野球くじ、NPBが非予想系での導入を検討 オーナー会議議長・南場智子氏が協議方針を説明

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プロ野球12球団のオーナー会議が7月16日、都内で開かれた。議長を務めるDeNA・南場智子(64)は、コンピューターが無作為に勝敗を選ぶ非予想系でのスポーツ振興くじ導入を検討する方針を説明した。資金使途の透明性確保や八百長禁止に罰則を含む法整備が、導入の前提条件に挙げられた。関係省庁やアマチュア団体との調整はこれからだ。
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非予想方式軸に導入検討、南場議長が16日のオーナー会議で説明
プロ野球12球団のオーナー会議が7月16日、都内で開かれた。出席したのは8球団のオーナーと3球団のオーナー代行、1球団のオーナー臨時代理人。議長を務めるDeNA・南場智子オーナーが会議後、スポーツ振興くじ(野球くじ)の導入検討について説明した。
南場氏は「オーナー会議では新たな財源確保の選択肢としてプロ野球についても、スポーツ振興くじの枠組みを検討するべきではないかというご提案がありました。議論の末、了承しました。実施に向けた課題を整理していきたい」と述べた。導入を決定したわけではなく、あくまで検討に入る段階だという。
想定される方式は、コンピューターが無作為に勝敗を選ぶ非予想系。南場氏は「非予想系を前提に関係各団体との調整をお願いすることになります」と説明し、購入者自身が結果を予想する従来型のくじとは一線を画す考えを示した。
財源確保という課題、中学部活動の地域移行が背景に
導入検討の背景には、野球界が抱える構造的な事情がある。南場氏は「少子化に加えて、スポーツの多様化で競技人口が減ってきているところに加えて、中学の部活の地域移行がありました。中学部活支援ということの重要性が、喫緊の課題となっている」と語った。
公立中学校の部活動は近年、指導する教員の負担軽減などを理由に、地域のクラブチームへ移行する動きが進む。野球も例外ではなく、指導者や活動場所の確保が各地で課題となってきた。NPBの中村勝彦事務局長は「次世代につながる野球組織の財源確保が喫緊の課題」と述べ、スポーツ振興くじの枠組みを検討する狙いを説明した。
南場氏と中村事務局長の説明を総合すると、財源確保の狙いの一つに中学世代の競技環境整備や人材育成がある。ただし、具体的な配分方法や金額は、この日の会議では示されなかった。
予想系と非予想系の違い、野球への適用に必要な法整備
スポーツ振興くじには、購入者が試合結果を予想する予想系と、コンピューターが無作為に選ぶ非予想系の2種類がある。現行のtotoやtotoGOAL2は前者にあたり、BIGやMEGABIGは後者にあたる。対象競技はサッカーのJリーグとバスケットボールのBリーグに限られ、野球はこれまで対象に含まれていない。
バスケットボールは2020年12月の法改正で対象競技に加わり、2022年9月から販売が始まった。野球を対象とするには、スポーツ振興投票の実施等に関する法律の改正が同様に必要になる。現行法では、19歳未満の購入・譲受・当せん金受け取りの禁止や、サッカーの選手・監督・役員によるくじ購入の禁止といった規定も設けられており、公正性の担保が重視されてきた分野だ。
野球界では過去にも、くじ導入の議論が浮上した経緯がある。2015年にはスポーツ議員連盟からの要請を受けてオーナー会議で協議したが、実現には至らなかった。2018年には12球団の代表者が意見交換し、導入に強く反対する球団はなかったものの、スポーツ議員連盟との調整がまとまらず見送られた。今回は非予想系に絞った提案となっている点が、過去2回の議論とは異なる。
野球とくじの関わりはさらに古くさかのぼる。戦後の1946年から1950年にかけて、日本勧業銀行が野球のくじを計4回発売した記録が残る。第1回は「甲種特別宝くじ」として始まり、その後「新野球籤」と呼ばれた。対象試合の得点や勝利チームを予想し、的中者に売り上げの半分程度を配分する仕組みだったが、射幸心の高さや八百長行為への懸念から1950年限りで姿を消した。
資金使途の透明性と八百長禁止、南場氏が示した前提条件
南場氏は導入の前提条件についても言及した。「資金の使途の透明性確保、勝敗の予想を伴うスポーツベッティングは違法であり、そういうものには組しない、いわゆる八百長の禁止に罰則を含む法整備を進めることなどが挙げられました」と説明した。
つまり、くじで得た資金の使い道を明確にすること、勝敗を予想させる賭博的な仕組みとは切り離すこと、そして八百長行為への罰則を伴う法整備を進めることの3点が、導入に向けた条件として示された。
NPBの中村事務局長も「勝ち負けを対象とした賭博とは一線を画している」と述べ、既存のギャンブルとの違いを強調した。
法整備と配分設計が今後の焦点、具体的な導入時期は示さず
南場氏は導入時期について「慎重にしっかりと進めていくべきだ」と語り、具体的な時期は示さなかった。
今後は、スポーツ庁など関係省庁や、アマチュア野球の各団体との調整が課題となる。法改正の手続きに加え、収益の配分方法や運営体制の設計など、詰めるべき論点は多い。
南場氏は1999年にディー・エヌ・エーを創業し、2015年に横浜DeNAベイスターズの球団オーナーに就任、球界史上初の女性オーナーとなった。オーナー会議の議長を務める南場氏の説明は、財源難に直面する野球界が新たな一歩を踏み出そうとしていることを映す。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]
































































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