阪神ドラフト、支配下で高校生指名ゼロは3度目 1位から7位まで大学・社会人・独立で固めた狙い

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10月22日のプロ野球ドラフト会議で、阪神は支配下7人、育成2人の計9人を指名し、高校生は1人もいなかった。支配下で高校生ゼロは1995年、2008年に続いて3度目で、育成を含めると31年ぶり2度目となる。藤川球児監督は、すぐに戦える選手を増やすことを狙いに挙げた。
阪神の指名9人、高校生は1人もいなかった
10月22日に開かれたプロ野球ドラフト会議で、阪神は支配下で7人、育成で2人を指名した。9人の所属は大学4人、社会人2人、独立リーグ3人。高校生の名前は最後まで呼ばれなかった。
阪神が高校生を1人も指名しなかったのは、育成を含めると1995年以来31年ぶり2度目となった。支配下に限ると、1995年と2008年に続いて3度目にあたる。2008年は支配下の4人が全員大学生だったが、育成3位で加古川北高の藤井宏政を指名しており、育成まで含めた「高校生ゼロ」には数えられていない。
NPBが公表した阪神の指名選手は次のとおりだ。
| 区分・順位 | 氏名 | 守備 | 所属 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 榊原七斗 | 外野手 | 明治大 |
| 2位 | 馬場拓海 | 投手 | 日本体育大 |
| 3位 | 常深颯大 | 投手 | 大阪経済大 |
| 4位 | 相羽寛太 | 内野手 | ヤマハ |
| 5位 | 的場吏玖 | 投手 | 天理大 |
| 6位 | 越川海翔 | 捕手 | 東京ガス |
| 7位 | 石井康輝 | 投手 | 徳島インディゴソックス |
| 育成1位 | 山下健信 | 投手 | 徳島インディゴソックス |
| 育成2位 | 荒木誠也 | 投手 | 徳島インディゴソックス |
支配下の7人を守備位置で分けると、投手が4人、捕手・内野手・外野手が1人ずつとなる。所属は、大学が明治大、日本体育大、大阪経済大、天理大の4人、社会人がヤマハと東京ガスの2人、独立リーグが徳島インディゴソックスの1人だ。投手4人のうち3人は大学生で、残る1人の石井は独立リーグから加わる。
支配下で7人を指名したのは2021年以来5年ぶりとなる。枠を広げながら高校生を1人も入れなかったところに、今年の阪神の考え方がはっきり表れた。投手は育成の2人も含めると6人にのぼり、7位と育成の計3人は四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスから選んだ。
1位で野手を選ぶのは、2025年の創価大・立石正広に続いて2年連続となった。左打ちの外野手を1位で指名するのは、2018年の近本光司以来と伝えられている。
同じ日、巨人は1位の横浜高・織田翔希から4位の智辯学園高・杉本真滉まで、上位4人を高校生でそろえた。同じセ・リーグの伝統球団でも、向いている方向は正反対だった。
過去2回はどんな顔ぶれだったのか
1995年の阪神は4人を指名し、全員が社会人だった。1位はNKKの舩木聖士で、2位は西濃運輸の中ノ瀬幸泰、3位は東海理化の林純次、4位はサンジルシ醸造の曽我部直樹と、投手3人と外野手1人の構成となった。1位の舩木は入団1年目の1996年に20試合へ登板し、社会人出身の投手として1年目から1軍のマウンドに立った。
2008年は支配下4人がそろって大学生だった。1位は奈良産業大の蕭一傑、2位は国際武道大の柴田講平、3位は早稲田大の上本博紀、4位は九州産業大の西村憲で、投手2人と野手2人という組み合わせだった。このうち上本は阪神一筋で12年間プレーし、2014年には自己最多の131試合に出場するなど、二塁の主力を務めた。
2位の柴田は2011年に104試合へ出場し、打率.271を残した。その後はレギュラーに定着できず、2016年オフに戦力外となり、入団テストを経てロッテへ移っている。
ドラフトで高校生を見送る年は、阪神にとって珍しい。しかも今年は、支配下を7人に増やしたうえでの高校生ゼロだ。過去2回がいずれも支配下4人の指名にとどまったことと比べると、人数をかけて即戦力側に寄せたドラフトだった。
藤川監督「戦える準備のできる選手を増やす」
狙いについて、藤川監督は会議後にこう語った。
「戦力層の幅を広げるという意味で戦える準備のできる選手を増やす。そういうコンセプトを持ったドラフトになった」
報道によると、藤川監督は「1軍に近いところにいる選手と勝負できる選手を、今回そろえた」とも話した。高卒の若手がまだ2軍で育っている段階にあり、1軍に近い力を持つ選手を加えて競争させる考えだという。
背景には、終わったばかりのシーズンの悔しさがある。阪神はリーグ連覇を果たしたものの、クライマックスシリーズのファイナルステージでDeNAに4連敗し、アドバンテージを含めて1勝4敗で日本シリーズ進出を逃した。この間、佐藤輝明と森下翔太がアクシデントで欠場する試合があった。
報道によると、藤川監督は「誰かが故障してしまったとき次の一手がないことが球団の課題」と述べた。主力が欠けたときに、すぐ代わりを務められる選手が足りない。その穴を、大学や社会人、独立リーグで実戦を積んだ選手で埋めようとしている。畑山統括スカウトも「レギュラーではない部分のところの戦力の底上げ」を挙げたと伝えられている。
高卒の若手は現有戦力で育てる
若手の育成は、すでにチームにいる高卒選手に任せる形を取った。阪神には、1軍でも出場を重ねる高寺望夢や前川右京のほか、茨木秀俊、2024年のドラフト2位で入団した報徳学園高出身の今朝丸裕喜ら、高卒の若手がそろう。今回のドラフトは、彼らの成長を待ちつつ、1軍に近い層を厚くする狙いと位置づけたことになる。
1位の榊原七斗も、高校は報徳学園高。明治大で4年間を過ごしてからの入団で、高校生ではなく大学生として名前を呼ばれた。
捕手では、6位の越川海翔が加わる。東京ガスで入社2年目の今季に正捕手をつかんだ24歳で、関西大時代には中日の金丸夢斗とバッテリーを組んだ。指名後の取材では「飛び上がるぐらいうれしい」と喜び、目標の選手に阪神の坂本誠志郎を挙げたうえで、元相棒の金丸との対戦も楽しみにしていると話したという。
来季、即戦力路線の答えが出る
社会人や独立リーグ出身の選手は、入団1年目から結果を求められることが多い。藤川監督が言う「戦える準備のできる選手」が、春季キャンプからどれだけ1軍争いに食い込むかが、今回のドラフトの評価を左右する。
高校生ゼロのドラフトには、数年後に若手の層が薄くなる心配もつきまとう。一方で、2軍で育つ高卒の若手と、即戦力で入った新人がポジションを争えば、チーム全体の底上げにつながる。31年前とも18年前とも違う、支配下7人での高校生ゼロ。この選択が正しかったかどうかは、来季の戦いぶりで見えてくる。
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[文/構成 by スポーツライター TAKU]
















































































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