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モンローウォーク、ローズSで無傷のV4 3馬身差の完勝で重賞初制覇、秋華賞の優先出走権を獲得

モンローウォーク、ローズSで無傷のV4 3馬身差の完勝で重賞初制覇、秋華賞の優先出走権を獲得

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

秋華賞トライアルの第44回ローズステークス(GII・3歳牝馬・芝外1800m)が9月13日、阪神競馬場で行われ、戸崎圭太騎手が騎乗した1番人気のモンローウォーク(牝3=栗東・上村洋行厩舎)が2着に3馬身差をつけて勝った。デビューから無傷の4連勝で、重賞は初挑戦での初制覇。勝ちタイムは1分44秒5(良)で、上位3頭が秋華賞(10月18日・京都)の優先出走権を手にしている。

2番手から馬なりで抜け出し、ムチを使わず3馬身差

12頭立てのレースは、雨の降るなか良馬場で行われた。モンローウォークは7番枠から好スタートを切ると、逃げたファストフォワードの2番手に収まる。前半1000mの通過は58秒9。スタート直後に少し力む場面もあったが、戸崎騎手が手綱を抑え、折り合いを欠くことはなかった。

勝負は直線で決まった。手綱を持ったままファストフォワードに並びかけ、残り200m前後で追い出されると、後続との差は一気に開く。直線でステッキは一度も入らず、最後は流す余裕まで見せてゴールした。上がり3ハロンは34秒1で、3着イクシードと並ぶメンバー最速タイだった。

単勝オッズは1.9倍。断然の1番人気に応える走りに、ゴール後の場内はどよめいた。

着順馬名騎手人気タイム・着差
1着モンローウォーク戸崎圭太1番人気1分44秒5
2着エンネ坂井瑠星3番人気3馬身
3着イクシードC.ルメール2番人気1馬身半
4着ファストフォワード小崎綾也10番人気1/2馬身
5着ミリタリータトゥー西塚洸二11番人気1馬身半

2着のエンネは好位から脚を伸ばし、オークス7着からの巻き返しで秋華賞への切符をつかんだ。坂井騎手は秋華賞を見据えて勝ち馬をマークして運んだと明かし、「勝ち馬が強過ぎました」と脱帽している。イクイノックスの全妹として注目されたイクシードは、後方2番手から大外を追い込んだものの3着まで。4番人気の重賞勝ち馬タイセイボーグは最下位の12着に沈んだ。

新馬戦のあとに骨折、春のクラシックには間に合わず

モンローウォークは2023年3月10日生まれの青鹿毛。父は2013年の日本ダービー馬キズナで、母はオーストラリア産のアンフィトリテ2、母の父はSebringという血統だ。北海道安平町のノーザンファームで生まれ、エムズレーシングが所有する。馬名の意味は「モンローのような歩き方」。

デビューは2025年8月16日の新潟、芝1600mの新馬戦だった。このときの鞍上も戸崎騎手で、1番人気に応えて逃げ切り、3馬身差で勝っている。

だが、その後に骨折が判明し、長い休養に入る。桜花賞もオークスも、この馬が出走することはなかった。休養中には美浦から栗東へ厩舎を移った。

復帰戦は、新馬戦から約10カ月後の2026年6月14日。函館の八雲特別(1勝クラス・芝1800m)で、古馬も相手に2馬身差をつけた。続く7月19日のかもめ島特別(2勝クラス・芝1800m)は重馬場。ここも横山和生騎手が軽く促す程度で3馬身半差をつけ、3戦3勝で秋を迎えた。

日付レース競馬場・距離騎手着順
2025年8月16日2歳新馬新潟・芝1600m戸崎圭太1着
2026年6月14日八雲特別(1勝クラス)函館・芝1800m横山和生1着
2026年7月19日かもめ島特別(2勝クラス)函館・芝1800m横山和生1着
2026年9月13日ローズS(GII)阪神・芝1800m戸崎圭太1着

戸崎騎手「ホッとしています」、上村師は「完勝でしょう」

戸崎騎手がこの馬に乗るのは、新馬戦以来およそ1年1カ月ぶりだった。レース後は、スタートさえ出ればおのずと前の位置になると考え、ほかの馬の出方次第ではハナを切ってもいいという作戦も持っていたと明かした。新馬戦のころからフットワークとバネの良さを感じていたといい、夏を越えて力をつけた成長ぶりにも触れている。

「連勝で重賞も勝つことができて、ホッとしています」。重賞初挑戦での勝利を、戸崎騎手はそう表現した。ローズSは戸崎騎手、上村調教師ともに初勝利となる。

上村調教師が気にかけていたのは、栗東からの輸送で馬体重が減ることだった。ふたを開けてみれば前走から2キロ減の450キロ。心配は杞憂に終わり、指揮官は「完勝でしょう」と振り返った。調教は本番を見据えた内容で、レースでも直線でびっしり追っていない。そのうえでの3馬身差を、次につながる競馬だと受け止めている。

無敗でのローズS制覇は24年ぶり2頭目

デビューから無敗のままローズSを勝った馬は、2002年のファインモーション以来24年ぶり2頭目となった。ファインモーションは同じように夏の北海道で連勝してからローズSを勝ち、その後の秋華賞とエリザベス女王杯も無敗のまま制している。夏の函館で力を示し、初めての関西でのレースで重賞を勝ったモンローウォークの歩みに、ファンの間では「令和のファインモーション」という呼び名も広がった。

秋華賞にはオークス馬ジュウリョクピエロが直行

秋華賞は10月18日、京都競馬場の芝内回り2000mで行われる。ここまで一度も負けていない馬が、牝馬三冠の最終戦に向かう。上村調教師は「本番に向けていい状態で持っていきたい」と、すでに秋華賞へ視線を向ける。

迎え撃つ春の実績馬のうち、5月のオークスを今村聖奈騎手とのコンビで制したジュウリョクピエロは、トライアルを使わず秋華賞へ直行する方針で、9月18日に栗東へ戻る予定だ。今村騎手はこの勝利で、JRAの女性騎手として初めてGIを制している。

関連記事:今村聖奈、オークスで何が起きた? 女性騎手初G1制覇の全経緯とその経歴 「やばい、勝ってもうた」再生132万回超え

一方、桜花賞を勝ち、現3歳牝馬でただ1頭GIを2勝しているスターアニスは、距離適性などを考慮して9月27日のスプリンターズSへ向かう。春の二冠を分け合った2頭のうち、秋華賞で顔を合わせるのはオークス馬だけになりそうだ。

関連記事:桜花賞2026覇者スターアニスの血統を解説 父ドレフォン×母父ダイワメジャーの魅力

阪神JFと桜花賞で2着だったギャラボーグも秋華賞へ直行する予定で、ローズSで2着のエンネと3着のイクシードも優先出走権を手にした。もう1つのトライアル、9月6日の紫苑Sでは6番人気のマスターソアラが勝ち、2着のサムシングスイート、オークス2着から臨んだ3着のドリームコアまでが優先出走権を得ている。夏に台頭した無敗馬が、春のGI馬を相手にどこまで通用するのか。答えは5週間後の京都で出る。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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