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メッシとヤマルのお風呂写真、ユニセフが「本物」と回答 19年前のチャリティー企画の1枚

メッシとヤマルのお風呂写真、ユニセフが「本物」と回答 19年前のチャリティー企画の1枚

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アルゼンチンのメッシ(39)とスペインのヤマル(19)が2007年に撮ったお風呂写真がSNSで拡散し、AI生成ではとの疑念が広がった。ユニセフは7月17日、公式Xで「本物です」と回答し、19年前のチャリティー企画で撮られた写真だと説明した。ここでは写真の経緯より、この真贋確認の一部始終を追う。

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ユニセフが「本物」と回答、合成疑惑を否定

メッシとヤマルが写る入浴写真は、2007年12月にバルセロナで撮影された。当時20歳だったメッシが、生後5カ月のヤマルをベビーバスで入浴させている場面だ。スペインのヤマルとアルゼンチンのメッシがW杯決勝で初めて対戦することが決まり、写真が改めてSNSで拡散する中、「あまりに出来過ぎた偶然」としてAI生成を疑う声が広がった。

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ユニセフは7月17日、公式Xでこの疑念に回答した。

「あの写真は本物です。19年前、ラミン・ヤマルという名前の赤ちゃんと母親のシーラは、ユニセフ募金のための写真撮影でリオネル・メッシに出会いました」

投稿では、メッシとヤマルがそろってユニセフ親善大使を務めていることにも触れた。真偽を巡る一連のやり取りは、この投稿を境に収束へ向かった。

なぜ「合成では」の疑念が広がったのか

疑念の発端の一つは、スペイン代表MFミケル・メリノの発言だった。決勝を前にした取材で、メリノは写真について「最初に見たときはAIで作られた画像だと思った」と明かした。

7月16日には、ニューヨーク市のゾーラン・マムダニ市長も記者会見で言及した。マムダニ氏は「テクノロジーには詳しいつもりで、AI生成画像と本物の写真の見分けはつく方だと思っていたが、メッシとヤマルのあの写真はAIだと思っていた」と振り返っている。著名人の発言をきっかけに、SNS上でも真偽を疑う投稿が相次いだ。

AI画像生成の技術は急速に進み、実写と見分けがつきにくい画像が増えている。19年後の決勝で対戦するという大きな巡り合わせと、鮮明に残る当時の写真の組み合わせが、かえって「作り物」に見えてしまう一因になった。ユニセフの回答は、こうした空気に対する公式な説明となった。

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撮影記録が裏付ける19年前の真実

写真の真正性は、撮影の記録からも裏付けられる。ユニセフとFCバルセロナ財団、地元紙スポルトは2004年から、バルセロナの選手が地域の子どもたちと触れ合うチャリティーカレンダーを毎年制作していた。売上の一部は、子どもの権利を守るユニセフの活動資金に充てられる仕組みだ。

2007年12月のカレンダー撮影では、ヤマルの家族がバルセロナ近郊マタロのロカフォンダ地区で行われた抽選に応募し、当選した。カンプ・ノウで選手と写真を撮れる企画で、赤ちゃんだったヤマルの相手がメッシになったのは偶然だったという。撮影を担当したカメラマンのジョアン・モンフォルト氏は、通信社の取材に「ユニセフの協力で作ったカレンダーだった」と説明した。写真は2008年版カレンダーの1月ページに掲載されている。

ユニセフとFCバルセロナの関係は、2006年9月にニューヨークの国連本部で結ばれた提携協定にさかのぼる。当時、創立100年余りで初めてユニフォーム前面にスポンサー以外のロゴを入れ、5年間で総額950万ドルを寄付する枠組みが始まった。今回の写真は、その提携の初期に生まれた1枚だった。

写真が広く知られるようになったのは、ヤマルの父ムニール・ナスラウィ氏が2024年の欧州選手権(ユーロ2024)期間中にSNSへ投稿したことがきっかけだった。以来たびたびSNSで話題に上ってきた1枚だけに、W杯決勝を前にした今回の拡散でも「使い回された古い演出写真ではないか」との憶測を招きやすかった側面がある。撮影から19年、投稿から2年が過ぎても色あせない1枚だったからこそ、かえって疑いの目を引き寄せた。

世間の反応、驚きと納得が広がる

ユニセフの回答は各国のメディアで速報され、SNS上でも大きな反響を呼んだ。合成を疑っていたファンの間でも、撮影の記録や当事者の証言を踏まえた説明を受け、納得する反応が目立った。

一方で、テクノロジーに詳しいはずの著名人ですら真偽を判断できなかった事実は、AI時代の情報の見極めの難しさを浮き彫りにした。今回のように、ユニセフという公式機関が一次情報として直接回答したことは、誤情報の拡散を防ぐ有効な事例として受け止められている。

親善大使としてそろって歩む2人、決勝でも再会

メッシは2010年からユニセフの親善大使を務め、ヤマルも今年6月11日付で新たに就任した。19年前は偶然一緒に写った赤ちゃんと若手選手だったが、いまは子どもの権利を訴える立場としても並び立つ関係になった。

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2人は日本時間20日午前4時、米ニュージャージー州のメットライフ・スタジアムで開幕するW杯決勝で、それぞれの代表を背負って初めてピッチに立つ。真偽を巡る騒動を経て改めて注目を集めた19年前の1枚は、決勝の舞台をより印象深いものにしそうだ。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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