12月12日だった。東京・後楽園ホールで、OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の中嶋一輝(大橋)に挑んだ自身初のタイトルマッチ。大橋ジム主催の「Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 126」のリングで、当時はOPBF7位、日本10位の挑戦者だった。サウスポーの王者の左フックを受けて2回TKOで敗れ、プロ初黒星となった。それまでの戦績で唯一の引き分けも、サウスポーと初めて戦った2020年11月の今村和寛(本田フィットネス)戦での負傷ドローだった。

そこから3試合を戦い、2勝1分けとした。

年月会場相手結果
2024年12月後楽園ホール中嶋一輝(大橋)2回TKO負け(東洋太平洋王座挑戦)
2025年6月エディオンアリーナ大阪アリエル・アンティマロ(フィリピン)3-0の判定勝ち
2026年2月住吉スポーツセンター山内翔貴(本田フィットネス)引き分け
2026年8月エル・シアター豊永太我(ウォズ)2-0の判定勝ち

2025年6月7日の再起戦は、エディオンアリーナ大阪第2競技場でフィリピン同級12位のアンティマロと戦った。中嶋と同じサウスポーをあえて相手に選び、序盤はパンチをもらって苦しんだが、最終8回に右のカウンターでダウンを奪って3-0の判定で勝った。8月9日の「第85回 Dramatic Boxing」では56キロ契約の8回戦で豊永太我を2-0の判定で下したが、初回に左フックを当てながら最後まで倒し切れず、試合後は倒すことに力が入りすぎたと反省した。

2月の山内戦は、ジャッジ3人の採点が77-75、76-76、76-76と割れての引き分けだった。8月の豊永戦も76-76、77-75、77-75の2-0。判定までもつれる試合が続き、採点はいずれも僅差だった。12月の試合は、8月の豊永戦から約4カ月後のリングとなる。8月の勝利後、寿以輝は約1週間の休養をはさんで練習を再開していた。

父・辰吉丈一郎と「あしたのジョー」

父は「浪速のジョー」と呼ばれた元WBC世界バンタム級王者の辰吉丈一郎(56)。丈一郎の名前は、漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈にちなんで付けられたことで知られる。

その「あしたのジョー」を描いた漫画家のちばてつやさんが10月22日に亡くなった。寿以輝は会見で、原作の漫画は読んでいないものの、子どもの頃から父と一緒にDVDでアニメをよく見ていたと明かした。報道によると、印象に残る登場人物には矢吹丈を挙げ、かっこいいと話した。

関連記事:辰吉丈一郎、ちばてつやさん訃報に「ショック」 名前の由来と父・粂二さん

8月の試合を観戦した丈一郎は、生真面目すぎる、もっと遊びの部分が必要だと課題を挙げた。2025年6月の再起戦では辛口の言葉を並べつつ、苦手なサウスポーとの対戦を自ら望んで勝ったことは立派だと認めている。

技術の指導はほとんどしないとされる父だが、2023年8月の復帰戦の前には、減量中の寿以輝に米を食べるよう何度も言い聞かせていた。試合当日はリングサイドで妻と2人の子ども、両親ら家族が見守り、丈一郎は「心配せん親はおらんよ」と胸をなで下ろした。

地元で勝って王座戦へつなげるか

日本ランキングでは6位につける。陣営が求めるのは、勝ち方を変えた姿を見せることだ。2025年6月の再起戦の後、寿以輝は2026年にタイトルに絡んでいきたいと話していた。

その2026年は、12月13日の地元大阪の試合で締めくくる。7試合ぶりのKOで終えられるか。結果しだいで、2度目のタイトル挑戦の話が動き出す。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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