セイウンハーデスが毎日王冠V 8月に白血病から寛解退院した西山オーナー、次走に天皇賞・秋を挙げる

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10月4日に東京競馬場で行われた第77回毎日王冠(G2、芝1800メートル)は、5番人気のセイウンハーデス(牡7、幸英明騎手)が逃げるホウオウビスケッツをハナ差で差し切り、重賞3勝目を挙げた。馬主の西山茂行オーナーは急性骨髄性白血病で3月から入院し、8月21日に寛解退院したばかりだった。西山オーナーはレース後、「あと1戦、天皇賞・秋です」と次の目標を口にしている。
5番人気セイウンハーデス、ゴール寸前でホウオウビスケッツをハナ差で捕らえる
毎日王冠は、1着馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられる秋の東京の伝統の一戦だ。2026年は17頭が出走し、馬場は良。セイウンハーデスは単勝11.2倍の5番人気で、最内の1枠1番からスタートした。
レースは9番人気のホウオウビスケッツ(岩田康誠騎手)がハナを奪い、セイウンハーデスは好位のインで脚をためた。最後の直線で逃げ馬が粘り、ゴール板の手前まで先頭は替わらない。写真判定の末、わずかにハナ差だけ前に出ていたのはセイウンハーデスだった。
勝ちタイムは1分45秒5。上がり3ハロンは33秒5で、逃げたホウオウビスケッツの33秒9を0.4秒上回った。3着は1馬身1/4差で7番人気のレディネス(横山典弘騎手)、4着にはメンバー最速の上がり32秒9を使ったレイニング(C.ルメール騎手)が入っている。
| 着順 | 馬名 | 騎手 | 人気 | タイム・着差 |
|---|---|---|---|---|
| 1着(勝ち馬) | セイウンハーデス | 幸英明 | 5番人気 | 1分45秒5 |
| 2着 | ホウオウビスケッツ | 岩田康誠 | 9番人気 | ハナ差 |
| 3着 | レディネス | 横山典弘 | 7番人気 | 1馬身1/4差 |
| 4着 | レイニング | C.ルメール | 6番人気 | クビ差 |
| 5着 | ライヒスアドラー | 佐々木大輔 | 2番人気 | 3/4馬身差 |
1番人気に推された3歳馬リアライズシリウス(津村明秀騎手)は7着、3番人気のサトノシャイニングは6着に終わった。2、3着に9番人気と7番人気が入る決着で、3連単は34万7930円の高配当となっている。
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鞍上の幸英明騎手にとっては、2000年のトゥナンテ以来26年ぶり2度目の毎日王冠制覇だった。「手応えはあって、馬も反応してくれていたんですけど、なかなか前が止まってくれなかったので、本当に最後は必死でした」。レース後、幸騎手はゴール前の攻防をそう明かした。
3月に入院、8月21日に寛解退院した西山茂行オーナー
この1勝を特別なものにしたのは、馬主の闘病だった。
「セイウン」「ニシノ」の冠名で知られる西山茂行オーナー(68)は2026年3月に急性骨髄性白血病が判明して入院し、病名を公表して治療を続けてきた。所有馬には、高松宮記念を勝ったセイウンコウセイや、障害G1を2勝したニシノデイジーなどがいる。
8月21日、西山オーナーは自身のオフィシャルブログで寛解退院を報告した。ブログでは体重が16キロ減り、抗がん剤の副作用で髪の毛がなくなったこと、体力が入院前の半分以下になったことを明かしたうえで、「しかし、生命だけは失わずに済みました」とつづっている。医師や看護師への感謝も記し、「いつ死んでも驚かない病気でしたが」と闘病の厳しさにも触れていた。
退院から約1か月半。西山オーナーは毎日王冠前日の10月3日、東京競馬場に姿を見せた。この週には7か月ぶりにパドックにも足を運んでいる。競馬場に戻った翌日に、所有馬が重賞を勝ったのである。
表彰式で王冠をかぶった西山オーナーは、レース後に「最後届くかなと思いましたが、よく届いてくれました」と喜んだ。検量室前で人馬を出迎えた際には「よく頑張ってくれた。最高の競馬をしてくれました」とも語っている。退院後、JRAの重賞を制したのは今回が初めてとなった。
エプソムCのコースレコードから毎日王冠まで、7歳の歩み
セイウンハーデスは父シルバーステート、栗東・橋口慎介厩舎所属の7歳牡馬だ。2021年10月に阪神でデビュー勝ちを収め、3歳時の2022年にはプリンシパルSを勝って日本ダービー(11着)に出走している。
初めての重賞勝ちは4歳の2023年7月、福島の七夕賞だった。その後は約1年4か月の休養を挟み、2024年11月のチャレンジCで復帰する。復帰後しばらくは勝ち星から遠ざかった。
転機は2025年5月10日のエプソムCだ。稍重の東京芝1800メートルを1分43秒9で駆け抜け、コースレコードを塗り替えて約1年10か月ぶりの重賞勝ちを挙げた。その勢いのまま挑んだ2025年11月2日の天皇賞・秋は、10番人気で7着。勝ち馬とは0.4秒差だった。続くジャパンCは12着に終わっている。
2026年は中山記念で1番人気に推されながら12着と崩れた。それでも大阪杯で5着、6月の安田記念では勝ったシックスペンスとタイム差なしの4着に入り、G1でも上位と差のない走りを続けていた。
毎日王冠はエプソムC以来、6戦目でつかんだ白星だ。セイウンハーデスにとって東京芝1800メートルの重賞はこれで2勝目となり、デビューからの通算成績は20戦6勝となった。7歳の秋に、レコードを出した舞台で再び結果を出したことになる。
セイウンハーデスは、1995年から続く競馬カード「まねき馬倶楽部」でもカードになっている。
天皇賞・秋は「あと1戦」、11月1日の東京へ
「あと1戦、天皇賞・秋です」。西山オーナーはレース後、次の目標をはっきりと口にした。次はG1のパドックに立つのかと問われると、「それが楽しみで生き返ってきました」と答えている。
西山オーナーは8月21日の退院報告のブログで、「セイウンハーデスだけは引退まであと2戦」と書き、スタンドやパドック、ウイナーズサークルで見守ると記していた。その1戦目が毎日王冠で、残る1戦が天皇賞・秋になる。橋口調教師もレース後に「7歳の引退間際で」と話しており、天皇賞・秋がセイウンハーデスの最後のレースになる見通しだ。
天皇賞・秋は11月1日、東京競馬場の芝2000メートルで行われる。毎日王冠からは200メートル延びるが、セイウンハーデスは2025年の天皇賞・秋でも0.4秒差まで迫っており、東京コースとの相性もいい。
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陣営も上積みを見込む。幸騎手は「もともと1回使ってからグンと調子が上がるタイプなので、ここを使って、本番に向けていい調整ができるかなと思います」と話した。橋口慎介調教師も「1週前の感じが少し重くて。使って良くなるかなと思っていましたが、こういう形で勝ってくれたのは大きいですね」と語り、「次はもっと楽しみですね」と言葉を継いだ。
病から戻ったオーナーが、7歳馬と迎える秋の大一番。11月1日の東京には、西山オーナーが楽しみにしてきたG1のパドックが待つ。
[文/構成 by スポーツライター 疾風(HAYATE)]








































































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