『モネ 時の海を渡った絵』主演に林遣都、上白石萌音共演 監督は安達もじり、2027年公開

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林遣都(35)が主演し、上白石萌音(28)が共演する映画『モネ 時の海を渡った絵』が、2027年10月15日に全国公開される。9月24日にキャストが発表され、監督は『カムカムエヴリバディ』の安達もじりが務める。題材は、松方幸次郎がモネから手に入れ、長く行方が分からなかった《睡蓮》連作の一枚だ。
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林遣都と上白石萌音が初共演、2027年10月15日に全国公開
作品の情報は9月24日、キャストとビジュアルの解禁にあわせて一斉に公表された。配給は東映で、製作は東映京都撮影所と、神戸を拠点とする映像制作会社ミナトスタジオ。公開日は2027年10月15日(金)と決まった。
林が演じるのは、神戸の造船所で働く青年・園部龍(そのべ・りゅう)。生真面目な性格を買われて若くして主任になったものの、かつて描いた夢を叶えられないまま淡々と日々を送る人物だ。
物語は、絵が見つかった2016年の神戸から始まる。園部はある日、造船所の先輩にあたる老人・豊島から古びた一枚の写真を手渡される。何が写っているのかも分からないその写真は、遠い昔に造船所の初代社長・松方幸次郎から豊島へ託されたものだった。
上白石が演じるのは、豊島の孫の杉山華子(すぎやま・はなこ)。園部と出会い、少しずつ心を通わせていくヒロインで、2人は写真の謎を追ううちに「松方コレクション」の知られざるエピソードをひも解いていく。
林と上白石の共演は初めて。上白石は2025年10月から2026年2月まで国立西洋美術館で開かれた「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」でアンバサダーを務めており、美術館と縁のある配役となった。
原作小説のクレジットはない。松方コレクションをめぐる実話に着想を得た作品で、現代の2人の物語に、実在の松方幸次郎とモネの時代が重なっていく。
物語の鍵は2016年に見つかったモネ《睡蓮、柳の反映》
映画の資料は作品名を挙げていない。ただ、松方がモネから譲り受けた《睡蓮》連作中の一枚で、2016年にフランスで見つかり、今は国立西洋美術館にあると説明しており、この条件に当てはまるのは同館が所蔵する《睡蓮、柳の反映》になる。モネが1916年に描いた油彩画で、欠けた部分を含めると縦約2メートル、横約4.2メートルに及ぶ大作だ。
同館の所蔵作品データによると、松方がこの絵をモネ本人から購入したのは1921年12月ごろ。パリのオランジュリー美術館にある「睡蓮」の大装飾画に関連する習作の一枚とされる。
ところが、絵はその後、表舞台から消える。
戦時中の1944年、パリに残っていた松方コレクションの約400点はフランス政府に接収された。1959年には約20点を除く375点が日本へ移されたものの、《睡蓮、柳の反映》はそのリストに入っていなかった。国立西洋美術館は資料で絵があることを把握しながらも、所在をつかめずにいたのだ。
見つかったのは2016年9月。ルーヴル美術館の一角で、木枠から外され、筒状に巻かれた状態だった。湿気か水の被害でキャンバスの上半分が失われていたが、右下にはモネのサインと「1916」の年記が残る。フランス政府から松方家へ返され、2017年に松方家から国立西洋美術館へ寄贈された。
修復を終えた絵のお披露目は、同館の開館60周年を記念する「松方コレクション展」(2019年6月11日〜9月23日)。2024年10月5日から2025年2月11日まで開かれた「モネ 睡蓮のとき」展にも並んだ。
松方コレクションと国立西洋美術館
松方幸次郎は1866年、明治の元勲・松方正義の三男として生まれた。1896年に川崎造船所(現・川崎重工)の初代社長となり、事業を率いるかたわら、1916年ごろから約10年にわたってヨーロッパ各地で美術品を集める。その数はおよそ1万点に上った。
フランスから戻った375点を核に、1959年に国立西洋美術館ができた。日本の若者に本物の西洋美術を見せたい。映画の公式資料は、松方のこの願いが作品の軸にあると紹介している。
2026年10月に創立130周年を迎える川崎重工は、松方が初代社長を務めた縁から本作に特別協賛した。ロケ地には川崎重工神戸工場も加わり、実際の造船所で撮影を行っている。
『カムカムエヴリバディ』の安達もじりと『舞いあがれ!』の桑原亮子が組む
メガホンを取る安達もじりは、NHKで長くドラマ演出を手がけてきたディレクターだ。連続テレビ小説『カーネーション』『べっぴんさん』『まんぷく』、そしてチーフ演出を務めた『カムカムエヴリバディ』(2021〜22年)など、朝ドラの演出を数多く担当した。土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』(2020年)や『探偵ロマンス』(2023年)も代表作に入る。
映画では、ドラマを再編集した『心の傷を癒すということ 劇場版』(2021年)に続き、川島天見と共同で脚本も手がけた『港に灯がともる』(2025年)を送り出した。震災の翌月、神戸・長田に暮らしていた在日コリアンの家族に生まれた女性を主人公にした作品で、阪神・淡路大震災から30年の節目に公開された。ミナトスタジオの第1作でもある。神戸のスタジオと再び組み、今度は港町の造船所を舞台に選んだ。
脚本は、連続テレビ小説『舞いあがれ!』(2022〜23年)の桑原亮子が担う。安達が演出した『心の傷を癒すということ』の脚本も桑原で、2人の顔合わせはこれが初めてではない。
キャストと監督の縁も深い。林は2016年の連続テレビ小説『べっぴんさん』で安達と仕事をしている。上白石は『カムカムエヴリバディ』で初代ヒロインの安子を演じた。スタッフには『カムカムエヴリバディ』の制作陣が集まり、気心の知れたチームで撮影に臨んだ。
林遣都は造船所を見学、上白石萌音は出演を即決
林は「船を眺めるのが昔から好きでした」と明かす。撮影前には川崎重工神戸工場の中を見学し、「想像以上のスケールの大きさに圧倒されました」と語った。
作品のテーマについては「台本を読んで、想いを“未来につなげていく”ということがこの作品のテーマだと感じました」と受け止め、「たくさんの方の情熱が詰まっているので、しっかりとその想いを届け、皆さんの心にも残るように僕も心を込めました」とコメントを寄せている。
上白石の決断は早かった。「安達監督が映画を撮影されると聞いて、出演を即決しました」。モネの絵が大好きで、松方コレクション展にも足を運んだことがあるといい、「今回のご縁がとても嬉しいです」と喜ぶ。林については「落ち着く空気で、どんどん心がほぐされるような感覚でした」と印象を明かした。ロケ地の神戸も「街並みも、空気も、地元の方々も素敵で、ずっといたいと思える場所でした」と気に入った様子だ。
安達監督は、本作を一枚の絵をめぐる「思いのバトンリレー」と表す。
「少し生きづらくて、ちょっとしんどくて…そんな毎日を過ごしていた主人公たちが、この絵の存在を知り、絵にまつわる思いを知り、自分なりに受け取ることで小さな一歩を踏み出していく。」
主演の2人については「繊細に、あたたかく、切なく、優しく表現してくださいました」とたたえ、「大勢の人の思いを積み荷のように載せた『船』のような作品です」と語った。
追加キャストは未発表、林と上白石は2026年も出演作が続く
発表で明かされたキャストは、林と上白石の2人だけだ。物語の起点となる老人・豊島を誰が演じるのか、松方幸次郎は劇中にどう登場するのかは明かされていない。音楽の担当や撮影時期も未公表だ。
2人の近況も確認しておきたい。林は2026年、Netflixで1月に配信された映画『教場 Reunion』、Netflixシリーズ『ガス人間』(7月配信)、TBS日曜劇場『VIVANT』続編(7月スタート)の乃木卓役などに出演した。7月から8月には舞台『死の笛』の再演にも立っている。
上白石は10月13日スタートのTBS火曜ドラマ『いろはの恋は時代(とき)をかける』で主演を務める。12月25日には出演映画『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』が公開され、2027年1月10日スタートの大河ドラマ『逆賊の幕臣』では主人公・小栗忠順の妻、みちを演じる。2025年にはテレビ東京『法廷のドラゴン』でも主演するなど、出演作が途切れない。
公開まで、およそ1年。約100年前に神戸の実業家が手に入れた一枚の絵をめぐる物語は、2027年10月15日に全国の劇場で公開される。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]










































































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