フランク永井さん、きょう10月27日で没後18年 死因は肺炎、「有楽町で逢いましょう」で一時代を築いた「魅惑の低音」の歩みと晩年

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
「魅惑の低音」で知られた歌手のフランク永井さんが亡くなってから、2026年10月27日で18年になる。2008年10月27日、肺炎のため76歳で死去した。
死因は肺炎、76歳で亡くなった
ジャズ歌手として出発し、1957年の「有楽町で逢いましょう」で一躍スターになった。NHK紅白歌合戦には26回連続で出場し、1961年には「君恋し」で日本レコード大賞を手にしている。命日に合わせて名前を検索する人が増えるなか、死因と晩年、代表曲、そして出身地とのつながりをたどる。
フランク永井さんが亡くなったのは2008年10月27日。死因は肺炎で、76歳だった。葬儀は近親者だけで営まれ、死去が報じられたのは11月に入ってからとなった。
訃報が伝わったとき、本人が最後にステージに立ってから20年以上がたっていた。それでも名前を聞けば「有楽町で逢いましょう」や「君恋し」のメロディーが浮かぶ人は多く、昭和の歌謡界を支えた一人の別れとして受け止められた。
なぜ、それほど長く歌声が途絶えていたのか。
1985年以降、歌手活動に戻れなかった晩年
転機は1985年だった。自ら命を絶とうとし、一命は取り留めたものの脳に後遺症が残る。歌手として復帰することはかなわず、以後は長い療養生活が続いた。
亡くなる2008年まで、およそ23年。表舞台に戻らないまま、レコードと放送の中で歌声だけが聴かれ続けた期間になる。
宮城・松山町から米軍キャンプのジャズ歌手へ
フランク永井さんは1932年3月18日、宮城県志田郡松山町(現在の大崎市)に生まれた。本名は永井清人。1946年に地元の松山町国民学校高等科を卒業している。
上京後は米軍キャンプで働き、やがてキャンプ内のクラブで歌うようになった。のちに「魅惑の低音」と呼ばれる声で、ジャズを歌うクラブ歌手だった。
のど自慢大会への出場をきっかけに日本ビクターと契約し、1955年に「恋人よ我に帰れ」でレコードデビューする。出発点はあくまでジャズだった。
作曲家・吉田正と出会い、歌謡曲へ
ところがジャズではヒットに恵まれない。道を開いたのが作曲家の吉田正さんとの出会いだった。吉田さんの指導で歌謡曲に転向すると、都会的な吉田メロディーと永井さんの低音が噛み合い始める。
その答えが出たのが1957年だった。
「有楽町で逢いましょう」から始まったヒットの数々
「有楽町で逢いましょう」は、当時大阪を本拠としていた百貨店そごうが東京・有楽町に店を出す際のイメージソングとして作られた。作詞は佐伯孝夫さん、作曲は吉田正さん。曲は大ヒットし、フランク永井さんは一気にスターの座に駆け上がった。
ジャズの香りを残した都会派の歌謡曲は、のちに「ムード歌謡」と呼ばれる流れにつながっていく。紅白歌合戦には1957年から26回連続で出場し、大みそかの舞台に欠かせない顔になった。
主な代表曲は次のとおりだ。
| 曲名 | ポイント |
|---|---|
| 有楽町で逢いましょう(1957年) | そごう東京進出のイメージソング。スターの座を決めた出世作 |
| 東京ナイト・クラブ(1959年) | 松尾和子さんとのデュエットでヒット |
| 君恋し(1961年) | 第3回日本レコード大賞を受賞 |
| 夜霧の第二国道 | 低音が映える都会派のヒット |
| 夜霧に消えたチャコ | 夜霧の情景を歌ったヒットの一つ |
| 東京午前三時 | 夜の東京を歌ったヒット |
| おまえに | 1977年にヒットし、後年まで代表曲として知られた |
「有楽町で逢いましょう」で名前を覚えた人もいれば、「東京ナイト・クラブ」をデュエットで歌って覚えた人もいる。世代によって入口が違うのも、ヒット曲の多さゆえだろう。
出身地・大崎市で今も歌い継がれる歌声
生まれ故郷の宮城県大崎市松山では、今もフランク永井さんの名前が大切にされている。
大崎市松山千石の「松山ふるさと歴史館」には、フランク永井さんの展示室がある。日本レコード大賞の受賞時に贈られたトロフィーなどが並び、郷土の歌手の足跡を間近で見られる。
地元では「フランク永井 歌コンクール」も続く。第1回が開かれたのは2008年3月16日で、本人が亡くなる7か月前のことだった。その後も回を重ね、第10回の節目には歴代優勝者が競うグランドチャンピオン大会も企画された。
有楽町から始まったヒット曲の数々は、生まれた町の舞台で、地元の歌い手たちの声で今も響いている。没後18年の命日に、あらためてその低音に耳を傾けてみてはいかがだろうか。
[文/構成 by ライター 小川 そら]












































































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