【40周年記念】ドラゴンボール全42巻のダブルカバーBOX開封レビュー!豪華な表紙一覧と特典を写真と熱量多めで語り尽くすぞ
2個目のBOX(12〜22巻)を開ける
2個目のBOXには12巻〜22巻が収められています。

1個目とは違うキャラクターのコマが内側に印刷されており、開けるたびに新しい発見があるのが心憎い演出です。


11冊を取り出して並べると、12巻以降は『SPY×FAMILY』の遠藤達哉先生や『SLAM DUNK』の井上雄彦先生など、作風の幅がさらに広がります。
12巻|村田雄介
12巻のカバーを担当したのは、『アイシールド21』作画、『ワンパンマン』作画で圧巻の画力を見せる村田雄介先生。


村田先生のタッチの特徴は、なんといっても「描き込みの密度」と「鳥山先生の絵を完璧に再現できる手」。実際SNSでも村田先生による鳥山風イラストが何度もバズってきました。今回の12巻も、その延長で「これ鳥山先生本人が描いたのでは?」と一瞬目を疑うほどの完成度で、原作世界へのリスペクトが画面の隅々まで染み込んでいるのが伝わってきます。
村田先生は鳥山先生を「神」と呼びはばからない大ファンとしても知られていて、ことあるごとにドラゴンボールへの愛を語ってきた作家です。その村田先生が描く正規の表紙——これはもう、鳥山先生から村田先生への「描いていいよ」という大きな許可状のようにも見えました。BOX2の幕開けとして、最高に贅沢な一枚です。
13巻|堀越耕平
13巻のカバーを担当したのは、『僕のヒーローアカデミア』で少年漫画の王道を継承した堀越耕平先生。


堀越先生のタッチは、線が太めでパワフルで、何より「キャラクターのデザインがそのまま記号として強い」のが魅力。デクや爆豪、オールマイトなど、シルエットだけで誰か分かるキャラを大量に生み出してきた手腕は、まさに鳥山先生から受け継いだ「キャラデザの強度」と言えると思います。今回の13巻表紙でも、その強度が悟空にうまく乗っていて、ドラゴンボールの記号性とヒロアカの記号性がほどよく溶け合った一枚になっている印象です。
堀越先生はインタビューでも鳥山先生の影響を繰り返し語ってきました。ヒロアカのバトルシーンの組み立て方、キャラクターの距離感、コマ割りのテンポ——どれを取っても、ジャンプ的なDNAを正面から継いだ作品です。その堀越先生が表紙で悟空を描く意味は、シリーズ全体の中でも大きいなと感じました。
14巻|藤巻忠俊
14巻のカバーを担当したのは、『黒子のバスケ』でスポーツ漫画の金字塔を築いた藤巻忠俊先生。


藤巻先生のタッチは、シャープでクールな線と、汗や疾走感を強調する画面づくりが特徴。表紙でも、悟空のキャラクターを保ちつつ、どこか黒バス系の「キメ顔」のような表情の作り方が見え隠れしているように感じました。スポーツ漫画家ならではの体の動かし方の説明力が、悟空のフォームにも落とし込まれていて、戦闘シーンの一瞬を切り取ったような緊張感が漂う一枚に仕上がっています。
黒バスはバスケ漫画ですが、必殺技の発想や対戦カードの組み方には明らかに少年バトル漫画——とりわけドラゴンボールの天下一武道会のような系譜を感じさせる構造があります。藤巻先生の中にもそうした原体験があったはずで、その作家が悟空を描くというのは、なかなか感慨深い配置だなと思いました。
15巻|遠藤達哉
15巻のカバーを担当したのは、『SPY×FAMILY』で社会現象を巻き起こした遠藤達哉先生。


遠藤先生のタッチは、線が細やかで品があり、人物の表情の機微を一枚絵で語れるタイプ。アーニャの「むに」とした顔から、ヨルさんの色気まで、振れ幅の広い表情を一筆で出す技を持っています。今回の15巻表紙でも、悟空の表情に「アニメ調の整った可愛さ」と「劇画寄りの陰影」が共存していて、遠藤先生らしい品の良さが画面に漂っているように感じました。
遠藤先生はジャンプ+出身でじっくりキャリアを重ねてきた作家で、ジャンプ本誌のメインストリームとは少し違う角度から少年漫画と関わってきました。その作家が「真ん中の真ん中」とも言えるドラゴンボールの一枚を任されている——この企画の射程の広さを象徴するような一冊だと思います。
16巻|空知英秋
16巻のカバーを担当したのは、『銀魂』で唯一無二のギャグセンスを発揮した空知英秋先生。


空知先生のタッチは、勢いのある線と、画面のどこかに必ず仕込まれる小ネタが特徴。表紙でもその精神が反映されていて、悟空のキャラクターでありながら、画面のどこかに「銀魂的なツッコミどころ」がそっと潜んでいるんじゃないかと、つい目が泳いでしまいます。シリアスに見せかけて、よく見るとどこか肩の力を抜いてくれている、空知先生らしいバランスの良さを感じました。
銀魂は鳥山ギャグの遺伝子をしっかり引き継いだ作品でもあります。シリアスとギャグの落差で笑わせる構造、キャラクターの強烈なシルエット、メタ的なセルフツッコミ——どれも鳥山先生がドラゴンボール/Drスランプで磨いてきた手法の延長です。その正統後継者が描く悟空、という意味でも見逃せない一枚でした。
17巻|井上雄彦
17巻のカバーを担当したのは、『SLAM DUNK』『バガボンド』で日本漫画史に残る巨匠井上雄彦先生。


井上先生のタッチは、筆ペンの力強さと墨絵的な余白感が両立した独特のもの。今回の17巻表紙でも、線の太さや筆の勢いがそのまま絵の中に残っていて、ドラゴンボールの世界に「バガボンドの空気」がふっと差し込まれたような不思議な感覚を覚えました。色塗りも華美ではなく、墨と肌の温度だけで悟空を立たせるような処理になっていて、画面全体に静かな迫力があります。
井上先生は鳥山先生と同世代に近い、もはやジャンプの「同志」とも言える存在です。互いに少年誌の頂点を分け合ってきた作家が、ここで一巻の表紙を担当する——これはコレクションのバランスとしても、シリーズの中盤の重みづけとしても、本当に効いている配置だと感じました。
18巻|オオイシナホ
18巻のカバーを担当したのは、『ドラゴンボールSD』作画で鳥山ワールドに最も近い場所に立つオオイシナホ先生。


オオイシ先生のタッチは、原作キャラの記号性を完璧に把握したうえで、自分のかわいらしい線でアレンジする力が抜群。SDではコミカルで丸っこい悟空たちを描いてきましたが、今回の18巻表紙では普通頭身の悟空に挑んでいて、SDで培った「鳥山キャラへの理解」がベースに敷かれているのを強く感じました。原作リスペクトの度合いが、ほかのどの巻よりも濃い一枚と言えるかもしれません。
しかも企画名の「SUPER GALLERY ARTIST」を象徴するように、ジャンプの巨匠たちに混じってオオイシ先生がここに名を連ねていること自体が、ドラゴンボールの公式作家としての位置づけを物語っています。鳥山ワールドの最も近くで筆を握ってきた人の一枚として、ファンには特別な意味を持つ巻だと感じました。
19巻|島袋光年
19巻のカバーを担当したのは、『トリコ』『世紀末リーダー伝たけし!』で個性的な作品を生み出してきた島袋光年先生。


島袋先生のタッチは、線に勢いがあり、キャラクターのアクションを「肉感」で見せるのが特徴。トリコの食シーンの迫力を覚えている人なら、今回の19巻表紙の悟空のポーズや筋肉の付き方にも、その延長を感じ取れるはずです。とにかく「強そう」「うまそう」を画面で語れる作家なので、悟空が放つエネルギー量も自然と一段ぶ厚くなって見えました。
島袋先生は、ご自身の連載の中でも鳥山先生へのリスペクトを度々表明してきた作家のお一人。特にトリコのバトル設計には、ドラゴンボールの戦闘力インフレのDNAがしっかり生きていると言われてきました。鳥山系譜のバトル+グルメ作家がドラゴンボールの一巻を担当する——これは系譜上、必然のような気持ちのいい配置だと感じます。
20巻|松井優征
20巻のカバーを担当したのは、『暗殺教室』『逃げ上手の若君』で読者を惹きつけ続ける松井優征先生。


松井先生のタッチは、線が整っていて、キャラクターの目の演技力が高いのが大きな魅力。表紙でも悟空の表情にしっかり「物語の登場人物としての存在感」が宿っていて、単なるピンナップではなく一冊の表紙絵として強度を持っています。色彩設計も派手さに頼らず、画面全体で情報を整理してくる、松井先生らしい「読者を迷わせない設計」が見て取れる一枚でした。
また、20巻はオリジナル表紙も鳥山先生による特別仕様の一冊。ダブルカバーとして松井先生の表紙が乗ることで、シリーズの折り返し地点という巻に二重の特別感が宿っています。読者を熱中させる仕掛けの作り方を知り尽くしている松井先生が、この記念巻を担当している配置は、企画全体の中でも気が利いているなと感じました。
21巻|戸塚慶文
21巻のカバーを担当したのは、『アンデッドアンラック』で新世代の旗手として注目される戸塚慶文先生。


戸塚先生のタッチは、エモーションの強い表情と、見開きで魅せる構図設計が魅力。今回の21巻表紙にもその「画面で感情を爆発させる」感覚が宿っていて、悟空の表情にいつもより一段ドラマチックな空気が漂っているように感じました。線の動きにも勢いがあって、止まっている絵なのにコマの直前と直後を想像してしまう、そんな構図に仕上がっています。
戸塚先生は明確に鳥山先生からの影響を語ってきた作家のお一人で、アンデラのバトル設計やコマ運びにもジャンプ的なDNAがしっかり継がれていると感じます。新世代の旗手として走り続けている作家が、こうしてドラゴンボールの公式表紙を任される——その世代のバトンタッチをそっと象徴しているような一枚に思えました。
22巻|出水ぽすか
22巻のカバーを担当したのは、『約束のネバーランド』作画で繊細な絵柄が話題に出水ぽすか先生。


出水先生のタッチは、線が繊細で、瞳の描き込みに独特の透明感があるのが特徴。今回の22巻表紙でも、悟空の目の透き通り方や髪のディテールに、約ネバの少年少女を描き続けてきた繊細な手つきがしっかり残っている印象でした。色彩はコントラストが強すぎず、どこか絵本のような優しさを感じさせる仕上がりで、男性少年漫画家の表紙が並ぶ中で良い意味でアクセントになっています。
もう一つ大きいのが、22巻はオリジナル表紙そのものが鳥山先生の特別バージョンだということ。ダブルカバーをめくったときに二重の特別感が現れる、特に得した気分になる巻でもあります。出水先生の柔らかなタッチと鳥山先生の特別表紙が重なる、ここでしか味わえない一冊です。































































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