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東京ロマンチカ・鶴岡雅義さん死去、93歳 『小樽のひとよ』や石原裕次郎『二人の世界』などを手がけた経歴を辿る

東京ロマンチカ・鶴岡雅義さん死去、93歳 『小樽のひとよ』や石原裕次郎『二人の世界』などを手がけた経歴を辿る

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ムード歌謡グループ「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」のリーダーで作曲家の鶴岡雅義(つるおか・まさよし)さんが、11月1日午前1時48分、肺炎のため東京都内の病院で亡くなった。93歳だった。所属事務所が5日に発表した。

鶴岡雅義さんが93歳で死去 最後のステージは9月2日

石原裕次郎さんが歌った「二人の世界」で作曲家としてデビューし、自ら率いたグループでは「小樽のひとよ」「君は心の妻だから」を世に送った。古賀政男さんに学んだ作曲家であり、レキント・ギターを弾く演奏家でもあった鶴岡さんの歩みを、残した曲とともにたどる。

所属事務所の発表によると、鶴岡さんは11月1日未明に肺炎で亡くなった。葬儀は遺族の意向で家族葬として営まれ、喪主は妻の慶子さんが務めた。後日、偲ぶ会を開く予定だという。

事務所は報道各社へのファクスで訃報を伝え、次のようにつづった。

「生前は長きにわたり、音楽活動を通じて多くの皆様に支えていただきましたことを、心より深く御礼申し上げます」

最後のステージは今年9月2日。鶴岡さんの誕生日にあたるこの日にディナーショーを開き、その後に体調を崩したと報じられている。報道によると、10月に入って骨折のため入院し、入院中に容体が急変した。93歳の誕生日を客前で迎えてから、2か月足らずの別れとなった。

古賀政男さんに師事、ラテンとギターから始まった歩み

鶴岡さんは1933年生まれ。2025年10月に出演したテレビ番組では、戦後、満州からの引き揚げ船の中で聴いたメロディーが、音楽の道へ進むきっかけになったと紹介された。

その後、作曲を古賀政男さんに、クラシックギターを阿部保夫さんに学ぶ。ギタリストのアントニオ古賀さんとデュオを組んだことでラテン音楽に引かれ、1960年にはラテングループ「トリオ・ロス・カバジェロス」を結成した。

ラテンへの傾倒は、楽器にも表れている。鶴岡さんが弾いたレキント・ギターは、通常のギターより小ぶりで高い音が出る楽器で、ラテンのトリオ音楽では旋律を受け持つ。その澄んだ音色は、東京ロマンチカの曲を聴けばすぐ分かる持ち味として親しまれた。

「二人の世界」「小樽のひとよ」 鶴岡メロディーのヒット曲

作曲家としての出発点は1965年の「二人の世界」だった。石原裕次郎さんが歌って大ヒットし、翌1966年には同じ題名の映画が日活で公開されている。主演は石原裕次郎さんと浅丘ルリ子さん。デビュー作の歌が、そのまま映画の題名になった。

同じ1966年、鶴岡さんは自らの名を冠した「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」を結成する。メインボーカルは三條正人さん。1967年に発売した「小樽のひとよ」は、150万枚を超える大ヒットとなった。作詞は池田充男さん、作曲は鶴岡さんだ。

その後も「旅路のひとよ」「君は心の妻だから」などがヒットした。グループは1968年のNHK紅白歌合戦に初出場し、ここから6年連続で出場した。同じ1968年には日本レコード大賞の歌唱賞にも選ばれた。

テレビでもおなじみの顔だった。フジテレビ系の歌番組「夜のヒットスタジオ」には番組開始からレギュラーとして出演し、歌だけでなくコントもこなしたと伝えられている。

経歴の年表 作曲家デビューから最後のステージまで

年出来事
1933年誕生
1960年ラテングループを結成、「トリオ・ロス・カバジェロス」
1965年「二人の世界」で、作曲家デビュー、歌は石原裕次郎さん
1966年映画「二人の世界」公開、東京ロマンチカを結成
1967年「小樽のひとよ」が大ヒット
1968年紅白歌合戦に初出場、日本レコード大賞の歌唱賞
1973年紅白歌合戦、6年連続の出場
2017年ボーカルの三條正人さんが死去
2026年9月誕生日の9月2日に、最後のステージ
2026年10月骨折のため入院
2026年11月1日に肺炎のため死去、93歳

三條正人さんを見送った後も続けたステージ

グループの歌声を長く支えた三條正人さんは、2017年10月に74歳で亡くなった。当時84歳だった鶴岡さんは通夜で、結成メンバー4人のうち浜名ヒロシさんと奥山浩章さんがすでに旅立っていたことに触れ、こう語っている。

「あっちの世界にメンバーが多くなったので、再編成してるかも」

悲しみの中でも、仲間を思う言葉を残した。

東京ロマンチカの名前は、その後も消えなかった。新しいメンバーを迎えて活動を続け、鶴岡さん自身も90代に入ってなおステージに立つ。2025年10月に出演したテレビ番組では、「小樽のひとよ」の誕生の裏側や、「君は心の妻だから」に批判が寄せられた当時に恩師の古賀政男さんがかけた言葉が取り上げられた。

師から受け継いだ歌心と、ラテンで磨いたギターの音。2つを重ねた”鶴岡メロディー”は、「二人の世界」から60年余りを経た今も聴き継がれる。今年9月2日、93歳の誕生日のステージが、鶴岡さんの最後の舞台となった。

[文/構成 by ライター 小川 そら]

寄稿者

小川 そら
人物ニュース・芸能・スポーツ・社会の話題を担当しています。記事を書くときに決めているのは、確認できていないことを書かないことと、報道の表現をそのまま強めないこと。経歴や活動歴は時系列で整理し、「いつ・何があったか」がすぐ追える形にまとめています。休日はドラマの一気見と、近所の喫茶店めぐりで過ごすことが多いです。

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