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テレビ朝日が「スタッフの配慮不足」と謝罪 あのちゃんねる終了騒動、何が問題だったのか

テレビ朝日が「スタッフの配慮不足」と謝罪 あのちゃんねる終了騒動、何が問題だったのか

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テレビ朝日系バラエティ「あのちゃんねる」の5月18日放送で、タレント・歌手のあのが企画内で鈴木紗理奈を「嫌いな芸能人」として実名で挙げた発言がそのまま放送された。鈴木がインスタグラムで「普通にいじめやん」と訴え、問題が表面化した。テレビ朝日は22日に「スタッフの配慮が足りなかった」と謝罪し、23日には公式サイトで「責任はすべて番組制作側にある」と明言した。あのも同日、番組からの降板を宣言している。

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■「ベッキーの次に嫌い」 実名の回答がそのままオンエア

5月18日深夜、テレビ朝日系「あのちゃんねる」(月曜深夜0時15分)が放送された。番組内の企画で、あのは「ベッキーの次に嫌いな芸能人は?」という質問に対し、「鈴木紗理奈」と答えた。その発言は無加工のままオンエアされ、ネット上に広まった。

「あのちゃんねる」は2020年10月に始まったあの初の冠番組だ。2021年9月28日(27日深夜)に一度終了し、2024年9月に3年ぶりで地上波レギュラー放送が復活した。2025年9月からは番組時間が60分に拡大し、2026年5月5日には第4期の放送が始まっていた。

問題の企画は「嫌いな芸能人」を答えさせる内容だった。質問の文言から、ベッキーの名前がすでに「嫌い」と前提として組み込まれた設計だったことも明らかで、企画の構造そのものに制作側の判断が問われた。

■鈴木紗理奈「普通にいじめやん」 インスタで不快感

放送から2日後の5月20日、鈴木紗理奈が自身のインスタグラムのストーリーズを更新した。発言者名や番組名を伏せる形で、「私が出てもない番組で嫌いな芸能人の名前は?という質問で普通に鈴木紗理奈、とあるタレントさんに私の名前出されてた」と明かした。

「そんな当たり屋みたいな事されて、それ勝手に放送されて、そういうのって面白いの? 普通にショックやし、共演してない時に言うとか意味わからんし、それそのまま放送するスタッフも意味わからん」。鈴木はそう訴え、「普通にいじめやん」と締めくくった。

鈴木の投稿は匿名だったが、発言者と番組が特定されると事態は一気に広がる。当人が出演していない番組で実名を「嫌い」と挙げられ、しかもそのまま放送されていた。鈴木が批判したのは、あのの発言より先にスタッフの判断だった。

■「あの様にとっても本意ではない」 テレ朝が22日に謝罪

テレビ朝日は22日、オリコンニュースの取材に応じてコメントを発表した。

「今回の放送では、番組スタッフの配慮が足りず、鈴木紗理奈様に不快な思いをさせてしまったことについて深く反省しております。あくまでも番組上の企画・演出によるもので、あの様にとっても本意ではない状況を招いてしまいました。現在、鈴木紗理奈様の事務所とは誠意をもってやりとりをさせていただいております」

あのの発言を「企画・演出によるもの」と位置づけ、あの自身の意思ではなかったと強調した。

同日、あのはXで問題の放送回のTVer配信リンクを投稿した。さらに「先に嫌なことされてるとは考えないんだな」という意味深な内容も投稿したが、まもなく削除された。この投稿をめぐり、鈴木との間に「先にされた嫌なこと」の内容を問う声がフォロワーから上がった。

■「発言を誘導」「責任はすべて番組制作側」 公式サイトで異例の謝罪文

翌23日、番組の公式サイトが更新され、より踏み込んだ謝罪文が掲載された。

「5月18日(月)放送の『あのちゃんねる』におきまして、番組制作スタッフの配慮が足りず、鈴木紗理奈様に大変不快な思いをさせてしまい、また、あの様にとって本意ではない形の放送・企画・編集内容により、多くの方に誤解を招く結果となってしまいました。誠に申し訳ありませんでした」

さらに「番組の不適切な質問および企画上の意図的な演出により、あの様並びに出演者様に不本意な発言を誘導し、かつその発言の精査が不十分なまま放送してしまいました」と続け、「この度の責任はすべて番組制作側にある」と明言した。

鈴木だけでなく、あの自身も「発言を誘導された」被害者として謝罪の対象に含めたことは、22日のコメントより一歩踏み込んだ内容だ。「精査が不十分なまま放送した」という言葉が、編集段階での確認不足を認める形となった。

■「令和の時代に根回しなく『嫌い』をコンテンツ化」 業界からも批判

この問題には、放送業界からも批判が上がった。

「ナインティナインのオールナイトニッポン」などを担当した放送作家・細田哲也氏は23日、Xを更新し、「オンエアすればタレントが損するし、『ピー音』かぶせると視聴者には不親切」と指摘した。「私はこれまで何百と台本を作ってきたが、これらの質問は、一度も書いたことがない」とも記した。

放送作家・長谷川良品氏も22日のX投稿で「そもそもテレ朝の番組制作陣がおかしいでしょ」と切り込み、「20年前でさえピー音かイニシャルトークなのに令和の時代になんの根回しもなく『嫌い』をコンテンツ化、オンエアにのせるってどうかしている」と批判した。

「嫌いな芸能人」を答えさせる企画はテレビで目にすることがある。ただ実名のまま放送するか、ピー音処理をするかで、その影響はまったく異なる。今回はその判断を誤った。

■あのが降板宣言、TVer配信も停止 番組の行方は

23日、あのは自身のSNSで「もう続けたくないので番組を降ります」と降板を宣言した。「企画や質問内容に抵抗しても変わらず進行」「改善される様子がない」と制作陣との行き違いを告白し、ピー音処理を求めたが却下されたと明かした。

また、鈴木紗理奈に対しては投稿の中で「お相手を巻き込んでしまって申し訳ない」と謝罪している。

同日、問題の放送回はTVerの配信が停止され、番組公式Xに投稿されていた放送内容の動画も削除された。

番組が継続するかどうかは23日時点で正式に発表されていない。テレビ朝日と鈴木紗理奈側のやりとりの結論も出ていない。2020年から続いてきたあのの冠番組は、スタッフと出演者の関係の亀裂を公の形で露呈する結果になった。

[文/構成 by たかなし もか]

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