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松井秀喜の監督就任に能美市の父・昌雄「実は今日知ったんですよ」 星稜高の恩師も期待

松井秀喜の監督就任に能美市の父・昌雄「実は今日知ったんですよ」 星稜高の恩師も期待

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巨人の新監督に就任した松井秀喜(52)の父・昌雄さんが、石川テレビの取材に応じ、就任を当日の朝に知ったと明かした。星稜高等学校時代の恩師で同校野球部名誉監督の山下智茂(81)も「素晴らしい監督になる」と期待を寄せる。ふるさと能美市の実家にある松井秀喜ベースボールミュージアムには、祝福ムードが広がった。

父・昌雄さん「きのうメール入っていまして」

巨人は10月23日、松井秀喜の新監督就任を発表した。同じ日、石川テレビの取材に応じた父の昌雄さんは、知らせを受けたいきさつをこう語った。

「「実は今日知ったんですよ。きのうメール入っていまして、朝気づきまして、大変驚いています」」

前日に届いていたメールに、当日の朝になって気づいたのだという。日本中が注目した人事を、父は一通のメールで知ったことになる。

驚きの次に出てきたのは、激励の言葉だった。昌雄さんは「大変だろうけど、とにかく頑張るしかないし、頑張ってくれ」と伝えたと話し、続けて「とにかくたくさんの野球ファンの方々に希望が与えられるような、そんな野球をしてほしい」と願いを口にしている。

昌雄さんにとって、息子のプロ生活の節目に立ち会うのは今回が初めてではない。テレビ金沢は23日、松井のプロ入り当時の映像を振り返り、巨人での第1号本塁打の瞬間に昌雄さんが「やった~!」と喜ぶ姿を伝えた。それから30年以上がたち、今度は監督として巨人のユニホームに袖を通す。

能美市の実家・ミュージアムに祝福ムード

松井が生まれ育ったのは、旧根上町の現在の能美市だ。北國新聞によると、同市の浜小学校と根上中学校を卒業し、星稜高等学校へ進んだ。

旧根上町の実家にある松井秀喜ベースボールミュージアムでは、23日、監督就任を祝う空気に包まれた。石川テレビの取材に、地元の人は「スーパースターがここで誕生して、とんとん拍子いいんじゃないかね。待ってましたっていう感じですね」と笑顔を見せる。名古屋から訪れた巨人ファンは「長嶋監督との約束を果たしてくれたのかなと思います」と話し、松井らしいチームづくりを望んだ。

県のトップも反応した。就任が明らかになった23日、石川県の山野之義知事は県庁で北國新聞の取材に応じ、「事実であれば、石川県民としてすごく誇らしい」と述べている。現役時代を知らない子どもたちにとっても、監督として注目されれば憧れの存在になると語った。

地元にとっての松井は、いまもふるさとが生んだスーパースターだ。

星稜の恩師・山下智茂名誉監督「忍耐強く賢い」

高校時代の松井を指導した山下智茂は、星稜高等学校野球部の名誉監督を務める。2005年まで同校の監督として指揮を執り、春夏通算25回の甲子園出場に導いた名将だ。

山下は北國新聞の取材に「突然のことで驚きましたが、彼は忍耐強く賢いので、素晴らしい監督になる。楽しみです」と語った。デイリースポーツには「彼が現役時代にホームランでファンに夢を与えたように、今度は監督として感動を与えてもらいたい」とエールを送っている。

期待の根っこには、高校時代の指導がある。デイリースポーツによると、入学当時の松井は打撃センスが抜群な一方で、おとなしい性格だった。山下は「王(貞治)さん、長嶋(茂雄)さんのようになってほしい」との思いから一塁や三塁を守らせ、チームの中心を担う自覚を促したという。その教え子について、山下は「背中でチームを引っ張る人間になった」と目を細める。

ただ、恩師の言葉は手放しの称賛だけで終わらない。テレビ金沢の取材には「彼はどちらかというと背中で引っ張るほうだから、そういう対話をやりながら、いい監督を目指して頑張ってほしい」と話し、選手との対話を求めた。石川テレビには「毎日、新聞・テレビで報道されますから、そういう意味で健康に気を付けて、全国の人たちがみんな応援してくれるようなチームになってほしい」と体を気づかう言葉も残している。

松井は石川に帰郷した際、母校を訪ねて話をすることがあり、山下がアドバイザーを務める石川県立門前高等学校の選手のためにサインを数十枚書いたこともあるという。師弟の縁は、卒業から30年以上たった今も続く。

能美市から星稜、巨人へ ドラフト4球団競合からの歩み

星稜高等学校で甲子園に4度出場した松井は、1992年のドラフト会議で4球団から1位指名を受けた。くじを引き当てたのは、この年に巨人の監督へ復帰した長嶋茂雄だった。

巨人では長嶋監督のもとで主軸に育ち、本塁打王と打点王を3度ずつ、首位打者を1度獲得している。2003年に大リーグのヤンキースへ移り、2009年にはワールドシリーズのMVPに輝いた。2012年に現役を退き、2013年には長嶋とそろって国民栄誉賞を受けた。日米通算の本塁打は507本に上る。

現役時代に大切にしてきた考え方は、2007年に出した著書『不動心』(新潮新書)にまとめられている。

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背番号90、30日の秋季練習から始動

北國新聞によると、契約は3年で、推定年俸は2億円。背番号は90に決まった。長嶋が1975年に初めて巨人の監督に就いたときに背負った番号だ。

23日の就任会見で、松井は「これからジャイアンツに新たな黄金時代が訪れるよう、きょうここからスタートしていきたい」と抱負を語った。長嶋は2025年6月に亡くなっており、松井は長嶋監督にもこの姿を見てもらいたかったという気持ちが正直あったと明かし、今後のジャイアンツの力になりたいと恩師への思いも口にしている。

チームには10月30日から始まる秋季練習で合流する。父が願った「希望が与えられるような野球」は、ここから形になっていく。

関連記事:松井秀喜氏が巨人新監督に就任、3年契約で背番号90 長嶋茂雄さんとの「約束」発言は「自主撤回」、引き受けるまで悩んだ理由も明かす

[文/構成 by スポーツライター TAKU]

寄稿者

TAKU
ボールを使う競技なら何でも観ます、TAKUです。学生時代はずっとバスケ部、いまは週末にフットサル。スポーツを中心に書くWebライターになって5年です。Bリーグ、バレーボール、ラグビー、テニスを中心に、野球やサッカーも書きます。試合の流れが変わった瞬間を、スコアと一緒に伝えるのが得意です。

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