ソフトバンクが4連勝で2年連続日本一、MVPは正木智也 第3戦でサヨナラ弾、慶應義塾高・慶大から今季28本塁打の経歴

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ソフトバンクが10月28日、SMBC日本シリーズ2026の第4戦でDeNAを4-2で下し、4連勝で2年連続13度目の日本一を決めた。シリーズMVP(最高殊勲選手賞)は、全4試合に1番で出た正木智也外野手(26)。第3戦の延長10回にサヨナラ本塁打を放っている。慶應義塾高等学校、慶應義塾大学を経て入団5年目の今季、28本塁打まで伸びた経歴もたどる。
第4戦は4回に逆転、4戦全勝で日本一
第4戦の舞台はソフトバンクの本拠地、みずほPayPayドーム福岡だった。観衆は36,840人、試合時間は2時間33分。
先手を取ったのはDeNAだ。1回、佐野恵太が先発の前田悠伍から2ランを放ち、2点を先行した。ソフトバンクは3回まで追う展開が続く。
流れが変わったのは4回だった。DeNAが栗原陵矢を申告敬遠で歩かせ、2死一、二塁とした直後、山本祐大が右翼線へ同点の2点三塁打。続く柳田悠岐が中前へ勝ち越しの適時打を放ち、一気に3-2とひっくり返した。6回にも山本祐の犠飛で1点を加え、最後は杉山一樹が締めた。勝利投手はヘルナンデス、敗戦投手は平良拳太郎。杉山はこのシリーズ3セーブ目となった。
4試合の結果は次のとおり。
| 試合 | 日付・球場 | スコア | 勝敗投手 |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | 10月24日・ | ソフトバンク3-1DeNA | 勝オスナ、 |
| 第2戦 | 10月25日・ | ソフトバンク4-3DeNA | 勝ヘルナンデス、 |
| 第3戦 | 10月27日・ | ソフトバンク2-1DeNA | 勝杉山、 |
| 第4戦 | 10月28日・ | ソフトバンク4-2DeNA | 勝ヘルナンデス、 |
初戦から3試合続けて延長戦にもつれる接戦続きで、点差はすべて1〜2点。それでも1つも落とさなかった。
3試合連続の逆転勝ち、2年前の4連敗を晴らす
スコアだけ見れば完勝でも、中身は苦しい試合の連続だった。第2戦は2点リードを8回に筒香嘉智の3ランでひっくり返され、9回に山川穂高のソロで追いつき、10回に川村友斗が勝ち越しのソロを放った。第3戦は5回に先制を許し、9回に同点、10回にサヨナラ。第4戦も初回の2失点から追いかけた。第2戦から3試合続けての逆転勝ちとなる。
相手のDeNAには、苦い記憶がある。2024年の日本シリーズで同じ顔合わせとなり、ソフトバンクは2連勝から4連敗して2勝4敗で敗れた。2年後の再戦は、同じ2連勝スタートから4連勝で決着した。
ポストシーズン全体でも負けがない。クライマックスシリーズのファイナルステージで日本ハムに3連勝し、日本シリーズの4連勝と合わせて無傷の7連勝。報道によると、ポストシーズン無傷の7連勝で日本一になったのは初めてだという。初戦からの4連勝での日本一は、史上8度目となった。
関連記事:日本シリーズ、ソフトバンクが延長10回でDeNAに2連勝 2024年と同じ2連勝スタートで第3戦は27日
MVP正木智也、第2戦の先制弾と第3戦のサヨナラ弾
正木は4試合すべてに1番打者で出場し、全試合で安打を記録した。シリーズ通算は16打数7安打で2本塁打。2本とも、勝敗に直結する一打だった。
1本目は第2戦の3回。左翼へソロを放ち、チームに先制点をもたらした。この1点を起点に、ソフトバンクは延長戦を制する。
2本目は本拠地に戻った第3戦。1-1で迎えた延長10回裏、ルイーズから左翼へサヨナラ本塁打を運んだ。本人は試合後、サヨナラ本塁打について「たぶん人生初」と話している。
受賞後、正木は打撃の調子を上げられた理由として、コーチと先輩の名前を挙げた。
「苦しい試合ばかりでしたけど、ちょっとでも貢献できてうれしい。いろいろな方々のおかげで調子を上げられた。長谷川コーチと近藤さんのおかげ」
近藤健介からは、CSファイナルステージ第2戦(10月15日)の試合中、正木が左越え二塁打を放った直後に「いい打ち方になっているけど、もう少しよくなるよ」と声をかけられ、近藤自身がティー打撃で行うドリルを応用した練習を教わった。これでバットのヘッドの走り方が変わり、正木はフォームを変えずに意識を少し変えたことで「体の回転とバットの回転が合い出した」と語っている。MVPの賞金は、NPBパートナー8社から各100万円の計800万円だ。
正木智也の経歴、慶應義塾高等学校から慶應義塾大学へ
正木智也は1999年11月5日生まれ。長身182cmの右投げ右打ちの外野手で、背番号は31をつける。慶應義塾高等学校から慶應義塾大学へ進んだ。
大学での大きな勲章は、4年春の第70回全日本大学野球選手権だ。2021年6月13日の決勝で、慶大は福井工大を13-2で下し、34年ぶり4度目の優勝を果たした。4番を任された正木は、決勝の1回に先制の2ランを放ち、5打数3安打3打点で打線を引っ張った。この大会の最高殊勲選手(MVP)にも選ばれている。
その年の秋、2021年のドラフト会議でソフトバンクから2位指名を受けて入団した。ただ、プロでの道のりは平らではなかった。年度別の成績は次のとおりだ。
| 年度 | 試合 | 打率 | 本塁打 |
|---|---|---|---|
| 2022年 | 35 | .254 | 3 |
| 2023年 | 15 | .038 | 0 |
| 2024年 | 80 | .270 | 7 |
| 2025年 | 17 | .259 | 2 |
| 2026年 | 101 | .274 | 28 |
2年目の2023年は15試合で打率.038と苦しみ、3年目の2024年に80試合で7本塁打29打点と出場機会を増やした。だが翌2025年は4月18日の西武戦で左肩を痛め、翌19日に左肩亜脱臼で出場選手登録を外れる。この年は17試合の出場にとどまった。
けがから戻った今季は、自己最多の101試合に出て打率.274、28本塁打、59打点。プロ4年間で計12本だった本塁打を、1シーズンで倍以上に伸ばした。主に1番打者として起用され、その勢いのまま日本シリーズの大舞台でも結果を出した。
優秀選手に杉山・山本祐・庄子、小久保監督は本拠地で9度宙に
表彰選手は次の顔ぶれとなった。
| 賞 | 選手 |
|---|---|
| 最高殊勲選手賞(MVP) | 正木智也 |
| 優秀選手賞 | 杉山一樹、 |
| 敢闘選手賞 | 東克樹 |
| SMBCみんなの声援賞 | 柳田悠岐 |
杉山はシリーズ3セーブに加え、第3戦では勝利投手にもなった。山本祐は今季5月にDeNAからトレードで加わった捕手で、第4戦は古巣を相手に3打点を挙げている。
就任3年目の小久保裕紀監督にとっては、2025年に続く2度目の日本一だった。2025年は阪神を4勝1敗で破って5年ぶりの頂点に立ったが、決着の舞台は敵地の甲子園。監督として目標に掲げてきた本拠地での胴上げは、3年目で実現した。現役時代の背番号と同じ9度、宙に舞っている。勝利監督インタビューでは、こう話した。
「目標にしていたみずほペイペイドームでの胴上げ3年目で達成できました。常にこの天井を見ながらイメージしていたので。そのイメージがそのまま出てきました」
同点打の山本祐については「古巣相手に敬遠されて打つ。大したもんですね」とたたえた。
13度目の日本一は南海・ダイエー時代を含めた数字で、パ・リーグの球団では西武(西鉄時代を含む)と並ぶ最多となる。2年前に4連敗で逃した相手から4連勝で取り返したシリーズで、入団5年目の正木が主役を担った。
[文/構成 by ライター 凪]












































































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