岡田悠希が今季初昇格で即スタメン、6回に決勝の中前打 巨人は7-3でヤクルトに逆転勝ち

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
巨人の岡田悠希外野手(26)が8月9日の東京ドームでのヤクルト戦、今季初昇格からいきなり「8番・右翼」で先発出場した。1点を追う6回、2死一、三塁の場面で決勝の中前適時打を放つ。巨人はこの回一挙4点を奪って逆転し、7-3でヤクルトを下した。
↓ 詳細が気になる方は、このまま下へ ↓
通算打率.149から掴んだ初昇格
8月9日、東京ドームで行われた巨人対ヤクルト。今季初めて1軍に昇格したばかりの岡田悠希が、その日のうちに「8番・右翼」でスタメンに名を連ねた。第1、2打席は凡退に終わったが、3打席目となった6回に流れを変える一打を放つ。
ヤクルトが4回に3点を先制する立ち上がりだった。巨人も4回裏に2点を返して食らいつき、3-2と1点差に迫る。6回、先頭の泉口が右前打で出塁し、ダルベックの四球も続いた。この後、大城卓三が右翼線へ適時二塁打を放って3-3の同点に追いつくと、2死一、三塁で岡田に打席が回ってくる。ヤクルト2番手・阪口皓亮の速球を弾き返すと、打球は一二塁間を割って中堅前へ。今季1軍での初安打が、そのまま勝ち越し打となった。巨人が4-3と試合をひっくり返す。
流れは止まらない。続く打席で代打の丸が右中間へ2点適時二塁打を運び、この回だけで4点を挙げる猛攻となった。巨人はさらに8回にも廣澤優から松本剛が適時二塁打を放って1点を加え、最終スコアは7-3。巨人が逆転で勝利をつかんだ。
京都の名門から法政大、5年目の初昇格
184センチ86キロの体格を誇る右投左打の岡田は、京都・龍谷大平安高から法政大学に進み、2021年秋のドラフト5位で巨人に入団した。プロ入りから4年間は思うような結果を残せず、通算74試合の出場にとどまり、打率.149、1本塁打4打点という数字が続く。今季もここまで1軍出場の機会はなかった。
それでもファームでは打撃を磨き続けていた。今季の2軍成績は打率.241、1本塁打19打点。5年目のシーズンで初めてつかんだ、1軍昇格のチャンスだった。
巨人は5月26日に阿部慎之助前監督が退任し、以降はオフェンスチーフコーチだった橋上秀樹監督代行がチームを率いる。1軍・2軍を問わず支配下選手70人をフルに使う総力戦を掲げ、若手にも積極的にチャンスを与えてきた。大卒2年目の浦田俊輔や社会人出身3年目の佐々木俊輔ら、出場機会を増やす若手も目立つ。石塚裕惺や泉口ら新戦力が次々に結果を残す中、岡田の初昇格からの即スタメンも、そうした起用方針の延長線上にある。
「単打でいい」の一言と金城コーチへの感謝
打席に入る前の岡田は「単打でいい。コンパクトにいく」と自分に言い聞かせる。三塁の走者を返せば試合をひっくり返せる場面で、狙い通りの一打が生まれた。中前に運んだ瞬間、岡田は「よっしゃー!」と声を上げた。
試合後、岡田が真っ先に名前を挙げたのは2軍で指導を受けてきたコーチだった。「2軍での金城(オフェンス)コーチの指導のおかげで打てました。金城コーチありがとうございます」。金城コーチは個人練習にも付き合い、技術面だけでなく声かけでも岡田を支えてきたという。ファームでの日々が、1軍の打席で結果につながった瞬間だった。
ファームと1軍の環境の違いについても岡田は言葉を残している。「緊張しましたけど、場所が変わっただけでプレーは変わることなくできました」。橋上監督代行は岡田の起用についてこう語った。「腹をくくって、信頼して起用した。結果が出て良かった」。この日は丸も含めて2人がそろってヒーローインタビューに登場し、東京ドームを沸かせた。
小笠原4戦連続の好投、崩れた松本健吾
先発した小笠原慎之介は6回3失点にまとめ、今季2勝目を手にした。これで4試合連続のクオリティースタートとなる。
ヤクルト先発の松本健吾は5回1/3で7安打2四球1奪三振、5失点と苦しみ、6回途中で降板した。4回には20歳の鈴木叶が左中間スタンドへ2号2ランを放ち、モンテルの犠飛と合わせて3点を先制する立ち上がりだった。しかし6回、大城の適時二塁打で試合の主導権は巨人へ傾く。2番手の阪口も岡田に勝ち越しの中前適時打、丸に適時二塁打を浴びた。松本は今季4敗目となった。
リーグ最多の逆転勝ち、岡田の今後
この勝利で巨人は2カード連続の勝ち越しを決め、セ・リーグ首位を守った。逆転勝ちは今季24度目でリーグトップの数字だ。2試合連続で2桁安打を記録するなど、打線には勢いがある。橋上監督代行が掲げる「総力戦」の姿勢は、若手の起用という結果につながりつつある。
一方のヤクルトは8月に入って1勝7敗と苦しむ。オールスター明けの後半戦は3カード連続で負け越し、この日で借金は今季ワーストの10に膨らんだ。先制しても終盤で追いつかれ、逆転を許す展開が目立つ。この試合を含め2試合連続で先制した試合を落としており、立て直しは急務だ。
今季初出場で放った初安打が、そのまま決勝打となった岡田。ファームで積み重ねてきた打撃を、1軍の舞台でどこまで続けられるか。5年目にして訪れた、遅咲きの一打だった。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]




































































コメントはこちら