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小島夢貴、豊川市役所で竹本幸夫市長にアジア大会金メダルを報告 豊川高校3年・17歳の経歴と400m個人メドレー大会新

小島夢貴、豊川市役所で竹本幸夫市長にアジア大会金メダルを報告 豊川高校3年・17歳の経歴と400m個人メドレー大会新

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愛知・名古屋アジア大会の競泳で金と銀のメダルを手にした豊川高校3年の小島夢貴(17)が10月14日、愛知県豊川市の豊川市役所を訪れ、竹本幸夫市長に結果を報告した。400メートル個人メドレーでは4分07秒02の大会新記録で優勝。2014年仁川大会で萩野公介が出した記録を12年ぶりに塗り替えた17歳は、市長の前で2つのメダルを見せ、2028年ロサンゼルス五輪での金メダルを目標に掲げた。

10月14日午後、2つのメダルを手に豊川市役所へ

小島が豊川市役所を訪れたのは10月14日の午後3時半すぎだった。高校3年生が持参したのは、9月の愛知・名古屋アジア大会で手にした金と銀、2つのメダル。竹本市長にそれぞれを見せながら、大会の手応えと次の目標を語り、市長をはじめ豊川市の人たちから寄せられた応援への感謝も伝えた。

金メダルは男子400メートル個人メドレー、銀メダルは男子200メートル個人メドレーで手にしたものだ。どちらも日本の先輩で2024年パリ五輪の銀メダリスト、松下知之(東洋大)との争いになった。200メートルでは0秒06差で敗れ、2日後の400メートルで抜き返す。1勝1敗で大会を終えた。

報告の場で小島は、2種目を振り返ってこう話した。

「両種目ともベストタイムで泳げたので、自信にもなったので、2028年のロスに向けてこれからまた頑張っていきたい」

報道によると、小島は「200メートルで負けた悔しさを胸に400メートルに挑み、結果を残せてうれしい。両種目で今後につながるレースができたと思う」とも語った。悔しさを2日で晴らした大会は、本人にとって先につながる経験になっている。

「世界に豊川の名を」竹本幸夫市長が寄せた期待

竹本市長は、レースの中身にも目を向けた。報道によると、市長は「松下選手に勝てたのは大きい。世界に豊川の名を轟かせ、ロス五輪で金メダルを獲得して、最高の笑顔を見せてほしい」と話し、2年後の大舞台を見すえて背中を押した。

豊川市と小島のつながりは、メダルの前から続いている。市は市制施行82周年の記念日にあたる2025年6月1日、体育振興に貢献したとして小島を一般表彰の受賞者に選んだ。当時は高校2年生。市が地元の高校で泳ぐ若手スイマーをいち早く表彰していたことになる。

地元からの応援は、遠く離れた東京の会場にも届いていた。競泳の会場は東京アクアティクスセンターで、愛知県内ではない。それでも小島は、クラスメートが撮影した動画で「頑張れ」というメッセージを受け取ったことを明かし、400メートル個人メドレーで金メダルを取ることができてよかったと話した。クラスメートのエールを受けて臨んだレースで、アジアの頂点に立った。

東京出身のスイマーが、高校の3年間を過ごす町で結果を伝える。町の側も、その成長を表彰で後押ししてきた。

父の母校・豊川高校へ、東京から来た17歳の歩み

小島は2008年12月20日生まれの17歳。東京都練馬区の出身で、小学校に上がる前から水に親しんだ。高校進学で選んだのは、愛知県豊川市末広通にある私立の豊川高等学校だった。父・貴光が学んだ母校で、競泳の強豪校でもある。所属は豊川高校とコパンスポーツクラブ豊川。高校の水泳部で練習を重ねながら、日本代表まで上ってきた。

父の貴光は自由形の元日本代表で、2006年ドーハ・アジア大会では男子400メートルリレーと800メートルリレーで金メダルを手にしている。20年後、息子は個人種目でアジアの頂点に立った。親子2代でのアジア大会制覇になる。

ただ、高校生活は順調な時期ばかりではなかった。2年生だった2025年12月、長野県で行われた日本代表候補の合宿で厳しい練習についていけず、水泳から離れたいと本気で考えた時期がある。その冬を越えた2026年、記録は一気に伸び始める。

3月の日本選手権では200メートルと400メートルの個人メドレーでいずれも2位に入り、シニアの日本代表に初めて選ばれた。8月のパンパシフィック選手権では200メートル背泳ぎを1分55秒38で制し、400メートル個人メドレーでは予選で4分08秒69の世界ジュニア記録をマークしている。

萩野公介の大会記録を12年ぶりに更新した4分07秒02

アジア大会の400メートル個人メドレー決勝は9月22日、東京アクアティクスセンターで行われた。予選を全体2位で通過した小島は、決勝の前半で松下に先行を許す。バタフライと背泳ぎで差は広がり、200メートルの折り返しでは1秒92の開きがあった。

流れを変えたのは平泳ぎだ。レース後に本人も調子が良かったと振り返った泳法で一気に追い上げ、300メートルの通過では差を0秒03まで縮める。最後の自由形で前に出ると、そのまま突き放した。

記録は4分07秒02。2014年仁川大会で萩野公介が出した4分07秒75を0秒73上回る大会新記録で、自身の世界ジュニア記録も更新した。松下は4分09秒64で2位となり、200メートル個人メドレーとの2冠はならなかった。

その2日前、9月20日の200メートル個人メドレー決勝では、小島が1分55秒36、松下が1分55秒30。ゴール直前でかわされての銀メダルだったが、小島の1分55秒36は世界ジュニア記録と日本高校記録を更新するタイムだった。小島はレース後、200メートルで負けた悔しさを晴らせたことが一番よかったと話している。

関連記事:小島夢貴、アジア大会400m個人メドレー大会新で金 豊川高3年の17歳、父はアジア大会リレー2冠

次は2027年ブダペスト世界選手権、その先にロサンゼルス五輪

市長への報告で、小島は次の目標もはっきり口にした。

「来年の世界選手権で結果を残して、2028年のロスオリンピックに、つなげられるようにしたいと思っています」

来年の世界選手権は、2027年にハンガリーのブダペストで開かれる。競泳は7月10日から18日までの予定だ。アジアを制した17歳にとって、世界の舞台で力を試す最初の大きな関門になる。

その先にあるのが2028年のロサンゼルス五輪で、小島は「金メダルを取る」と力強く語った。報道によると、「もっと成長してロス五輪で金メダルを取りたい」とも話している。

競り合う相手は、すぐ近くにいる。松下は10月11日に佐賀市で行われた日本短水路選手権の男子400メートル個人メドレーで、3分54秒33の短水路世界新記録を樹立した。2019年に瀬戸大也が出した記録を0秒48更新する泳ぎだった。長水路の日本記録も、松下が9月3日の日本学生選手権で出した4分05秒83。小島の4分07秒02との差は1秒19しかない。

関連記事:松下知之、男子200m個人メドレーで1分50秒42の短水路日本新 前日は400m個人メドレーで短水路世界記録、東洋大21歳の経歴

アジア大会で1勝1敗を分け合った2人の争いは、世界選手権と五輪の代表選考を通じて続く。豊川の高校3年生は、地元に届けた金メダルを励みに、ロサンゼルスでの金メダルへ向けて泳ぎ続ける。

[文/構成 by スポーツライター 南條楓]

寄稿者

南條楓
学生時代に陸上の中距離を続けていたこともあり、記録で勝負が決まる競技に惹かれてスポーツを書くWebライターに。執筆歴は8年。陸上や水泳、体操、フィギュアスケートなど、記録と採点が結果を左右する競技を中心に、国際大会の速報から選手の歩みをたどる記事まで担当してきた。タイムや得点の意味、予選から決勝までの流れを、初めて観る人にも伝わる言葉で書くことを大切にしている。

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