ドラクエ10×Gemini「おしゃべりスラミィ」に「まじかよw」「ちょっとすごくない?」の声 堀井雄二”NPCにAIは違う”から生まれた新しい相棒とは

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スクウェア・エニックスは人気オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」に、生成AIを活用した対話型バディ「おしゃべりスラミィ」を導入する。米GoogleのAIモデル「Gemini 3 Flash」とリアルタイム対話API「Gemini Live API」を採用し、プレイヤーの画面や行動を認識して自然な会話を行う。シリーズ生みの親である堀井雄二氏の「NPCにAIを使うのは違う」という考えから、プレイヤーに寄り添う”友達”として開発された。4月20日ごろからクローズドベータテストを開始する予定だ。
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ドラクエ10に生成AIの相棒が誕生
スクウェア・エニックスは3月18日、Google Cloudと共同で記者説明会を開き、「ドラゴンクエストX オンライン」に生成AIを搭載した新機能「おしゃべりスラミィ」を実装すると発表した。プレイヤー専用の相棒として、ゲーム内で自由に会話できる仕組みだ。
導入されるAIは、Googleの「Gemini 3 Flash」と「Gemini Live API」を組み合わせて活用している。テキストや音声だけでなく、プレイヤーのゲーム画面もリアルタイムで認識する。低遅延でのやり取りが可能になり、より自然なコミュニケーションを実現する。
読売新聞によると、4月下旬から試験導入を開始する予定だ。それに先立ち、3月21日から30日までベータ版の参加者を公式プレイヤーズサイト「冒険者の広場」で募集している。今年8月にサービス開始から14周年を迎える長寿タイトルにとって、大きな転換点となる。
「NPCにAIは違う」堀井雄二のこだわり
生成AIをゲームに組み込む際、街の住人であるNPC(ノンプレイヤーキャラクター)をAI化する手法がよく議論される。だが、本作ではそのアプローチを見送った。
ショーランナー(開発運営統括)を務める安西崇氏は、シリーズの生みの親である堀井雄二氏とのやり取りを明かした。堀井氏はドラクエを”一冊の本”のように捉えており、メッセージを読み尽くしたいと考えている。NPCにAIを搭載すると「いつまで喋れば良いのかわからない」状況が生まれ、結果的にプレイヤーの負担に繋がる恐れがあった。
そこで生まれたのが「一緒に遊んでくれる友達、一緒に戦ってくれる仲間」というコンセプトだ。世界そのものをAI化するのではなく、プレイヤーの隣に立つ存在としてスラミィが形作られた。
画面を見て自ら話しかける仕組み
スラミィは「死神見習い」と名乗り、プレイヤーの冒険を「死神手帳」に記録していく。1日分の会話履歴を保存し、プレイヤーの好みや話題の傾向を学習する機能も備える。
特徴的なのは、AI側から能動的にコミュニケーションをとる点だ。装備の変更やボスの討伐といったプレイヤーの行動をきっかけに、スラミィの方から話しかけてくる。安西氏は説明会で「友達というのは、こちらが言ったことを返してくれるだけではない。双方向の会話があって然るべき」と力を込めた。
プライバシーへの配慮も徹底している。AI&エンジン開発ディビジョン ジェネラル・マネージャーの荒牧岳志氏はITmediaの取材に対し、「お互いの会話はそのご主人(プレイヤー)とだけ」と説明する。他のプレイヤーからは会話の内容が見えない設計になっている。
「まじかよw」SNSで広がる驚き
この発表は、ゲームファンに大きなインパクトを与えた。
Yahoo!リアルタイム検索のまとめデータによると、SNS上では「ドラクエ10に対話型AI入るのまじかよw」といった驚きの声が相次いだ。「ドラクエ10に対話型AI?!」と予想外の機能追加に反応する投稿も目立つ。
また、公開されたデモンストレーション映像を見たユーザーからは「おしゃべりスラミィ可愛い」と、キャラクターの愛らしさを評価する意見も上がっている。
ゲーム開発の効率化と今後の形
今回の取り組みは、単なる話題作りにとどまらない。長く続くオンラインゲームにおいて、新規プレイヤーが「どこから遊んで良いのか分からず、孤独になってしまう」という課題を解決する狙いがある。
Google Cloudのゲーム インダストリー グローバルディレクターであるジャック・ビューザー氏は、ゲームビジネスにおけるAI活用について「真のゲーム内の相棒になる」と展望を語った。AIがプレイヤーの感情に寄り添い、旅を共有する仲間になるという。
効率化の波は開発現場にも及んでいる。説明会の質疑応答で荒牧氏は、品質管理のテスト工程にAIを利用して効率化する取り組みを昨年発表したことに触れ、「2倍の効率」でゲーム業界全体を盛り上げていく方針を示した。新しい技術がプレイヤーの体験をどう変えていくのか。
[文/構成 by さとう つづり]



























































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