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マンガワンで何があった?常人仮面の打ち切り理由と配信停止・漫画家引き上げまでの経緯を時系列で解説

マンガワンで何があった?常人仮面の打ち切り理由と配信停止・漫画家引き上げまでの経緯を時系列で解説

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小学館は2026年2月27日、漫画アプリ「マンガワン」で連載した「常人仮面」の配信と単行本出荷を停止した。原因は、原作者が過去に児童ポルノ禁止法違反の罪で罰金30万円の略式命令を受けた人物であり、編集部が事実を把握しながら別名義で起用したことだった。小学館は「原作者の起用判断および確認体制に問題があった」とお詫びし、大きな議論を呼んだ。

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小学館「常人仮面」を配信停止、過去の略式命令を把握しつつ別名義で起用

小学館は2026年2月27日、同社が運営する漫画アプリ「マンガワン」で連載していた漫画「常人仮面」の配信を中止し、単行本の出荷を停止すると発表した。この措置は、原作者の一路一(いちろ・はじめ)氏が、過去に児童ポルノ禁止法違反の罪で罰金30万円の略式命令を受けていた山本章一(やまもと・しょういち)氏と同一人物だったことに起因する。編集部がこの事実を認識しながら、山本氏が名義を変更して活動することを認めていた判断が問題視される事態となった。

関連記事:山本章一氏の漫画家としての経歴と堕天作戦から別名義「一路一」での活動に至る全容

マンガワン編集部は公式サイトで声明を公開。原作者の起用判断および確認体制に問題があったことを認め、被害者や読者、関係者に対してお詫びを表明した。作品は2022年12月から連載が始まり、単行本も最終巻となる11巻と12巻が2026年2月19日に発売された直後だった。

民事訴訟判決が発端、SNSでの指摘拡散へ

事態が表面化する直接のきっかけは、2026年2月20日に札幌地裁が下した民事訴訟の判決だった。北海道の私立通信制高校で講師をしていた男性が、在学中の教え子(当時15歳)に性被害を与えたとして、1100万円の賠償を命じられた。この判決が報じられた後、2月24日ごろからX(旧Twitter)上で、この男性が山本章一氏ではないかとの指摘が拡散した。

山本氏は2020年に児童ポルノ禁止法違反(当時16歳の被害者に対する行為)の容疑で逮捕され、略式起訴を経て罰金30万円の略式命令が確定した。当時、マンガワンで「堕天作戦」を連載していたが、小学館はこの事実を受けて連載を中止した。しかし、その約2年後の2022年、編集部は山本氏が「一路一」という別のペンネームで執筆した原作をもとに、新連載「常人仮面」を開始したのだった。

SNSでの指摘が広がる中で、読者から「常人仮面」の配信や単行本の出荷が停止しているとの声が上がり、小学館は2月27日に正式な発表とお詫びに至った。時事通信や読売新聞など、複数の大手メディアがこの件を報じる。

配信停止までの時系列

日付出来事
2020年山本章一氏が児童ポルノ禁止法違反で逮捕、罰金30万円の略式命令を受ける。「堕天作戦」の連載が中止となる。
2022年12月山本氏が「一路一」名義で原作を担当する「常人仮面」がマンガワンで連載開始。
2026年2月20日札幌地裁が、山本氏(当時講師)による性被害を訴えた元教え子の女性への1100万円の賠償を命じる判決を下す。
2026年2月24日ごろ判決報道を受け、X上で加害男性が山本氏と同一人物ではないかとの指摘が拡散。
2026年2月27日小学館とマンガワン編集部が「常人仮面」の配信・出荷停止を正式に発表し、公式サイトで声明を公開した。

マンガワン編集部の声明と「起用判断の誤り」

マンガワン編集部は公式声明で、一連の経緯を説明した。声明によると、2020年に「堕天作戦」の連載を中止した後、2022年に一路一名義で「常人仮面」の連載を開始したことを報告。「本来であれば原作者として起用すべきではありませんでした」と、起用判断が誤りだったことを明確に認めた。

編集部は「何よりも被害に遭われた方に対し、心よりお詫び申し上げます」と被害者への言葉を述べた。さらに、作画を担当した鶴吉繪理(つるよし・えり)氏や読者、関係者に対してもお詫びの言葉を続けた。この問題では、小学館の編集者が被害女性との和解協議に参加していたことも報じられた。過去の事件への関与がありながら、名義変更による活動再開を認めた出版社の姿勢が、厳しい批判にさらされる結果となった。

ネット上で広がる波紋と作家たちの反応

この発表を受け、XなどのSNSでは多くの意見が交わされた。読者からは「作画担当者が一番の被害者ではないか」「事情を知らずに作品を応援していた」といった声が上がった。また、編集部の判断に対して「なぜ過去の事件を知りながら再起用したのか」という厳しい批判や疑問が相次いだ。

一連の騒動は漫画家たちの間にも波紋を広げた。一部の作家からは、マンガワン編集部の対応を問題視し、同プラットフォームでの連載を続けることへの懸念を示す意見も出た。Togetterやはてなブックマークなどのサービスでは、「マンガワンで描き続ける作家を非難するのは正義ではない」といった議論も生まれ、作家や読者が複雑な立場に置かれている状況が浮き彫りになる。

出版社のコンプライアンスと今後の影響

今回の事案は、出版業界におけるコンプライアンス(法令順守)や作家の起用基準のあり方に大きな課題を投げかけた。過去に刑事罰を受けた作家の活動再開をどの範囲で認めるべきか、また、その際にプラットフォームである出版社が果たすべき責任は何か。明確な基準がない中で、編集部の判断が社会的な批判を浴びる形となった。

特に、被害者が存在する事件であったこと、そしてペンネームの変更という手法が用いられたことが、問題をより複雑にした。読者や関係者が知らないところで過去の事件に関わった人物が作品を提供し続けることへの倫理的な是非が問われる。この一件は、他の出版社や漫画配信サービスにとっても、作家の経歴確認や起用に関するガイドラインを見直すきっかけとなる可能性がある。

作品そのものに罪はないという意見もある一方で、作品が生み出される背景にある作家の倫理観や出版社の姿勢も、読者の作品選択に影響を与える時代だ。信頼を回復するため、小学館とマンガワン編集部には、今後の具体的な再発防止策の説明が求められる。

[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]

寄稿者

MEDIA DOGS 編集部
メディアドッグス株式会社のMEDIA DOGS 編集部チーム。インターネットマーケティングに約10年携わるメンバーで編成し、企画・取材・執筆から公開後の改善まで一貫して担当。「出会いを、設計する。」のもと、人と企業が正しく出会える場をつくるために、一次情報の確認とファクトチェックを徹底。情報をわかりやすく誠実に届け、読者の疑問を解決します。

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