ちばてつやさん、死因は骨髄異形成症候群 最後の連載は8月まで描いた『ひねもすのたり日記』

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『あしたのジョー』などで知られ、漫画家として初めて文化勲章を受章したちばてつや(本名・千葉徹弥)さんが10月22日午後6時、東京都内の病院で亡くなった。87歳だった。死因は骨髄異形成症候群と報じられた。小学館の漫画誌「ビッグコミック」では自伝的エッセー漫画『ひねもすのたり日記』を連載し、8月7日発売号に載った第248回が、最後の掲載回になった。
10月22日に87歳で死去、死因は骨髄異形成症候群
訃報が公になったのは10月27日だった。連載を持っていた小学館と、『あしたのジョー』を世に出した講談社が、それぞれ公式サイトで発表した。講談社の発表文は「10月22日18時に都内の病院にて逝去されました。享年87」と伝えている。
ちばさんは1939年1月11日、東京生まれ。2024年に漫画家として初めて文化勲章を受け、亡くなるまで日本漫画家協会の会長を務めていた。
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両社の発表文と、ちばさんが会長を務めていた日本漫画家協会の発表には、病名の記載はない。死因の骨髄異形成症候群は、同じ10月27日の報道で伝えられた。
骨髄異形成症候群は、血液細胞のもとになる造血幹細胞に異常が起き、赤血球・白血球・血小板が減ったり、うまく働かなくなったりする病気だ。国立がん研究センターのがん情報サービスは、単一の病気ではなく複数の疾患の集まりと考えられ、一部は急性骨髄性白血病に移ることがあると説明している。
ちばさんの闘病の経過について、遺族や出版社は詳しく公表していない。報道によると、ちばさんは8月まで連載の執筆を続け、9月には体調不良を理由に連載の休載が発表されていた。自身のブログは8月17日の更新が最後になる。
ブログは8月も更新が続いた。6日に「ヒロシマの日」、9日に「長崎の日」と題した記事を載せ、13日には『キングダム』の作者・原泰久との対談が収められた特集本の出版を紹介した。その記事で、ちばさんは対談のころを「すこし体調がおかしくて、入退院を繰り返していた頃」と書いている。
最後の更新となった17日は、息子がAIを使って「小さなジロー」を作ってくれたという話だった。元気だったころのジローを思い出し、「奥ちゃん」と二人で思い出話に盛り上がったとつづる。8月の記事の多くは、「NO WAR」の言葉で結ばれていた。
『ひねもすのたり日記』、最後の第248回は8月7日発売号
ちばさんが最後まで描き続けたのが『ひねもすのたり日記』だった。2015年12月発売の「ビッグコミック」2016年1号で始まった連載で、雑誌の巻末に載るオールカラー、1話4ページのエッセー漫画。旧満州での幼少期や引き揚げの記憶、漫画家仲間との交流、日々の暮らしを、ちばさん自身がつづってきた。
作品紹介には「名作秘話もあり!漫画家ちばてつやの人生賛歌!」とある。第1回「目覚めの時・前編」に始まり、第3回「水木さんのこと」、第4回からの「中国の想い出」と、先輩漫画家の思い出や大陸での記憶は初回から描かれてきた。2015年12月から2026年8月まで、約10年8カ月で積み重ねた回数は248回に上る。
小学館の漫画サイト「ビッコミ」に並ぶ最新回は、8月7日付の第248回「夏の祈り」だ。直前の5回分は次のとおり。
| 回 | 題名 | 公開日 |
|---|---|---|
| 第244回 | アレルギー | 6月10日 |
| 第245回 | ゴルフ大好き | 6月25日 |
| 第246回 | 両国に住んでいた | 7月10日 |
| 第247回 | 熱中対策 | 7月24日 |
| 第248回 | 夏の祈り | 8月7日 |
第248回が載った号の発売日、ちばさんはブログで雑誌が自宅に届いたことを報告していた。「8月15日の終戦記念日が近いので、今回も戦争に関わる話を、描いてみました」。戦争体験を語り継いできた漫画家の、最後の掲載回になった。
休載は初めてではない。2024年には8月発売の16号を最後に連載を休み、約4カ月後の同年12月25日発売の2025年1号で再開している。その再開号では巻頭と巻末の2本立てで登場した。今回は、再びページに戻ることはかなわなかった。
単行本は小学館のビッグコミックススペシャルから刊行されている。第1集は2018年1月30日発売で、2025年11月28日発売の第7集(税込1540円、144ページ)が最新刊だ。第7集には、引き揚げを共にした一番下の弟で漫画原作者の七三太朗さんとの別れや、文化勲章の受章が描かれた。
家族葬は終わり、お別れの会は検討中
葬儀は家族葬で済ませた。日本漫画家協会の発表によると、故人の遺志で近親者のみで営まれた。喪主は妻の幸子(ゆきこ)さんが務めた。幸子さんは小学館を通じてコメントを出し、87年の生涯を現役として過ごし、画業70年にわたって読者に支えられたことを「漫画家として本当に幸せな人生でした」とつづった。各発表によると、香典や供花、弔電は辞退するという。
お別れの会は開催に向けて検討されている。講談社と小学館はいずれも、詳細が決まり次第知らせるとした。遺族や近親者への取材は控えるよう求めている。
出版社や団体は、発表とあわせて追悼の言葉を出した。主なものは次のとおり。
| 発表元 | 追悼の主な内容 |
|---|---|
| 講談社コミック編集部 | 創設から46年になる新人賞「ちばてつや賞」から多くの漫画家が育ったとし、 |
| 小学館コミック局 | 70年にわたり漫画の第一線を歩み、 |
| 集英社 | 創作だけでなく、 |
| 秋田書店 | 「GOLFコミック」の創刊時から毎号の表紙を描いてもらったと振り返った |
| 日本漫画家協会 | 理事長と会長を歴任し、 |
小学館コミック局が追悼文で挙げた「平和への願い」は、最後の掲載回の題材とも重なる。戦争に関わる話を描いた第248回が、8月7日発売の号で読者に届けられた最後のページになった。
原泰久、森川ジョージらがXで追悼
漫画家からも、Xで追悼の投稿が続いた。
原泰久は、今年2月に対談した時は元気だったとして「信じられません」と書いた。自身がちばてつや賞の出身で、デビュー後もずっと見守ってもらっていたと明かし、「先生、本当にありがとうございました」と感謝を伝えている。
ボクシング漫画『はじめの一歩』の森川ジョージは、訃報を引用して「ありがとうございました!」と短く投稿した。『コウノドリ』の鈴ノ木ユウは、ちばさんとの写真を添え、「先生と交わした、あの暖かくて力強い握手は僕の一生の宝物です」とつづった。
ちばてつや賞の審査に長く関わり、新人を送り出してきたちばさん。追悼を寄せた漫画家の中には、その賞からプロの道に入った人もいる。
第8集は12月28日に発売予定
連載はここで終わる。ただ、読者が作品を手に取る機会はまだ残っている。
小学館のコミック公式サイトは、『ひねもすのたり日記』第8集を12月28日に発売する予定だと案内している。第7集の刊行から約1年1カ月後の新刊で、ちばさんの没後、最初の単行本になる。
87歳まで現役を続けた漫画家の画業は、70年に及んだ。お別れの会の日程は、決まり次第、講談社と小学館から知らされる。
[文/構成 by MediaDogs編集部]












































































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