政府が高木美帆さんに国民栄誉賞授与を検討、五輪通算10個メダル日本女子最多受け高市首相が指示

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高市早苗首相は5月22日、スピードスケート女子の高木美帆さん(32)に国民栄誉賞の授与を検討するよう関係省庁に指示した。木原稔官房長官が同日の記者会見で明らかにした。高木さんは2月のミラノ・コルティナ五輪で銅メダル3個を加え、夏冬通じて日本女子最多となる通算10個の五輪メダルを記録。本人は日本スケート連盟を通じて光栄に思うとコメントした。
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32歳の誕生日に届いた知らせ、官房長官が会見で発表
木原稔官房長官は5月22日午前の記者会見で、現役を退いたスピードスケート女子の高木美帆さん(32)=TOKIOインカラミ=に国民栄誉賞の授与を検討すると発表した。高市早苗首相から検討を進めるよう指示があったと説明。スポーツ庁の協力を得て関係者の意見を聞いたうえで最終判断するとした。
木原氏は会見で、高木さんが冬季五輪4大会に出場し、夏冬を通じて日本女子選手として最多となる通算10個のメダルを手にした点に言及。ワールドカップでも男女通じて最多の通算38勝を挙げたことを紹介し、長きにわたりスピードスケート界の第一人者として世界の第一線で活躍したと述べた。功績は競技にとどまらず、日本のスポーツ振興と発展に大きく貢献し、国民に夢と感動を与えたと評価している。
この日は奇しくも高木さんの32歳の誕生日。1994年5月22日、北海道幕別町に生まれた高木さんにとって、節目の日の知らせとなった。
15歳の初出場から16年、4度の五輪で積み上げた10個のメダル
高木さんが初めて五輪の舞台に立ったのは2010年のバンクーバー大会。スピードスケート史上最年少となる15歳での出場だった。1500メートルで23位、1000メートルで35位に終わり、続く14年ソチ大会は代表入りを逃す挫折を味わう。
転機は18年の平昌五輪。女子団体追い抜きで金、1500メートルで銀、1000メートルで銅と、1大会で金銀銅をそろえる日本勢の冬季女子初の快挙を成し遂げた。22年北京五輪では1000メートルで個人種目初の金メダル、1500メートル、500メートル、団体追い抜きで銀。1大会4個のメダル獲得は冬季五輪の日本勢で単独最多となり、通算7個で夏冬通じた日本女子最多に立った。
そして今年2月のミラノ・コルティナ五輪。500メートル、1000メートル、団体追い抜きで銅メダル3個を加え、五輪通算メダルは金2、銀4、銅4の計10個に。スポーツ報知によると、メダル総数では体操男子・小野喬の13個、加藤沢男の12個に次ぎ、中山彰規と並ぶ日本勢歴代3位タイ。スピードスケート競技ではオランダのイレイン・ブストの13個に次ぐ世界歴代2位の数字だ。
3月4日、自身のインスタグラムで現役引退を表明。「私のスケート人生の一区切りにしようと思っている」とつづり、3月6日から8日にオランダ・ヘーレンフェインで開かれた世界オールラウンドスピードスケート選手権を最後のレースに選んだ。総合3位で締めくくり、引退する仲間とともに観客に向け「Thank you so much and Good bye」と笑顔で別れを告げている。
本人「検討していただけるだけでも光栄」、橋本JOC会長は敬意
高木さんは日本スケート連盟を通じてコメントを出した。「官邸からは連絡をいただきました。国民栄誉賞について検討していただけるだけでも、光栄に思います。検討結果を楽しみに待ちたいと思います」と落ち着いた口調で受け止めている。
5月14日にスポーツ報知の取材に応じた際には、32歳の目標について「32っていう響きも、強いものがあるなと改めて感じる」と苦笑いを浮かべつつ、「変わらずに好奇心というか、探究心や研究心を持ち続けていたい。自分の帆を広げて、色んなものを受け入れられるように過ごしたい」と語っていた。何かを成し遂げる目標ではなく、夢に向かってゆっくり進みたいとも口にしている。
JOCの橋本聖子会長は同日、スポーツ報知に「高木選手の偉業をたたえ、心から敬意を表します」とコメントを寄せた。橋本氏はスピードスケートで冬季4回、自転車で夏季3回の計7度の五輪出場経験を持ち、北京五輪の際は高木さんのメダルラッシュに感極まったと語っていた人物。後輩のオールラウンダーが歩んできた道のりに、誰よりも近い場所で目を向けてきた。
受賞なら国枝慎吾氏以来、高市政権で初の栄誉
国民栄誉賞は1977年、本塁打の世界記録を打ち立てた王貞治氏の功績をたたえるため政府が創設した。広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える業績を残した個人や団体が対象で、これまで27人と1団体が受賞している。
授与が決まれば、2023年3月17日に車いすテニスの国枝慎吾氏が受けて以来、約3年2カ月ぶり。スポーツ界では14例目となる。岸田文雄政権下での国枝氏受賞のあと、石破茂前政権下では授与がなく、高市政権としては発足後初の国民栄誉賞となる見通しだ。
今後はスポーツ庁が関係者の意見を集約し、政府が最終判断する。15歳でリンクに立った少女が、4度の五輪を経て手にした10個のメダル。北海道幕別町から始まった一人のスケーターの歩みが、国家の最高栄誉に並ぼうとしている。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]






























































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