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函館の台所「中島廉売」探訪記。レトロな雰囲気と人の温かさに触れる午後散歩中島廉売

函館の台所「中島廉売」探訪記。レトロな雰囲気と人の温かさに触れる午後散歩中島廉売

取材・編集:MEDIA DOGS 編集部/ © 2026 MEDIA DOGS

函館といえば、函館朝市を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、地元の人々が「本当の台所」として愛する場所は、少し離れたところにありました。それが今回訪れた「中島廉売(なかじまれんばい)」です。

私が訪れたのは、平日の午後2時。市場の喧騒が落ち着き、ほとんどのお店がシャッターを下ろしている時間帯でした。「少し来るのが遅かったかな…」と一瞬思いましたが、その静けさの中でこそ感じられる、この場所ならではの温かい魅力と出会うことができたのです。

この記事では、観光ガイドブックには載っていないかもしれない、午後の「中島廉売」のリアルな姿と、そこで感じた人の温かさ、そして散策のヒントをお伝えします。

「中島廉売」ってどんなところ?歴史と名前の由来

大火からの復興が生んだ「市民の台所」

中島廉売は、函館駅から市電で10分ほどの場所に位置する商店街です。その歴史は、1934年(昭和9年)に発生した函館大火に遡ります。市街地の3分の1を焼き尽くしたこの大火で被害を免れた中島町エリアに、数百軒の露店が自然発生的に集まったのが始まりとされています。

「廉売」とは、文字通り「品物を安く売る」こと。その名の通り、新鮮な食材が手頃な価格で手に入ることから、長年にわたり「函館市民の台所」として親しまれてきました。現在も鮮魚店や青果店、精肉店、惣菜店など約100軒のお店が軒を連ね、昭和の面影を色濃く残しています。

市場入口の様子

地名に刻まれた幕末の歴史

少し歴史を深掘りすると、「中島町」という地名自体にも物語があります。この地名は、幕末の箱館戦争で、旧幕府軍として最後まで新政府軍に抵抗し、この地で壮絶な最期を遂げた武将・中島三郎助に由来しています。市場の近くには「中島三郎助父子最後の地碑」もあり、このエリアが持つ歴史の深さを感じさせます。

【体験レビュー】平日の午後に歩いて感じたリアルな雰囲気

千代台電停からのアクセスと第一印象

2025年10月31日の午後2時、私は函館市電の「千代台」電停で降りました。公式な最寄り駅は一つ手前の「堀川町」のようですが、千代台からも徒歩5分ほど。大きな看板が目印となり、迷うことなく到着できました。

市場に足を踏み入れると、そこはまさに「昔ながらの商店街」。狭い路地にたくさんのお店がひしめき合っていて、そのレトロな雰囲気に一気に引き込まれました。

市場のお店の様子

静かな時間帯だからこそ見えるもの

平日の午後ということもあり、ほとんどのお店はシャッターが閉まっていました。活気ある市場を想像していたので少し残念でしたが、逆に言えば、これが地元の人々の生活リズムに根差した市場である証拠。観光地化されていない、ありのままの姿を見ることができた気がします。

数軒営業していた八百屋さんやたい焼き屋さんには、地元のお客さんらしき人々の姿が。お店の人との何気ない会話が聞こえてきて、とても和やかな空気が流れていました。

天内青果

閉まっているお店も、その看板や店構えを眺めているだけで十分に楽しめます。一つ一つの店名やデザインに歴史が感じられ、まるで昭和時代にタイムスリップしたかのよう。どんな品物が並び、どんな人々で賑わっていたのだろうと想像が膨らみます。

良かった点と少し気になった点

良かった点:人の温かさと、思わぬ出会い

この時間でも買い物ができたのはもちろんですが、何より心に残ったのは、お店の方の親切さです。立ち寄ったお店で「この辺りに美味しいパン屋さんとかありますか?」と尋ねたところ、快く近くの人気店を教えてくれました。

それが、中島廉売のすぐ隣にある「手づくりパンの家 ムックル」さん。アパートの1階にある、まさに隠れ家のようなパン屋さんです。朝6時半から営業しており、ボリューム満点の惣菜パンやサンドイッチが人気だそう。この出会いも、廉売を訪れたからこその嬉しい発見でした。

気になった点:アクセスと訪問時間

気になった点を挙げるとすれば、やはり訪問時間でしょうか。市場の活気を味わいたいなら、お店の多くが営業している午前中からお昼過ぎまでに訪れるのがベストだと感じました。露店は12時から17時頃までという情報もありますが、店舗によって営業時間は様々なので、お目当てのお店がある場合は事前に確認するのがおすすめです。

また、アクセスについては、市電「堀川町」電停が最も近いようです。私は「千代台」から歩きましたが、初めての方や最短ルートで行きたい方は「堀川町」で降りるのが良いでしょう。

SNSでの評判は?「安くて新鮮」「ディープな魅力」の声多数

SNSや口コミサイトを覗いてみると、中島廉売に対する多くの声が見つかります。

「函館朝市や自由市場と比較して、とにかく安い!自宅用に買うなら断然ここ」
「観光客向けじゃない、ローカルな雰囲気が最高。お店の人との会話も楽しい」

といった、価格と地元密着の雰囲気を評価する声が目立ちます。特に、「紺地鮮魚店」の250円均一のお刺身や、立ち食い寿司の「シゲちゃんすし」、自家製漬物が人気の「中一中村商店」などは、多くのメディアや個人のブログで絶賛されています。

一方で、「午後は閉まっている店が多い」「観光地のような華やかさはない」という意見もあり、訪れる目的や時間帯によって評価が分かれるようです。まさに、知る人ぞ知るディープなスポットと言えるでしょう。

中島廉売の魅力を発信している公式YouTubeチャンネルもあり、市場の雰囲気を事前に知ることができます。

散策の締めくくりに。憩いの場「千代台公園」

中島廉売から歩いてすぐの場所には、広大な「千代台公園」があります。野球場や陸上競技場を備えた大きな公園で、私が訪れた10月末は、木々が色づき始めていてとても綺麗でした。

ジョギングをする人、犬の散歩をする人、ベンチで談笑するご年配の方々。市民の憩いの場として、穏やかな時間が流れています。廉売で買ったたい焼きを片手に、公園のベンチで一休みするのも素敵な過ごし方ではないでしょうか。

中島廉売を120%楽しむためのアドバイス

今回、午後の静かな中島廉売を訪れてみて、この市場の魅力は「安さ」や「新鮮さ」だけではないと確信しました。そこには、長年かけて築かれたお店と人々の繋がり、そして変わらない日常の温かさがあります。

これから訪れる方へのアドバイスは、「ぜひ午前中に訪れて、お店の人との会話を楽しんでみてください」ということです。「どこから来たの?」という一言から、美味しい食べ方や函館の面白い話が聞けるかもしれません。もし午後の訪問になったとしても、がっかりしないでください。静かな市場を散策し、そのレトロな雰囲気に浸るのもまた、乙なものですよ。

中島廉売の基本情報

名称中島廉売(なかじまれんばい)
所在地〒040-0014 北海道函館市中島町22
交通アクセス函館市電「堀川町」電停下車、徒歩約3分
函館市電「千代台」電停下車、徒歩約5分
営業時間9:00~18:00頃(店舗により異なる)
※露店は12:00~17:00頃
定休日日曜日(店舗により異なる)
駐車場あり(無料)
公式サイトhttps://nakajimarenbai.jp/

※掲載されている情報は2025年11月現在のものです。訪問の際は、公式サイト等で最新情報をご確認ください。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

寄稿者

MEDIA DOGS 編集部
海外旅行が好きで、韓国はソウルや仁川を中心に何度もリピート中。現地のグルメ・カフェ・コスメの記事をまとめています。ガイドブックには載っていない「その場で困ること」を知っているので、そこが抜けていない記事になるよう心がけています。

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