石井渡士也、OPBF東洋太平洋S・バンタム級王座を初防衛 二瓶竜弥に3-0判定

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OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の石井渡士也(25)=RE:BOOT=が10月29日、東京・後楽園ホールの「Lemino BOXING フェニックスバトル162」で挑戦者の二瓶竜弥(28)=DANGAN郡山=を10回判定3-0で下し、初防衛に成功した。採点は100-90が2者、97-93が1者。石井は勝利後も表情を崩さず、悔しさを口にした。
10回戦を3-0判定、ジャッジ2者はフルマーク
石井にとって、6月に手にした東洋太平洋のベルトを懸けた最初の試合だった。挑戦者の二瓶は同級2位で、タイトル挑戦はこれが初めて。10回戦のタイトルマッチは最終ラウンドまで決着がつかず、判定に持ち込まれた。
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OPBFは東洋太平洋ボクシング連盟の略で、日本やフィリピン、オーストラリアなどアジア・太平洋地域のタイトルを認定する団体だ。日本王座と並ぶ地域タイトルで、世界ランキングへの足がかりとして位置づけられる。
ジャッジの採点は100-90、100-90、97-93。3者とも石井を支持し、うち2者は10ラウンドすべてを石井に付けた。報道によると、石井は強烈な左ボディーやワンツーを要所で当て、手数とヒット数で上回ったという。
点差だけを見れば一方的な内容だが、5回終了時の公開採点では2者が50-45で石井を支持した一方、1者は48-47で二瓶を支持していた。報道によると、二瓶は独特のタイミングで打ち返すパンチで最後まで抵抗したという。
この勝利で石井のプロ戦績は16戦12勝(8KO)2敗2分となった。敗れた二瓶は19戦13勝(4KO)4敗2分。5連勝で乗り込んだ二瓶にとっては、2022年12月以来の黒星となった。
試合の前日、10月28日に東京ドームシティ内の特設会場で行われた計量では、石井がリミットを100g下回る55.2kg、二瓶が300g下回る54.9kgで、ともにパスしていた。
日本王座陥落から5カ月で東洋太平洋王者に
石井の歩みには、栄光と挫折が交互に刻まれている。
2025年4月22日、福井勝也を10回TKOで下して日本スーパーバンタム級王座を獲得した。所属するRE:BOOTにとって、男子では初めての日本王者だった。同年8月21日には後楽園ホールで同級1位の津川龍也を5回TKOで退け、日本王座の初防衛を果たしている。
ところが2026年1月13日、2度目の防衛戦で暗転する。舞台は後楽園ホールのフェニックスバトルで、相手は池側純=角海老宝石=。池側とはこれが3度目の対戦だった。2022年10月の初対戦は引き分け、2024年10月の日本スーパーバンタム級最強挑戦者決定戦では石井が3-0判定で勝っており、過去2戦は石井の1勝1分だった。試合は石井が優勢に進めたものの、9回に右アッパーでダウンを喫し、立ち上がった直後に左アッパーで再び倒れ、9回1分58秒でTKO負けとなった。日本王座はここで手放した。
立て直しは早かった。6月7日、大阪市住吉区民センターで行われた東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦で、六島ジムの山﨑海斗と対戦する。初回にダウンを奪うと終始攻め続け、5回にワンツーを決めたところでレフェリーが試合を止めた。5回TKO勝ちで、日本王座陥落から5カ月で地域タイトルを手にした。同じ興行のライト級では大橋ジムの今永虎雅も東洋太平洋王座を奪い、新王者が2人そろって誕生した。
その王座を守った10月29日の一戦が、東洋太平洋王者としての初防衛戦にあたる。
石井は2001年1月15日生まれで、東京都武蔵村山市出身。花咲徳栄高等学校のボクシング部で腕を磨き、2018年のインターハイで準優勝した。アマチュアでは44戦30勝14敗の戦績を残し、2019年4月にプロデビュー。同年12月には日本バンタム級ユース王座も獲得している。井上尚弥や中谷潤人とスパーリングを重ねた経験を持ち、世界のトップ選手の拳を間近で知る選手だ。
大差の判定にも笑顔なき王者
大差の判定でベルトを守っても、リング上の石井に笑顔はなかった。石井は試合後、勝ったものの悔しいと語り、また一から強くなっていきたいと話した。報道によると、ファン一人一人の期待にもっと応えられるよう頑張りたいとも語ったという。
試合前のインタビューでは、勝てばよいのではなく勝ち方が問われる一戦だと話していた。前日の計量後には、相手からオーラは感じなかったが、それが不気味でもあると警戒を口にし、国内のトップ戦線で戦ってきたキャリアを見せつける試合にすると話していた。
一方の二瓶は、福島県郡山市出身の28歳。2017年3月にデビューし、東日本新人王決勝と池側純に連敗したことをきっかけに戦い方を見直した。長いリーチを生かした左のコンビネーションと、初見の相手にはやりにくいと言われる独特のスタイルを磨き、2024年4月から5連勝。2026年4月29日には浜松で細川兼伸=ワタナベ=との接戦を2-1判定で制し、今回の挑戦権を手にしていた。
前日計量では、生まれ育った郡山にベルトを持ち帰って街を盛り上げたいと語っていた。所属するDANGAN郡山にとっても初の王者を狙った一戦だったが、ベルトは郡山に届かなかった。
メインは片岡雷斗が3戦目で東洋太平洋王座を獲得
同じ興行のメインイベントでは、東洋太平洋ライトフライ級王座決定戦10回戦が行われた。大橋ジムの片岡雷斗が、同級1位のアルアル・アンダレス(フィリピン)を9回2分56秒TKOで下し、王座を獲得した。片岡はこれがプロ3戦目で、国内男子最速タイの記録となる。序盤から速い連打で主導権を握り、9回に連打をまとめたところでレフェリーが試合を止めた。所属ジムの大橋秀行会長は、4戦目での世界挑戦に進む考えを示した。
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このフェニックスバトル162は、10月29日に動画配信サービスLeminoの有料プラン「Leminoプレミアム」で全6試合がライブ配信された。
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世界王者を目標に掲げる石井、次の一手は
石井は以前から世界王者を目標に掲げている。計量後には、時間は無限にあるわけではないので世界を目指していきたいと話していた。WBCのランキングにも名を連ねており、東洋太平洋王座を守った結果は、その目標に向けた材料の一つになる。
スーパーバンタム級は、4団体統一王者の井上尚弥が頂点に立ち、国内にも実力者がそろう階級だ。石井から日本王座を奪った池側純は、その後も日本王者として防衛戦に臨んでいる。地域王座を守った石井が次にどの相手を選ぶのかで、世界への道筋が見えてくる。
ジャッジ2者のフルマークという数字と、本人の悔しさ。その差を埋めることが、25歳の王者の次の課題になる。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]
















































































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