小椋藍、もてぎで10月2日開幕のMotoGP日本GPへ「間違いなく、去年よりも期待は大きくなっていると思います」 左手親指骨折でアラゴン・サンマリノ欠場、オーストリアで復帰4位の経緯

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MotoGPの小椋藍が10月1日、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)で開かれた第16戦日本GPの記者会見に出席し、母国戦への思いを語った。8月にトレーニング中の負傷で左手親指付近を骨折し、アラゴンGPとサンマリノGPを欠場。復帰戦の9月のオーストリアGPではスプリントと決勝の両方で4位に入った。日本GPは10月2日に走行が始まり、決勝は4日の午後2時にスタートする。
会見で語った母国戦への手応え
最高峰クラス2年目の小椋藍(25)=スーパーファイル・トラックハウス=は、10月1日午後の木曜会見にホルヘ・マルティン、ペドロ・アコスタとともに出席した。日本GPに向けた心境を問われ、「間違いなく、去年よりも期待は大きくなっていると思います」と口にした。
続けて、今季の手応えと負傷からの流れを自らの言葉で整理している。「アラゴンGP前に負傷して2戦欠場したことは残念でしたが、復帰したオーストリアGPではすぐに上位争いができるスピードを取り戻せまして母国戦を迎えることができました。なので、状態は良いと思います」
左手については「オーストリアの時点で痛み止めなど無しでやれていた状況だった」と明かし、日本GPに向けても「全く問題ないと思います」と言い切った。会見後の囲み取材では「むしろ、今回は前戦よりも状態が良いと思う」とも話している。
目標に置くのは、Moto2時代のもてぎと同じ水準の結果だ。小椋は中量級で2022年に日本GPを制し、2023年と2024年は2位に入った。「実際にどうなるかはわかりませんが、目標はそこですし、挑んでいきます」。表彰台という言葉こそ使わなかったものの、狙いははっきりしている。
左手親指の骨折から復帰4位まで
順調だったシーズンに影を落としたのは、8月下旬に明らかになったけがだった。
チームは8月26日、小椋が第13戦アラゴンGPを欠場すると発表した。拠点を置く日本でのトレーニング中に左手を痛め、ヨーロッパに着いてから受けた検査で左手親指付近の骨折が判明。手術が必要と診断され、8月27日に手術を受ける予定と説明した。アラゴンGPでは、アプリリアのテストライダーを務めるロレンツォ・サバドーリが代役に入った。
欠場が決まった時点で、小椋は203ポイントのランキング3位につけていた。首位マルティンとの差は37点。タイトル争いに名を連ねる中での離脱となり、続く9月13日決勝の第14戦サンマリノGPも欠場した。
復帰の舞台は、9月18日から20日にかけてオーストリアのレッドブル・リンクで行われた第15戦オーストリアGPだった。初日に3番手タイムを記録して予選Q2へ直接進むと、予選は5番手。19日のスプリントでは4位に入り、2日目までで速さが戻ったことを示す。
20日の決勝(28周)でも勢いは落ちなかった。スタート直後に表彰台圏内へ浮上し、一時は5番手まで下げたが、レース後半に前を行く集団を追い上げる。優勝したアコスタから2.139秒差、3位マルコ・ベッツェッキの背後まで迫っての4位フィニッシュだった。小椋はレース後、「怪我からの復帰後、最初のレースでこのような走りができたことを嬉しく思います」とコメントしている。
22年ぶりの優勝を挙げた今季の歩み
今季の小椋は、春から上位争いに加わり続けた。第5戦フランスGPで3位に入って最高峰クラス初の表彰台に立つと、第9戦チェコGPでは2位。そして6月28日、第10戦オランダGP決勝でMotoGPクラス初優勝を手にした。
日本人ライダーの最高峰クラス優勝は、2004年9月19日の日本GPを制した玉田誠以来で、22年ぶりとなった。オランダGPでは、チームメイトのラウル・フェルナンデスが2位に続き、トラックハウスとして初めて決勝のワンツーフィニッシュを決めている。続く7月12日の第11戦ドイツGPでは小椋が2位に入り、3戦連続の表彰台でランキング2位に浮上して前半戦を終えた。
日本GPを前にした10月2日時点のランキングは、222ポイントで6位。決勝で優勝1回を含む表彰台4回、ポールポジション1回を記録している。2戦の欠場が響き、首位マルティンの306ポイントとは84点差がつく。それでも5位ファビオ・ディ・ジャンアントニオとは8点差、4位アコスタとは12点差で、上位との差は大きくない。
東京都清瀬市生まれ、Moto2王者から最高峰へ
小椋は2001年1月26日、東京都清瀬市生まれ。アジア・タレントカップやスペイン選手権(CEV)などで経験を積み、2019年からMoto3にフル参戦した。2020年はランキング3位に入り、タイトル争いにも加わっている。
Moto2に上がった2021年はランキング8位、2年目の2022年はランキング2位に入った。2023年は9位にとどまったが、2024年にはMoto2の世界チャンピオンに輝き、2025年から最高峰クラスのトラックハウス(アプリリア)に移った。デビュー年はランキング16位で終え、2年目の今季に優勝までたどり着いた。
ミニバイク時代から王座獲得までの歩みをまとめたムック『栄光のゼッケンシリーズ「79」小椋 藍 栄光への軌跡』(モーターマガジン社、定価2200円)は、9月29日に発売された。
1年前の日本GPは決勝を欠場
「去年よりも」という言葉には、苦い記憶が重なる。
ルーキーだった2025年の日本GP(9月26日から28日)では、前戦サンマリノGP決勝の3周目に転倒して右手を骨折したまま、もてぎに乗り込んだ。土曜日のスプリントは9位で1ポイントを手にしたが、症状が悪化したため日曜日の決勝は欠場。母国のファンの前で決勝を走れなかった。
今年は事情が違う。左手の骨折は1か月以上前のことで、オーストリアでは2レースとも4位で終えた。チームの事前リリースで小椋は「僕は暑いコンディションでのレースが好きなので、その点に関してはプラスに働くかもしれません」と語る一方、「昨年の予選はQ1で終わってしまいましたし、MotoGPでは完璧だといえる段階には至っていませんね」と冷静に課題も挙げた。
レースウイーク前の9月30日には、東京でスポーツ庁を表敬訪問。同じ日に開かれたファンイベント「MotoGP Fan Fest Tokyo」にも参加した。「日本人ライダーや日本のバイクに喜んでくれる人のことをたくさん感じることができました」と話し、日本でバイク人気が広がることへの期待も口にしている。
もてぎの走行日程
日本GPのMotoGPクラスは、10月2日のフリー走行1回目から始まる。主なスケジュールは次のとおり(いずれも日本時間)。
| 日付 | 時刻 | セッション |
|---|---|---|
| 10月2日(金) | 10時45分 | フリー走行1回目(45分間) |
| 10月2日(金) | 15時00分 | プラクティス(60分間) |
| 10月3日(土) | 10時10分 | フリー走行2回目(30分間) |
| 10月3日(土) | 10時50分 | 予選Q1(15分間) |
| 10月3日(土) | 11時15分 | 予選Q2(15分間) |
| 10月3日(土) | 15時00分 | スプリント(12周) |
| 10月4日(日) | 9時40分 | ウォームアップ(10分間) |
| 10月4日(日) | 14時00分 | 決勝(24周) |
金曜日のプラクティスの順位で、上位10人が予選Q2へ直接進む。オーストリアのように初日から上位に入れば、土曜日の予選とスプリントを有利に進められる。
1年前は決勝のグリッドに並べなかった母国のコース。日曜日の午後2時、小椋は今度こそ24周の決勝に挑む。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]








































































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