スターシップ、第13回飛行試験がエンジン点火直後に中止 来週再挑戦へ

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
スペースXは現地時間7月16日夕方、米テキサス州スターベースで「スターシップ」の第13回飛行試験に臨んだが、ブースターのエンジン点火直後に自動中止となった。33基あるラプター3エンジンのうち4基が着火しなかったことが原因だ。マスクCEOはエンジン2基を交換したうえで、来週前半の再挑戦を目指すと明らかにした。
33基中4基が不点火、打ち上げ0秒で自動中止
スペースXは7月16日午後5時45分(現地時間、日本時間17日午前7時45分ごろ)、テキサス州南部のスターベース発射場2番射点で、大型ロケット「スターシップ」の第13回飛行試験の打ち上げに臨んだ。
1段目ブースター「スーパーヘビー」は33基のラプター3エンジンで点火シーケンスに入ったものの、配信映像のテレメトリーが示したのは4基の不点火。これを受けて自動中止システムが作動し、打ち上げはカウント0秒の段階で中断された。一部エンジンにすでに点火が始まっていた状態からの中止だったため、単純な発射前の保留よりも複雑な事象だったという。
今回のミッションでは、量産型の「スターリンクV3」衛星20基を初めて搭載していた。衛星は軌道上でソーラーパネルとアンテナを展開し、大容量レーザー通信で既存のスターリンク衛星群と接続する設計だ。
前回飛行はブースター着陸に失敗、FAAの調査を経て再挑戦
スターシップは今年5月22日に第12回飛行試験を行っている。第3世代「V3」としては最初の飛行で、上段の宇宙船はインド洋への着水に成功した一方、ブースターは着陸に失敗した。段分離後にブースターが想定より急激に回転し、大半のエンジンが機能を失う不具合が発生。着陸用の噴射でも1基しか再点火できず、制御を失ってメキシコ湾に高速で落下したという経緯があった。
米連邦航空局(FAA)はこの着陸失敗を受けて事故調査を義務づけており、スペースXは調査を経て今回の第13回飛行試験にこぎ着けていた。
マスク氏「一部エンジンが起動せず自動中止」、2基交換へ
マスク氏はSNSで、一部のエンジンが起動しなかったため自動中止システムが作動したと説明した。そのうえで、確実な飛行を期すためラプターエンジン2基を交換する方針を示し、来週前半の再挑戦が最も可能性が高いとの見通しを示している。
今回不点火となった4基がどのエンジンで、原因が何かについては、現時点で詳細な説明はない。
株価にも波及、上場後初めてIPO価格を下回る
打ち上げ中止は市場にも影響した。今年6月に新規上場したばかりのスペースX株は、16日の通常取引で前日比3%安の131.11ドルとなり、上場来初めて公開価格の135ドルを下回っている。中止の一報を受け、時間外取引ではさらに下落する場面もあった。
上場から日が浅く、株価の値動きが試験飛行の成否に敏感に反応する状況が続いている。
来週前半に再挑戦へ、量産衛星の初展開なるか
スターシップは今後も高頻度の打ち上げを重ね、地球周回軌道への大型衛星群展開や将来の有人月・火星探査に向けて開発が進む。今回のミッションは、スターリンクV3の量産機を初めて実運用に近い形で軌道へ届ける試みだった。
エンジン交換が計画通りに進めば、来週前半にも再挑戦となる見通しだ。今回不点火となったラプター3エンジンの原因究明と対策が、次回打ち上げの成否を左右する。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]






























































コメントはこちら