品川徹さん、8月29日に死去と9月7日に事務所が発表 お別れの会は行わず近親者で葬儀

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
舞台からテレビ、映画、声優業まで幅広く活躍した俳優の品川徹さんが8月29日、90歳で死去した。所属事務所ノックアウトが9月7日、公式サイトで明らかにした。かねて「リンパ腫」の療養中だったといい、葬儀は故人と家族の意向で近親者のみで既に営まれている。お別れの会は本人の遺志により開かないという。
事務所発表の全文、香典・供花も辞退
所属事務所ノックアウトは9月7日、公式サイトで次のように報告した。
「本日は突然のお知らせとなり大変恐縮でございますが、かねてより「リンパ腫」の療養中でした弊社所属の俳優・品川徹が令和8年8月29日に満90歳を以て永眠いたしましたことをご報告申し上げます。葬儀につきましては故人と家族の強い意向により近親者のみで執り行いました。誠に勝手ながらご香典ご供花の儀等はご辞退申し上げます。なお、故人の遺志によりお別れの会等も行う予定はございません。」
事務所は病名や発症時期には触れておらず、あくまで療養中だった事実と死去の報告にとどめている。これまで品川の出演作や活動を支えてきたファン、関係者への感謝も文中で伝えた。発表を受け、スポーツ紙や芸能ニュース各社が9月7日中に一斉に速報を伝えている。
舞台一筋の下積みから茶の間の名バイプレイヤーへ
品川は1935年12月14日、北海道旭川市で生まれた。1962年に舞台芸術学院を卒業して劇団自由劇場に入団し、1967年には演劇企画集団66に参加した。1968年、劇作家の太田省吾らと劇団転形劇場の旗揚げに参加。1988年の解散まで舞台の最前線に立ち続けた。
太田とは16年にわたって「小町風伝」「水の駅」「地の駅」「風の駅」などの舞台をともにし、海外の演劇祭にも参加している。転形劇場の解散後も、演出家の蜷川幸雄が手がける作品に多数出演した。品川自身、太田との出会いがなければ役者を続けていなかったと語っていたという。
90年代後半からテレビドラマや映画への出演が増え、2003年のフジテレビ系「白い巨塔」で演じた大河内教授役が俳優人生の転機となった。この役をきっかけに、茶の間に広く知られる俳優になった。
「ドラゴン桜」の名講師、大河ドラマの常連
大河ドラマは1999年の「元禄繚乱」から出演しており、2003年の「白い巨塔」以降も「功名が辻」(2006年)「風林火山」(2007年)「八重の桜」(2013年)「花燃ゆ」(2015年)「おんな城主直虎」(2017年)「鎌倉殿の13人」(2022年)と、計7作の大河ドラマに顔を出した。朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」など、NHKの看板ドラマにも相次いで出演している。TBS系「ドラゴン桜」シリーズでは、長髪に竹刀を携えた”数学の鬼”柳鉄之介を演じ、2005年版・2021年版の両シリーズに出演している。役柄の幅は広く、威厳ある権力者から市井の老人まで、脇を固める実力派として重宝された。2018年にはTBS系「下町ロケット」にも出演し、幅広い世代のドラマファンに親しまれた。
映画では北野武監督「龍三と七人の子分たち」で”早撃ちのマック”役を演じたほか、「アウトレイジ」シリーズや是枝裕和監督「三度目の殺人」にも出演した。大林宣彦監督が手がけた2014年公開の「野のなななのか」では、元病院長役として存在感を示した。アニメでは「幽☆遊☆白書」や「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の声優も務め、吹き替えでも活躍している。2015年には「野のなななのか」の演技などが評価され日本映画プロフェッショナル大賞・特別賞を受賞し、2016年には「龍三と七人の子分たち」の演技で東京スポーツ映画大賞助演男優賞を受賞した。最新の出演作は舘ひろし主演の映画「免許返納!?」で、今年6月19日に公開されたばかりだった。
阿部寛が明かした撮影現場の記憶
オリコンによると、「ドラゴン桜」で共演した阿部寛は所属事務所からコメントを寄せた。
「「ドラゴン桜」で、品川さんが伝説の講師役でご一緒した時、圧倒的な存在感で周りを飲み込んでいらっしゃった、そのお姿を今も忘れられません。とても優しく、温かい方でした。ご一緒できたことを心から感謝しています。謹んでご冥福をお祈りいたします」
長年ドラマの現場で数々の主演俳優と渡り合ってきた品川の存在感は、共演者の記憶に強く残っていた。SNSでも「白い巨塔」の大河内教授役をはじめとした数々の当たり役を挙げ、幅広い重鎮役を演じ分けた俳優として悼む投稿が相次いだ。
遺志を継いだ静かな見送り
事務所の発表通り、葬儀は既に近親者のみで終えている。お別れの会や偲ぶ会の予定はなく、香典・供花も辞退する方針だ。表立った形での見送りを望まなかった本人の意向が、発表の文面からもうかがえる。突然の訃報にもかかわらず、事務所は病状の経過を詳しく説明せず、静かに送り出す姿勢を貫いた。
1960年代のアングラ演劇から令和の映像作品まで、活動の場は舞台、テレビ、映画、声の仕事へと広がり続けた。60年以上にわたり第一線で演じ続けた品川。今年公開の「免許返納!?」を含め、遺した映像作品は今後も繰り返し見返されていくことになる。訃報に接した多くのファンや共演者にとって、大河内教授や柳鉄之介として見せた重厚な演技は、これからも記憶に残り続けるだろう。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]






























































コメントはこちら